高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【安満遺跡公園前にバス停設置】駅近くはタクシー配車アプリがライバルと考え収支予測を

議案第79号 令和4年度高槻市自動車運送事業会計補正予算(第1号)新路線の開設

この件も一昨日の本会議で。

高槻市営バスの前島線の路線を一部変更し、安満遺跡公園前にバス停を設置等するための補正予算案も上程されました。

前島線は1時間に0~2本。この路線変更によって、国道171号の「天王町西」と「天王町」のバス停には停まらないことになります

高槻市営バス・前島線の時刻表

交通部からの議案説明では、安満遺跡公園前のバス停は、ファミリー層が駅からの移動に利用するのではないかということでした。けれども、家族連れがタクシーを利用すれば、人数で頭割りすれば、近距離だと、市バスと料金はそんなに変わりません。

テレビでCMもしていますが、タクシーアプリGO等のタクシー配車アプリを使うと、スマホのボタンの表示をタップするだけで、GPS機能で、すぐに今自分がいる場所に迎えに来てくれますし、あと何分でタクシーが来るのか、タクシーがどの位置まで来ているのかまで表示されます。タクシーを降りる時には自動で決済までしてくれるので、現金を払う必要もありません。

議会で質問する前の朝9時頃、安満遺跡公園でやってみましたが、1~4分でタクシーが迎えに来てくれると表示されました。

タクシーアプリGOを安満遺跡公園で

タクシーのアプリが、市バスのライバルになる可能性も考慮して、今後の路線やダイヤを考えるべきだと提案しました。

以下は一昨日の本会議でのそのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。

■議案第79号 令和4年度高槻市自動車運送事業会計補正予算(第1号)

<1回目>

 新路線の開設について、まず5点伺います。

(1)前島線を、国道171号線経由から、安満遺跡公園経由へと、一部路線を変更するということです。何故、安満遺跡公園経由にするのでしょうか?何故、前島線なのでしょうか?お答えください。

⇒前島線の一部経路変更についてですが、前島線のODデータや安満遺跡公園の利用状況などに鑑み、総合的に判断したものです。

(2)収支については、どのように見込んでいるのでしょうか?営業費用として約150万円、建設費で約1280万円が計上されていますが、何年くらいで回収できるのでしょうか?お答えください。

⇒新路線の収支についてですが、生活交通路線維持事業補助制度対象である前島線の経路を変更することで、運行費用の増加を抑えつつ、新たな需要により収支が改善するものと見込んでおります。

(3)国道171号線にある「天王町西」と「天王町」のバス停には停まらないことになりますが、沿線住民の皆さんには、どのように周知するのでしょうか?お答えください。

⇒前島線以外の国道運行便はこれまでどおり、「天王町西」と「天王町」を通るため、ODデータの分析から影響はないものと考えております。

(4)安満遺跡公園でイベント等がある場合には、バスが一時的に満員になる可能性もあると思いますが、どういった対応をされるのでしょうか?お答えください。
(5)雨天時の通勤時間帯は、天王町天王町西には、満員通過ということで、バス停にバスが停まらないということもありえるのではないのでしょうか?その場合にはどうされるのでしょうか?見解をお聞かせください。

⇒4点目及び5点目ですが、通常、満員時については臨時便等で対応しております。

<2回目>

(1)新路線の収支については改善すると見込んでいるということですが、具体的な収支の予測は何もしていないということで、よろしいでしょうか?もし、具体的な見込みをしているのであれば、それをお示しください。していないのであれば、何故なのか具体的な理由をお答えください。
(3)安満遺跡公園の利用状況などを鑑みたということですが、安満遺跡公園の利用状況については、具体的には、どういったデータがあるのでしょうか?お答えください。

⇒1点目及び3点目についてですが、公園駐車場の利用状況や子ども未来館の利用者数については、原課を通じて実数を把握したうえで、総合的に判断したもので、前島線の経路を変更することにより、運行費用の増加を抑えつつ、新たな需要により収支が改善するものと見込んでおります。

(2)ODデータについてですが、それで何が分かるのでしょうか?どういった分析ができるのでしょうか?具体的にお答えください。
また、今後、ダイヤ編成や、路線の新設、運行ルートの変更等に活かす計画があるのでしょうか?あるのであれば、どういった分析に基づいて、何を行うのか、具体的にお答えください。

⇒ODデータについてですが、公共交通機関の乗降人員データのことで、今回の新路線の検討では、国道経由便のODデータを踏まえ、新路線の開設による利用者への影響がないことを確認しております。

(4)高槻市内の主要なスポットにバス停を設置するという市長の方針に従って、今回、安満遺跡公園前にバス停を設置して、路線を変更するといった説明もあったのですが、今後は、どこにバス停を設置するのでしょうか?新しい市民会館の前にも設置するのでしょうか?お答えください。
 また、そういった市長の方針であれば、収支予測は度外視して、新しいバス停を設置し、路線の新設や変更を行うのでしょうか?お答えください。

高槻市内の主要なスポットにバス停を設置するという具体的に明記した市長の方針はございませんが、交通部として日々、運行計画を検討しております。

<3回目>

 あとは意見だけ述べます。
 高槻市内の主要なスポットにバス停を設置するというのは、検討に値するアイデアだと思います。私も今城塚古墳で行われる「come come*はにコット」(カムカムハニコット)や、芥川桜堤公園で開催される「こいのぼりフェスタ1000」には、歩いていくことが多いんですが、舞台や屋台を回って、帰りは疲れて、バスに乗りたいと思ったことがありました。けれども、バスの本数が少なかったり、近くにバス停がなかったりして、結局は、トボトボと歩いて帰ることになりました。しかし、最近はちょっと事情が違います。
 テレビでCMもしていますが、タクシーアプリGOとかDiDi(ディディ)といった、タクシー配車アプリを使うと、スマホのボタンの表示をタップするだけで、GPS機能で、すぐに今自分がいる場所に迎えに来てくれますし、あと何分でタクシーが来るのか、タクシーがどの位置まで来ているのかまで表示されます。タクシーを降りる時には自動で決済までしてくれるので、現金を払う必要もありません。今朝9時頃に、安満遺跡公園でやってみましたが、1分から4分で、タクシーが迎えに来てくれると表示されました。
 事前に交通部からお話をおききすると、安満遺跡公園のバス停は、ファミリー層が駅からの移動に利用するのではないかということでした。けれども、家族連れが、タクシーを利用すれば、人数で頭割りすれば、近距離だと、市バスと料金はそんなに変わりません。
 ご答弁では、公園駐車場の利用状況や子ども未来館の利用者数について実数を把握したということですが、駐車場を利用する家族連れが、今後バスを利用する可能性は低いと思いますし、自家用車をもっていないファミリーは、既にタクシーを使っているかもしれません。現状で、ファミリー層が、どれだけタクシーを利用しているかも調査してみるべきではないでしょうか。タクシーのアプリが、市バスのライバルになる可能性も考慮して、今後の路線やダイヤを考えてください。
 収支の予測を具体的に行っていないようですが、仮説を立てて、それを検証することは、的外れなら批判も浴びると思いますが、経営力を高めるうえで有益だと考えますので、ぜひ収支予測を行ってください。
 あるいは、指定管理者やイベント事業者等の収入が増えるのであれば、バスの運行やバス停にかかる費用を負担してもらってもよいのではないかと思います。
 「天王町西」と「天王町」のバス停に停まる本数が少なくなることについては、利用者の皆さんに対して、理由も含めて、丁寧に周知してください。要望しておきます。
 以上です。