高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【特殊詐欺被害多発!】他人との接触が少ない住民へもアプローチできる手段をとるべき

20231204tokushusagi.jpg

先日の本会議では、特殊詐欺被害防止の予算についても質問しました。

令和4年の高槻市での特殊詐欺被害は過去最悪の91件。令和5年は、それをさらに上回るペース。先日、私もスマホにも詐欺の電話がかかってきたのですが、詐欺犯は、様々な手口で騙そうとするので、少しでも不審に思ったら、ネットで調べたり、警察や消費生活センターに相談したりしてください。

この12月議会の補正予算の議案に、特殊詐欺被害防止のために計上されたのは「特殊詐欺被害防止サポーター制度」の予算。

20231204tokushusagi2.jpg

高槻市役所と警察が、特殊詐欺やサポーターの役割等について学んでいただく「サポーター講座」を実施し、受講された方を「サポーター」として認定する等したいということで、荒川区の取り組みを参考にしたというのですが、荒川区での成果を尋ねると、把握していないとの答弁。

私は最後に以下の意見を述べました。

 荒川区と同じようなことをしようとしているのに、荒川区の取組の成果については、把握していないということです。
 大阪府警が、市町村別に、特殊詐欺発生状況を公表しているのですが、それによると、高槻市では、令和3年が48件、4年が91件、5年が1月から10月までで、103件と、年々被害件数が増えています。
 これまでの取り組みの中の効果については、はっきりとしたご答弁をいただけませんでしたが、これまでの取り組みが、本当のところ、どれだけ、被害の防止につながったのか、どれだけ効果があったのか、真剣に検証すべきではないでしょうか?
 事前の説明では、先ほど申し上げたとおり、被害者の傾向としては、真面目で、他人との接触の少ない、あまり外出をしない人が多いと聞きました。そうすると、現状では、広報たかつき「たかつきDAYS」の表紙や裏表紙に、最近の詐欺の手口を載せるなどして、警戒意識をもってもらうのが、有効ではないかと、私は思います。
 高槻市では、被害が年々増えているんですが、近隣の自治体で、ほとんど被害のないところもあります。それは島本町なんですが、被害件数は、令和3年が2件、4年が1件、5年が1月から10月までで、0件と、年々減少しています。減少というか、誤差の範囲かもしれませんが、もし、島本町に学ぶべきものがあるのなら、取り入れるべきではないでしょうか。私がネットで見た限りでは、固定電話に取り付ける特殊詐欺対策機器の貸し出しくらいしか見当たりませんでしたが、なぜ被害が少ないのか、調査してみてください。
 それから、公用車の拡声器を使って、「高槻市長の濱田剛史です。」と、特殊詐欺への警戒を呼びかけたのは、今年の市長選挙の直前でした。大阪府知事選挙の期間中も行われていましたけれども、高槻市長選挙の他の立候補予定者は、府知事選の期間中は、自身の名前を街宣車でアピールできませんので、選挙の公平性からすると、現職の市長が、公務といえども、選挙の前に、公金と公務員と公用車を使って、ご自分のお名前を、大きな音声で触れ回るような行為は、やるべきではないと、私は思います。大阪府大阪市と同様に、条例で禁止すべきではないでしょうか。



以下は今日の議会でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。

■議案第84号 令和5年度高槻市一般会計補正予算(第6号)

1.特殊詐欺被害防止サポーター制度(87万9千円)

<1回目>

 市及び警察が、特殊詐欺やサポーターの役割等について学んでいただく「サポーター講座」を実施し、受講された方を「サポーター」として認定する等したいということです。まず4点伺います。

(1)東京都の荒川区で、同じような取り組みをされていると聞きましたが、高槻市の今回のものと、どういった違いがあるのでしょうか?
 また、荒川区の取り組みでは、どういった成果があったのでしょうか?具体的にお答えください。

荒川区との相違についてですが、荒川区では一般の区民のみを対象としていますが、本市では一般の市民に加え、地区コミュニティや事業者等も対象としており、さらに公民館等を「施設サポーター」として認定するものです。

(2)「サポーター」は、どういったことができるのでしょうか?警察とはどういった連携をするのでしょうか?お答えください。

⇒「サポーター」の役割についてですが、周囲の方への「声掛け」などを行っていただくとともに、相談があった場合は警察や消費生活センターへの橋渡しをお願いするものです。

(3)これまでの被害については、どのように分析しているのでしょうか?警察からは、どういった方が、どのような被害に遭っていると聞いているのでしょうか?金銭は、どこで、どのように、被害者から、犯人の手へ、渡っているのでしょうか?お答えください。

⇒被害状況についてですが、還付金詐欺や架空料金請求詐欺などが多く、被害者は65歳以上の高齢者の占める割合が高いと聞いております。

(4)被害者の傾向としては、真面目で、他人との接触の少ない、あまり外出をしない人が多いと事前の説明で聞きましたが、「サポーター」は、そういった方へもアプローチできるのでしょうか?お答えください。

⇒民生委員や地区コミュニティの方などが「サポーター」になっていただくことにより、様々な市民にアプローチできるものと考えています。

<2回目>

(1)荒川区での成果についてのお答えがありませんでしたので、あらためてお訊きします。
 荒川区の同様の取り組みでは、どういった成果があったのでしょうか?どれだけ被害を防ぐことが出来たのでしょうか?他と比べて、どれだけ被害者や被害額を減らすことが出来たのでしょうか?具体的にお答えください。

荒川区の取組の成果については、把握しておりません。

(2)「サポーター」は、周囲の方へ「声掛け」を行うということですが、具体的に、どういった方に対して、どのように、行うのでしょうか?お答えください。

⇒声掛けについてですが、特殊詐欺に関する情報や注意事項などについて、周囲の方々に普段の生活の中で伝達していただくものです。

(3)被害者については、65歳以上の高齢者が多いということ以外、市も警察も、分析ができていないのでしょうか?他には、どのように分析されているのでしょうか?具体的にお答えください。

⇒被害状況についてですが、被害のきっかけとしては、固定電話が多いと聞いております。

(4)特殊詐欺被害対策については、最近では、今年3月に、濱田剛史市長を本部長とする「高槻市特殊詐欺被害防止強化特別対策本部」を設置するなど、これまで、様々な取り組みを行ってきたと思いますが、そういった、これまでの取り組みの中で、一番効果があったものは何だったのでしょうか?また、その対策によって、どれだけの効果があったのでしょうか?具体的にお答えください。

⇒警察と市が連携して行っている取組の積み重ねが、被害防止につながっていると考えております。

(5)今年3月下旬頃に、高槻市内で、市の公用車の拡声器を使って、「高槻市長の濱田剛史です。」と、特殊詐欺被害への警戒を呼びかけているのを見かけましたが、これは、いつからいつまで、延べ何台の公用車を使用して、されたのでしょうか?どれくらいの効果があったのでしょうか?具体的にお答えください。

⇒公用車による呼びかけについてですが、令和5年3月1日から4月30日まで実施し、延べ61台でした。これにより、特殊詐欺に対する市民の防犯意識の向上が図られたものと考えております。

<3回目>

 あとは意見です。
 荒川区と同じようなことをしようとしているのに、荒川区の取組の成果については、把握していないということです。
 大阪府警が、市町村別に、特殊詐欺発生状況を公表しているのですが、それによると、高槻市では、令和3年が48件、4年が91件、5年が1月から10月までで、103件と、年々被害件数が増えています。
 これまでの取り組みの中の効果については、はっきりとしたご答弁をいただけませんでしたが、これまでの取り組みが、本当のところ、どれだけ、被害の防止につながったのか、どれだけ効果があったのか、真剣に検証すべきではないでしょうか?
 事前の説明では、先ほど申し上げたとおり、被害者の傾向としては、真面目で、他人との接触の少ない、あまり外出をしない人が多いと聞きました。そうすると、現状では、広報たかつき「たかつきDAYS」の表紙や裏表紙に、最近の詐欺の手口を載せるなどして、警戒意識をもってもらうのが、有効ではないかと、私は思います。
 高槻市では、被害が年々増えているんですが、近隣の自治体で、ほとんど被害のないところもあります。それは島本町なんですが、被害件数は、令和3年が2件、4年が1件、5年が1月から10月までで、0件と、年々減少しています。減少というか、誤差の範囲かもしれませんが、もし、島本町に学ぶべきものがあるのなら、取り入れるべきではないでしょうか。私がネットで見た限りでは、固定電話に取り付ける特殊詐欺対策機器の貸し出しくらいしか見当たりませんでしたが、なぜ被害が少ないのか、調査してみてください。
 それから、公用車の拡声器を使って、「高槻市長の濱田剛史です。」と、特殊詐欺への警戒を呼びかけたのは、今年の市長選挙の直前でした。大阪府知事選挙の期間中も行われていましたけれども、高槻市長選挙の他の立候補予定者は、府知事選の期間中は、自身の名前を街宣車でアピールできませんので、選挙の公平性からすると、現職の市長が、公務といえども、選挙の前に、公金と公務員と公用車を使って、ご自分のお名前を、大きな音声で触れ回るような行為は、やるべきではないと、私は思います。大阪府大阪市と同様に、条例で禁止すべきではないでしょうか。


-
高槻ご意見番 代表 北岡隆浩(高槻市議会議員)