高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【樫田浄水場】デマゴーグによる悪質な印象操作

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下記のたかつき市議会だより令和4年6月定例会号(令和4年8月1日発行)の私の一般質問の記事を見て、「これはどういうことですか?」と電話をしてきた市民の方がおられました。

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私としても、高槻市の「隠れ待機児童数」が大阪府下最悪級だということや、水道部が違法に公共工事を非公表としてきたことなどを記事にしたかったのですが・・・3月議会で、山口議員が、樫田地区の皆さんが傍聴席に来ておられる中で(山口議員がそのように発言していました)、私の名前を何度も言って、悪質な印象操作をしたので、仕方がなかったのです。私には樫田の住民の皆さんを傍聴に呼ぶことはできないし、ビラを撒くのも困難なので、真実を知ってもらうために、やむをえず、議会だよりに載せるしかありませんでした。

山口議員の悪質な印象操作の1つ目は、樫田地区の出灰に住む私の知人が「水道水が薬品臭い」と言っていたのに対して、水道部や自治会にはそういった苦情はなかったとして、「本当に出灰の住民の方なんでしょうか、私は疑います。」と、あたかも私を嘘つきのように印象付けたことです。

一番上の表は、知人が薬品臭いと感じた平成30年度とその前年度の29年度の各採水地点の塩素酸の濃度の参考の平均値です(濃度が0.06未満のものは計測されないので0としており、したがって実際の平均値ではありません)。ご覧のとおり、樫田地区の「樫田浄水場出口」と「杉生」が突出して高くなっています(基準の0.6は下回っています)。

前橋市のサイトによると、塩素臭(カルキ臭)がするのは、水道水を消毒している塩素(次亜塩素酸ナトリウム)が原因とのこと。実際に樫田地区の水道水の塩素酸の濃度が高かったわけですから、私の知人が感じたとおり、薬品臭かったと考えられます。もちろん知人は出灰に住んでいます。何故、山口議員から、あらぬ疑いをかけられなければならないのでしょうか。

悪質な印象操作の2つ目は、議会だよりの記事にも書いたとおり、私が問題にした側溝からの取水は平成30年7月にされたのに、山口議員は、あたかも9月の台風の風倒木被害のときのことのように印象付けたとこです。山口議員の質問に対して、市側は7月のことにも触れているのですが、山口議員自身は、ひたすら、甚大な被害のあった9月のことばかり述べ、「先日の本会議で北岡議員の質問、私は過ぎた言葉に次第に怒りが込み上げてきました。やじらざるを得ませんでした。樫田の災害支援に共に取り組んだ議員の皆さんがおられます。私と同じ思いでおられると、こういうように思います。皆さんはどうでしょうか。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)」と、私に対して意味不明に怒り、他の議員に呼びかけさえしています。

私は9月の風倒木被害のことなど一言も触れていないのに、こじつけられ、悪者にされたわけです。

山口議員は「あの状況の下、修繕か工事か、入札か見積り合わせか、そんな手続をやっている暇なんてないんです。到底ありません。」とも言っているのですが、私が問題にしているのは、水道部が工事を「修繕」と偽り、違法に公共工事を非公表としてきたことですので、契約時の手続きとはまったく関係のない話です。これも風倒木の甚大な被害にかこつけた、悪質な印象操作です。

デマゴーグ」とは、このサイトによると「刺激的な言説や詭弁(きべん)、虚偽情報の発信などにより、人々の意思や行動を発信者に都合のいい方向にあおり立てようとする者のこと、特にそのような政治家のこと。」とされています。台風により甚大な被害を受けた樫田地区の住民の皆さんの被害感情に付け込んで、悪質な印象操作を行い、私の名前を何度も言って、私を憎むように仕向けるのは、まさに「デマゴーグ」といったところではないでしょうか。

議事録に「(「議長、私の意見を傍聴者に聞いていただきたい」と呼ぶ者あり)」等の記載があるとおり、私は山口議員の質問中から何度も議長に発言を求めましたが、すべて無視されました。3月28日には、議長あてに「令和4年3月25日の山口重雄議員の一般質問の録画配信及び議事録掲載を行わないよう求めます」と抗議文を提出しましたが、議会運営委員会の委員の皆さんには歯牙にもかけてもらえませんでした。ひどいものです。

もし樫田地区にお住いの方がお知り合いにおられましたら、このブログの記事をご覧になるよう、お勧めいただけないでしょうか。

以下は6月議会本会議でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。

■1.水道部等について

<1回目>

(5)樫田浄水場の道路の側溝からの取水の時期については、平成30年の7月上旬の約2日間だけだったということで、間違いないでしょうか?お答えください。

⇒平成30年7月の西日本豪雨の際、約2日間、道路の側溝ではなく、樫田浄水場の集水桝から雨水を取水いたしました。

(6)樫田浄水場における側溝からの取水に関する住民・議員・市長部局等とのやりとりが分かる文書を情報公開請求しましたが、存在しないということでした。職員の方におききしても、住民や議員に知らせたことはないということです。樫田浄水場における側溝からの取水については、当時、住民にも議員にも知らせていないといことでよろしいでしょうか?お答えください。

⇒平成30年7月の西日本豪雨の後、地域の方や、台風第21号の対応で地元に入られていた議員とお話しする機会が何度もございましたので、その中で、雨水の取水についてお話をさせていただきました。

(7)平成30年7月5日に、樫田浄水場の側溝と雨水枡のそれぞれで、水質検査を行った記録があるのですが、両方とも、色度と濁度の値の横に(OVER)と記載されています。何がどれだけオーバーしていたのでしょうか?お答えください。

⇒集水桝の原水の濁度を測定したものですが、浄水後の水道水の水質を測定する機器であったため「OVER」と出力されたものであり、特に問題はございません。

(8)水道部が管理する各採水地点の水質検査の結果を情報公開していただきました。それを見ると、塩素酸の濃度については、いずれの地点のものも、基準値以下ではあるんですが、平成29年度と30年度では、「樫田浄水場出口」と「杉生」のものが突出して高くなっています。何故なのでしょうか?理由をお答えください。

⇒塩素酸の濃度は、基準値が0.6mg/l以下と定められておりますが、樫田浄水場出口や杉生での数値は0.06から0.12であり、突出して高いものではございません。

(9)前橋市のサイトによると、塩素臭(カルキ臭)がするのは、水道水を消毒している塩素(次亜塩素酸ナトリウム)が原因だということです。次亜塩素酸が、化学反応を起こすと、カルキ臭の原因になるそうです。臭いを感じる程度は個人差があるということなんですが、水道部では、こうした塩素臭・カルキ臭がするという相談が市民の方からあった場合、どういった対応をしていただけるのでしょうか?お答えください。
 また、令和に入ってからは、萩谷の塩素酸の濃度が、基準値以下ではあるものの、他と比べて、かなり高いのですが、これを解消することはできないのでしょうか?お答えください。

⇒塩素臭がするとの相談があった場合には、消毒効果を保つため「次亜塩素酸ナトリウム」を注入していることにより臭いが感じられる旨を説明した上で、水を冷やしたり、沸騰させたり、レモンを絞って入れたりするなど、臭いを低減させる方法を紹介しております。
また、萩谷の塩素酸の濃度も、最大で0.13であり、特に高いものではございません。

<2回目>

(5)平成30年7月に、約2日間、樫田浄水場の集水桝から雨水を取水したということですが、その場所は、樫田浄水場の門の外の、市道・樫田2号線の脇のところで、平成30年11月5日付で518万4千円で締結された随意契約に基づいて、ポンプが設置されたところでしょうか?それとも別の場所なんでしょうか?別の場所なのであれば、どこなのか、具体的にお答えください。

⇒樫田浄水場の入り口通路脇にある、場内に降った雨水が流入する集水桝でございます。

(6)平成30年7月の豪雨の後、地域の方や議員とお話しする機会があったので、その中で、雨水の取水についてのお話をさせていただいたということです。その議員は誰なのでしょうか?その議員に対しては、いつ、どこで、どの職員が、集水桝からの取水について話をしたのでしょうか?具体的にお答えください。
 また、地域の方に対しては、集水桝からの取水についてのお話はされたのでしょうか?されたのであれば、いつ、誰に対して、どういった話をされたのでしょうか?お答えください。

⇒1問目でもお答えしましたとおり、台風第21号被害の後、その対応で地元に入られていた議員に職員がお話をさせていただきました。
また、地域の方ともお話しする機会が何度もございましたので、その中で話題となったものと記憶しております。

(7)集水桝の原水の水質を検査したということですが、何らかの目的があったから、検査をされたのだと思います。側溝と雨水枡のそれぞれで、色度と濁度が測られていて、値の横に(OVER)と記載されていても、特に問題はないということなんですが、どれだけの値であれば問題だったのでしょうか?基準をお答えください。

⇒集水桝から取水するにあたって、濁度の運用基準である10度を下回っていることを確認したものでございます。

(8)樫田浄水場出口や杉生の塩素酸の濃度は、突出して高くはないというお答えでしたが、お送りしたデータのとおり、平成29年度と30年度では、他と比べて高いのは明らかです。
 あらためておききしますが、何故、他と比べて高いのでしょうか?理由をお答えください。
(10)萩谷の塩素酸の濃度も、最大で0.13で、特に高くはないということですが、他と比べて高いのは明らかです。
 あらためておききしますが、これを解消することはできないのでしょうか?お答えください。

⇒塩素酸の濃度は、主に薬品の保存期間や状態の影響を受けるものでございます。
 樫田浄水場出口、杉生地区の濃度については、薬品の消費に要する期間が長いことが、また、萩谷低区配水池については、給水されるまでの到達時間が長いため次亜塩素酸ナトリウムを追加で注入する必要があることが、影響しているものでございます。
 なお、いずれの地点においても、基準値である0.6ミリグラムパーリットルを十分下回っており、何ら問題はございません。

(9)塩素臭がするとの相談があった場合には、ご答弁のように、水を冷やしたり、沸騰させたり、レモンを絞って入れたりと、住民側が何かするしかないのでしょうか?水道部の側で、塩素臭の基になる「次亜塩素酸ナトリウム」を、もうちょっと少なくすることなどはできないのでしょうか?お答え下さい。

⇒水道水は、消毒効果を維持するため、水道法により、じゃ口で残留塩素濃度が0.1ミリグラムパーリットル以上を確保することが義務付けられており、これを下回らないよう、次亜塩素酸ナトリウムの注入率を決定しております。

<3回目>

 あとは意見を述べます。
(中略)
 集水桝から取水がされた、平成30年頃については、樫田浄水場出口と杉生の塩素酸の濃度が、他と比べて高かったことは、データから明らかです。塩素臭・カルキ臭がする、薬品臭いと、敏感な人なら感じたのではないでしょうか。それを水道部に相談しても、根本的な解決にはつながらないし、水を冷やすか、レモンを絞って下さいとしか言われないのであれば、相談しても、あまり意味がないように思います。
 他の採水地点と比べて塩素酸の濃度が高いのは、消毒のためで、やむを得ないし、基準値以下だということであれば、住民の皆さんには、我慢していただくよりほかはありません。私の出灰の知人にも、それで納得してもらおうと思います。
 ある議員に対して雨水の取水について話をしたということですが、その議員が誰なのかとお訊きしても答えはありませんし、6月議会の前に職員の方々にきいたら、議員や住民にはそういった話はしていないということでした。本当に平成30年の当時、議員に話をしたのか、大いに疑問です。
 ご答弁では、その議員に話したのは、平成30年7月ではなく、9月の台風による風倒木被害の対応で、その議員が地元に入った時だということです。7月のことを、何故か9月頃に話したということですが、今年の3月議会で、濱田市長は、山口議員の一般質問の際に、「私も現地に入りまして、あの風倒木の状況を見たときに第一に思ったのは、これはどうしようかと、こんなにすさまじい風倒木があるのかと私も思いまして、通常、心のある人間であれば、それ以外の余計なことを考えるような、そんな状況じゃないというふうに私は思っているところでございます。」と述べています。けれども、上田管理者の答弁が事実なら、その大変なまさにその時に、甚大な風倒木被害を受けた地元で、2か月前の雨水の取水について話をしていた「心のない人間」が、いたようです。まったく、誰なんでしょうか。
 今年の3月議会では、山口議員が、平成30年の9月の台風21号による風倒木の被害のことをいろいろとおっしゃられました。けれども、集水桝から雨水の取水が行われたのは、先ほど申し上げたとおり、平成30年の7月です。7月のことなのに、9月のときのことのように、話をすり替えて、私のことを非難するというのは、悪質な印象操作というほかはありません。上田管理者は、昨年12月の議会でも、取水は7月に行ったと答弁していますので、山口議員が、7月の出来事であったということを、知らなかったはずはありません。山口議員は、私の知人について、本当に出灰の方なのか疑うとおっしゃっていましたけれども、知人は実際に、出灰に住んでいますし、先ほど申し上げたとおり、平成30年頃は、その知人が感じたとおり、水道水の塩素酸の濃度が高かったわけです。何故そのような、あらぬ疑いをかけられなければならないのでしょうか。
 山口議員の3月議会の一般質問での発言については、非常に憤りを覚えております。



以下は山口議員の質問と市側の答弁の内容です。

令和 4年 第1回定例会(第6日 3月25日)

○議長(吉田忠則) 会議を再開します。
 一般質問を続けます。
 山口重雄議員。
      〔山口重雄議員登壇〕
○(山口重雄議員) 市民連合議員団の山口重雄です。
 私は平成30年21号台風・大災害への高槻市の取組と市職員の行動について質問をいたします。
 まず、私がなぜ今回のテーマで一般質問を行うことにしたのかであります。
 私は、平成30年21号台風樫田地域の災害に、地元自治会役員の皆さんや市職員の皆さんと共に被災地支援に深く関わってきた経緯がございます。
 私にとって、人生で2番目に大きな被災地支援の経験でありました。最大の経験は、阪神・淡路大震災であります。幸いにも今回、人的災害がなかったものの、高槻市の歴史に残る大災害、風倒木や、崖崩れで道路が寸断、電柱もなぎ倒され、停電、断水、通行止め、ライフライン全てが寸断され、いっときも早く孤立する樫田地区に手を差し伸べるのかが厳しく問われる被災地支援でありました。
 その経緯から、この間、北岡議員が厳しく質問されている点について、過ちや問題点があるとすれば、私にも一端の責任があるとの思いで、一般質問で取り上げることといたしました。
 まず、被災地への私の関わりについてであります。
 濱田市長も、何回も被災地樫田に足を運んでいただきました。また、現消防長の松村消防長も、当初から樫田支所に張りつき、指示、調整をいただきました。
 樫田の災害支援には、オール高槻市役所で取り組まれ、水道職員、消防隊員は樹木をかき分け、命がけで、孤立した上出灰地区住民に給水タンクを届けていただきました。
 私も地元原地区の災害対策を整えた後、台風一過の2日目から毎日、樫田の災害支援に地元の皆さんと力を合わせ、府道枚方亀岡線の倒木被害や、高槻カントリークラブと森林観光センターの浴場開放問題等々、積極的に関わりました。
 当時の状況は私の朝日新聞への投書を踏まえ、9月12日、台風の8日後の朝刊、大阪北摂版に大きく取り上げていただきました。
 本来、今日、皆さんにその朝日新聞のコピーをお渡ししたいと、こういうふうに思ったんですが、朝日新聞の承諾が必要だと、こういうことで、改めて、これから私の投書と朝日新聞の内容について説明をさせていただきます。
 要約、2018年9月9日、朝日新聞大阪本部社会部御中。
 初めて投書させていただきます。私は、朝日新聞の購読者で高槻市議会議員の山口重雄と申します。
 ところで、9月4日に近畿地方を襲った台風21号により、高槻市樫田地区が3日間孤立し、ようやく一部を除き通電が可能となりました。道路が寸断し、府道枚方亀岡線もいまだに通行不可の状況にあります。また、緑に覆われた山々の樹木はことごとくなぎ倒され、見る影もない状態にございます。
 樫田地域の住民は、少しずつ支援の手が伸びてきている状況を知りつつも、いつ電気が来るのか、いつ水道が復旧するのか、いつ風呂に入れるのか等々、毎日不安な生活を送っておられます。このような状況について、朝日新聞大阪本社は把握されているのでしょうか。
 ぜひ、記者の方が樫田地区の惨状を自分の目で見ていただき、住民への激励を込めて朝日新聞に取り上げていただきたいと思います。
 よろしくお願い申し上げます。
 高槻市議会議員、山口重雄。
 投書を踏まえ、次のように新聞に掲載をいただきました。
 朝日新聞、9月12日水曜日、朝刊。大阪北摂版。
 見出し「台風停電 水は戻らぬまま」高槻・樫田地区。
 11日朝、台風21号で全戸断水している高槻市最北部の樫田地区に入った。
 普段は、JR高槻駅から車で約40分、しかし、市中心部と結ぶ道路は無数の倒木で通行できない。京都府亀岡市を回り、約1時間10分をかけてたどり着いた。樫田小学校に住民が列をつくり、市の給水車を待っていた。
 石河美代さんは、ポリタンクを軽トラックに積んできた。地域にコンビニがなく、亀岡市内で買物、洗濯、入浴している。暮らしには水が欠かせない。出来合いのお総菜に、いため物ばかり。水を使った調理は無理、早く復旧してと話した。
 その日、市水道部は10トンの水を住民に配った。樫田地区は5つの集落から成り、238世帯、423人が暮らす。高齢化率49.2%、車を運転できない住民も多く、市職員が戸別に配布している。
 断水は、停電で川から浄水場へ取水できなくなったのが主な原因で、復旧のめどが立っていない。
 市職員の案内で浄水場近くの出灰集落に向かった。男性1人のほかは避難しているという。
 折れた電柱、垂れ下がった電線、倒れた杉も道を塞ぐ。市職員の八木孝文さんは何度も腰をかがめ、6リットルの水が入ったポリ袋を抱えて集落へ進んだ。
 高見武夫さん夫妻は、台風が通過した4日、市の施設に避難し、仕方なく1か月契約で市中心部にアパートを借りた。この日は収穫期を迎えたブドウの様子を確かめに一時帰宅した。アパートには鍋もフライパンもない。3食コンビニと声を落とす。
 学校への影響も深刻だ。樫田小には教職員13人と児童49人が通う。地域の児童は13人で、ほかは自然の中で学ばせたいなどの理由で市街地からバスで通う。しかし断水でトイレは使えず、給食も作れない。市街地の児童は通学できない。地域の児童13人はマイクロバスで高速道路を経由し、市街地の小学校に間借りした教室に通う。
 以上、当時の厳しい樫田の被災状況を朝日新聞の記者が伝えてくれています。
 そこでお聞きします。改めて、当時の状況と高槻市の災害対応について伺いたいと思います。
 以上で、1問目の質問といたします。
    〔危機管理監(中川洋子)登壇〕
○危機管理監(中川洋子) 平成30年台風第21号の災害対応に関するご質問について、消火・救助部、給水部の災害対応を除く主な災害状況及び災害対応について、私のほうからご答弁申し上げます。
 初めに、平成30年台風第21号の災害状況についてですが、同年6月18日に発生した大阪府北部地震からの復旧や被災者支援が続く中、台風は非常に強い勢力を保ったまま、9月4日12時頃に徳島県南部に上陸、14時頃には神戸市付近に再上陸し近畿地方を縦断したもので、本市に甚大な被害を与えた災害となりました。
 本市では台風の接近、通過に伴い非常に激しい風雨となり、最大瞬間風速で秒速54.7メートルを記録し、市内全域で倒木や看板、瓦等が飛散するなど、市民から1,000件を超える通報があり、住宅被害については全壊4件、大規模半壊2件、半壊60件、一部損壊が6,757件発生し、森林の風倒木被害については613ヘクタールに及びました。
 また、ライフラインの被害としましては、倒木や電柱の倒壊により市域の広範囲で停電や断水等が発生し、特に樫田地区では停電復旧まで15日間、水道復旧まで12日間を要したことや、携帯電話や固定電話等の通信手段も途絶するなど、市民生活に大きな影響を与えました。
 加えて、道路についても甚大な被害を受け、同地区につながるアクセス道路である枚方亀岡線や茨木亀岡線などの大阪府道や京都府道が大規模な倒木や電柱倒壊により通行止めとなったほか、市道や林道でも各所において倒木や土砂流出により道路閉塞となりました。
 特に出灰地区では、市道樫田2号線の全線にわたる森林の風倒木の発生や電柱・電線の倒壊などにより、住民が孤立する事態に至りました。
 次に本市の災害対応についてですが、台風が接近する9月4日の7時に、第1回災害対策本部会議を開催し、16か所の台風等初期避難場所を開設するなど早めの避難を促しました。
 12時には樫田地区を含む北部山間地域において土砂災害のリスクが高まったことから、避難準備・高齢者等避難開始を発令し、避難場所を3か所追加するとともに、樫田支所には消防隊を進駐配備し、地区内の巡回や広報活動を実施いたしました。
 その後、さらに風雨が強まり、夕方には市街地から樫田地区に続く大阪府枚方亀岡線等が倒木の影響で通行止めとなり、被害状況の把握が困難な状況となりましたが、深夜に復旧部において京都縦貫自動車道を経由し、亀岡市側から樫田地区に入り、被害状況や出灰垣内地区の住民の孤立状態を確認いたしました。
 写真や現地の状況を踏まえ、市道樫田2号線については9月5日から道路啓開作業に着手し、翌6日には出灰地区の南側の入り口となる両国橋から北に1,500メートルまでの作業を完了させ、関西電力による電気の復旧作業につなげるとともに、北側についても12日に浄水場までの啓開作業を終え、水道の復旧作業につなげたものでございます。
 さらに翌13日には、出灰垣内地区まで道路啓開が完了し、緊急車両の通行が可能となり、孤立状態が一定解消されました。
 また、被害が長期間に及んだことから、樫田地区内の道路の通行止めの状況をはじめ、様々な情報の共有や、住民ニーズを把握するため、地区コミュニティの会長との緊密な連携の下、被災者支援を行いました。
 主な支援としましては、健康医療支援として医療が必要な方だけではなく、体調に不安のある方の状況把握や個別訪問に加え、避難所の衛生状況の確認や、樫田診療所の早期再開に向けた調整などを行ったほか、高槻森林観光センターにおいても臨時の健康相談を行いました。
 個別訪問や健康相談に当たっては、大阪府北部地震での経験を生かし、医療対策部だけではなく、福祉事務所等と合同で実施し、福祉ニーズにも対応するなど、きめ細やかな対応に努めました。
 また、ごみ収集及びし尿くみ取りについても、亀岡方面からの収集ルートを確保するとともに、ごみの臨時収集も実施するなど、台風第21号の大災害に対し、地域住民のご協力の下、市職員が一丸となって災害対応に当たってまいりました。
 以上でございます。
     〔消防長(松村賢一)登壇〕
○消防長(松村賢一) 平成30年台風第21号の災害対応につきましてご答弁申し上げます。
 消火・救助部では、9月4日に開催されました第1回高槻市災害対策本部会議におきまして、濱田市長から、今回の台風については非常に強い勢力のため厳重警戒し、対応に万全を期すようにとの指示を受け、体制強化のため非常招集を実施いたしました。
 樫田地域への道路通行障害が懸念されたため、9月4日12時発令の避難準備・高齢者等避難開始に合わせ、樫田支所を拠点に消防隊1隊を進駐配備させ、地域内の巡回、広報及び避難誘導等の活動を実施いたしました。
 台風の影響で樫田地域では停電、断水、通信の途絶などが発生するとともに、広範囲にわたる倒木が至るところで発生し、アクセス道路となる府道枚方亀岡線及び茨木亀岡線等が通行不能となりました。
 これらのことで樫田地域が孤立したため、進駐配備させておりました消防隊と地元消防団が連携し、火災等が発生した場合に備えるとともに、倒木の撤去、住民の安否確認及び避難誘導等を実施いたしました。
 9月5日、亀岡市側の府道枚方亀岡線の一部復旧によりアクセスが可能となったことから、消防隊1隊を亀岡市経由で増強配備し、2隊体制で火災等の警戒に当たらせました。
 市道樫田2号線では倒木被害が甚大で、人も通ることができない状態となり、出灰地区全域が孤立した状況であったことから、人が通れるだけの倒木の撤去を行い、住民の安否確認、食料等の配給、住民の健康状態、ライフラインの復旧状況の確認等を行いました。
 また、通信手段の確保といたしましては、消防無線を活用し、樫田支所を拠点に消防本部、現地消防隊及び地元消防団と連絡体制を構築するとともに、定期的な巡回を実施いたしました。
 救急事案発生時への対応といたしましては、京都中部広域消防組合消防本部との消防相互応援協定に基づき救急応援を要請し、重篤な傷病者にはドクターヘリを活用する体制を整えました。
 府道枚方亀岡線が全線復旧した9月11日以降も、水道断水、孤立地域等への対応といたしまして、9月18日までの間、水槽車を含む消防隊2隊を、樫田支所へ進駐配備を継続させるとともに、消火・救助部として災害対応に備えました。
 今回の台風では、9月4日の上陸から9月6日までの3日間の活動が非常に困難を極めるもので、特に出灰地区の活動では、地元消防団、地元自治会、駐在所の警察官、市樫田方面隊、関係対策部の相互連携がなくてはならないことを実感いたしました、この災害対応であったと再認識したところでございます。
 以上のとおり、消火・救助部が進駐した期間は9月4日から9月18日までの15日間で、車両延べ35台、人員は延べ125名で対応したものでございます。
 なお、幸いにも台風に関連する樫田地域の住民の方の死者、負傷者及び行方不明者は発生いたしておりません。
 以上でございます。
   〔水道事業管理者(上田昌彦)登壇〕
○水道事業管理者(上田昌彦) 給水部の活動状況につきましてご答弁申し上げます。
 平成30年の台風第21号の被害によって、樫田地区の全域が停電となり、樫田浄水場では非常用発電を試みようといたしましたが、アクセス道路が倒木等で通行不能となったことで、資機材を運び込むことができず、職員全員が悔しい思いの中、機能停止に追い込まれました。
 台風通過の翌日には、断水となることが見込まれたため、応急給水隊3班、計6名を派遣いたしました。同日から樫田小学校において簡易の仮設貯水槽を設置して拠点給水を行うとともに、地元自治会の協力をいただきながら杉生、二料、中畑地区において巡回による運搬給水を実施いたしました。
 活動2日目には、樫田地区全域で断水となったことから、9月17日まで延べ13日間にわたって、水道部職員の約6割に相当する延べ59人が現地に赴き応急給水活動を継続いたしました。
 特に運搬による給水活動においては、樫田地区は高齢者世帯が多いことから、戸別に給水袋をお届けするとともに、倒木などの被害で給水車が進入できない出灰地区では、職員が倒木などの障害物をかき分け飲み水をご自宅までお届けするなど、住民の皆様のライフラインを守る者として職員が一丸となって取り組みました。
 一方、停電により機能停止となっていた樫田浄水場の応急復旧につきましては、9月12日に浄水場までの通行が可能となったことから、非常用発電機を搬入設置し、設備点検後に浄水工程の運転を再開いたしました。
 これにより、翌13日から樫田配水池への送水を開始するとともに、3日間をかけて配水管内への注水、水を入れ替える洗管、水質検査を実施し、17日に水道水の安全宣言を発出し、これをもって応急給水活動を終了いたしました。
 その後も引き続き浄水場での設備の点検や水質確認を行い、10月3日に電力の安定と通信の復旧を確認した上で、非常用発電機を停止し、浄水場を通常運転させることができたものでございます。
 以上でございます。
○(山口重雄議員) ただいま当時の状況と災害対応について説明いただきました。
 当時の厳しい災害支援状況が改めて目に浮かんできます。あえて今説明いただいたことについて、要約等をいたしません。皆さん、当時の状況を十分ご理解いただいたのではないだろうかと、このように思います。
 復旧作業に当たっていただいた作業員の皆さんは、重なり合った倒木がいつ崩れるのか、いつ崖崩れが再発するのか等、本当に命がけの作業が続きました。残念ながら、倒木作業で兵庫県養父市から支援に来ていただいた方が1人亡くなっています。
 当時、水道職員は倒木をかき分け必死に浄水場の復旧のために努力されていた時期であります。何が隠蔽か、当時の厳しい状況を踏まえ質問しろ、これが私の思いであります。
 先日、北岡議員になぜあのような質問をされたのかと伺いました。北岡議員は出灰に住んでおられる知人から水が臭うとの相談を受け、今回質問しているんだと、こういうことでありました。
 当時、浄水場敷地内の雨水も利用した、浄水場南側の出灰川から仮設のポンプを設置して取水する等、私も報告を受けていました。
 改めて水道管理者にお聞きします。
 樫田の住民の方から飲み水が薬品臭い等、苦情や問合せがあったのかどうか。
 2点目に、北岡議員が数点指摘されています、側溝からの取水、仮設ポンプの設置等、あの災害時、樫田の皆さんに飲み水を供給するに必要な対策であったのかどうか、これについて伺います。
 できるだけ議員の皆さん、今日は傍聴に来られてます傍聴の皆さんにも分かるように説明してください。
○水道事業管理者(上田昌彦) 樫田地区における水道水に関するご質問にご答弁申し上げます。
 まず、水道水の苦情や問合せの有無についてでございますが、樫田浄水場から給水している地域から水道水の臭い等に関する苦情を受け付けたことはございません。
 続いて、樫田地区に水道水を供給するため取り組んできた対策の必要性についてでございます。
 まず、樫田浄水場の概要と、その取り巻く環境についてご説明をさせていただきます。
 樫田浄水場は樫田地区に給水するための唯一の浄水場でございます。浄水場付近を流れる出灰川を水源として取水し、浄水場でろ過、消毒した後、樫田配水池へ送り、樫田地区の皆様へ水道水をお届けしております。
 この出灰川では、他の河川と同様に大雨が降りますと土砂などにより濁りが生じますが、濁りがひどい場合には現在の浄水処理で対応することが困難であるため、濁度が下がるまで取水を停止し、浄水場と配水池に貯水している水で給水を行うこととなります。
 このように樫田浄水場は天候などの自然環境の影響を受けやすく、大雨などで長時間にわたって河川に濁りが継続しますと給水に影響が生じるというリスクを抱えておりますことから、雨天による川の濁りが想定される前には、配水池や浄水場を満水にして2日程度の水量を確保しながら運用しているところでございます。
 このような中、平成30年の西日本豪雨の際には、7月5日からの72時間の雨量が400ミリに達するなど、大雨が長時間にわたり降り続きました。当時の気象情報では、台風第7号の影響を受けた梅雨前線が西日本に停滞するとされたことから、長時間の取水停止により給水の継続が困難となる危機的な状況となりました。
 そこで緊急避難的な対応として、雨水を利用する手法を導入することとし、有り合わせの備品を組み合わせて浄水場内に降った雨水が集まる集水ますより取水し、浄水処理を行い、何とか断水を回避することができました。
 なお、この場内の雨水につきましては、道路の側溝からのものではなく、主に屋根やコンクリートアスファルト上に降ったものであり、濁りが少ないものを浄水処理し、24時間連続測定している高感度濁度計や残留塩素の監視を強化し、水質の安全性を確認しております。なお、その後、西日本豪雨のように長時間の取水停止によって給水できなくなるという状況に至ったことはございませんが、近年頻発する豪雨災害も踏まえると、樫田地区の安定給水を維持するための有用な設備であると考えております。
 その後、1問目にございましたとおり、同年9月4日に台風第21号が神戸市付近に上陸し、本市と隣接する枚方市で最大瞬間風速40.2メートルを記録するなど猛烈な暴風に見舞われ、本市の北部山間地域では大規模な倒木等の被害が発生いたしました。この被害が最も大きかった樫田地区にある樫田浄水場では、浄水場の北側に位置する取水場とをつなぐ里道が倒木や斜面崩落によって多大な被害を受けることとなりました。
 幸いにも取水場の取水設備が奇跡的に被害を免れ、取水が可能であったものの、浄水場につながる里道の通行が困難となったことにより、取水施設の維持管理が困難な状態となりました。
 このような状況の中、さらなる土砂崩れの発生や、復旧にも相当な期間を要することが見込まれたことから、浄水場南側に臨時の取水設備を設置することとし、平成30年12月議会の福祉企業委員会協議会において報告を行っております。
 この後、令和2年7月8日の大雨によって被害のあった里道が完全に崩落したことで、取水場から浄水場に水を運ぶ導水管が破損するとともに取水地点も土砂に埋まり、本来の取水場からの取水が完全にストップしたため、臨時の取水設備からの取水を開始して現在に至っております。
 結果的には臨時の取水設備を事前に設置していたことで断水を回避し、安定給水を維持することができました。
 また、樫田地区では平成30年の台風第21号で、国の局地激甚災害の指定を受け、元の取水場の周辺部や出灰川の上流でも倒木の撤去等が行われ、作業による河川の濁りに対応するため、浄水場に濁りを取り除くための除濁装置を1年間設置したことで、この期間の河川の濁りにも十分対応することができたと考えております。
 このように、樫田浄水場の置かれた状況等を踏まえ、樫田地区において安全で安定した給水を維持するために必要な様々な手段を講じ、住民の皆様の生命と社会生活を支えるインフラを維持するという水道部としての責務を果たしてきたところでございます。
 以上でございます。
○(山口重雄議員) 改めて、今管理者から説明をいただきました。
 あえて北岡議員が指摘されている点について、これはこうだということについては述べるつもりはございません。側溝の水についても汚濁装置についても、さらに浄水場南側に仮設のポンプを設置したのも、今管理者から説明があったように、樫田の皆さんに本当に緊急時に安全な水を届けるためにそういう対応をされたと、こういうことを分かっていただけるのではないだろうかと、こういうように思います。
 樫田の皆さんは、水に対して常に神経を使っておられます。過去に出灰川上流、京都市外畑地区で無許可でグラウンドの開発を進められた件がありました。高槻市水道部とタッグを組んで、京都市と地元の皆さんは厳しく交渉され、開発を止められた経緯があります。
 その後、毎年、樫田連合自治会、そして京都市、水道部、この3者で水源の清掃活動を今もやっておられます。出灰川の源流はポンポン山であります。ポンポン山が樫田地区の水がめになっているわけであります。
 先日の本会議で北岡議員の質問、私は過ぎた言葉に次第に怒りが込み上げてきました。やじらざるを得ませんでした。樫田の災害支援に共に取り組んだ議員の皆さんがおられます。私と同じ思いでおられると、こういうように思います。皆さんはどうでしょうか。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)
 あの状況の下、修繕か工事か、入札か見積り合わせか、そんな手続をやっている暇なんてないんです。到底ありません。
 先ほども修繕か、それとも工事かという質問をされました。当時、一刻も早く人命、そして生活、財産を守るためのライフラインを復旧させる時間がまず優先されるのが災害対策であります。あの被災状況、現実を知っての質問かと、ますます怒りが込み上げてきました。
 先日、改めて樫田地区連合自治会長と当時の出灰の元自治会長に、水道水の臭いについて住民の方から苦情や相談の有無について尋ねました。一言も聞いてないと、こういうことでありました。
 北岡議員の知人が薬品臭いと感じたなら、当然、樫田の住民の方も多く薬品の臭いを感じておられたと思います。なぜ近隣住民や自治会長にも確かめられなかったのか疑問であります。本当に出灰の住民の方なんでしょうか、私は疑います。
 北岡議員は住民監査請求をされ、そして今後、住民訴訟を多分提起されるのでしょう。私は北岡議員に相談された知人自らが、水道水の臭いについて説明を証明されるべきと強く求めておきます。
 加えて、北岡議員が根拠のない住民監査請求、住民訴訟を提起されるなら、高槻市民の血税が費やされ、その無駄な費用と時間は北岡議員が負うべきと私は考えます。
 今日、樫田の皆さんが傍聴に来ておられます。私は樫田地区住民の皆さんが、自然豊かな活力ある樫田の村づくりに取り組まれるためにも、今回、北岡議員が質問に取り上げられている経緯について、地元住民間で厳しく共有していただく必要があるというように考えております。
 濱田市長、ぜひ樫田地区の地域活性化対策に鋭意に取り組んでいただくことをお願いいたします。議員の皆さんにも、今回、北岡議員が質問されている内容について現地を確認し、水道管理者はじめ水道職員が、緊急時への対応を含め、安全でおいしい水を樫田住民に届けるため、日夜奮闘されていることを確認いただきたいと思います。
 あわせて、樫田の村を守るために日夜奮闘されている自治会役員、住民の皆さんの思いに少しでも寄り添っていただきますことを心よりお願いをいたします。
 平成30年の大阪府北部地震、台風第21号災害、そして今日の新型コロナウイルス感染症対策、理事者、職員をはじめ関係者の皆さんがオール高槻で対応いただいていることに心から感謝申し上げ、併せて先ほどもありました松村消防長、そして平野総務部長、そして徳島会計管理者、そして国へ帰られる岡本技監、本当にお世話になりました。市民連合議員団を代表して感謝を申し上げたいと思います。引き続きのご活躍を心より祈っております。
 最後に、水道管理者にお聞きします。
 平成30年21号台風による樫田浄水場の災害復旧は全て終了したのか、今後計画されている事案があるのか、その点についてお聞きし、私の一般質問としたいと思います。ありがとうございました。(拍手)
○水道事業管理者(上田昌彦) 樫田浄水場の災害復旧に関するご質問にご答弁申し上げます。
 樫田浄水場では、台風第21号とその後の大雨により被災した、取水場と浄水場をつなぐ里道の復旧が困難であるため、浄水場南側に安定して取水できる施設を新たに整備することとしております。
 この整備と併せまして、浄水処理能力の向上を目的に、大雨などによる原水の濁りにも対応できるよう、常設の前ろ過設備の導入に向けての検討を進めてまいります。
 今後のスケジュールといたしましては、令和4年度、5年度にこの前ろ過設備の実証実験を行った上で、令和5年度に実施設計を行い、令和6年度、7年度に取水施設と除濁設備を整備し、令和8年度の供用開始に向け取り組む予定としております。
 これらの取組によりまして、樫田浄水場が抱える浄水処理上の課題解決を図り、樫田地区の安定給水の確保を図ってまいります。
 以上でございます。(「議長、私の意見を傍聴者に聞いていただきたい」と呼ぶ者あり)
○市長(濱田剛史) 議員もご指摘のとおりでございまして、私はこの市長をやっている間、台風が来れば、そしてまた長雨が来れば、そしてまた雪が降れば、常に樫田地区のことをいつも念頭に置いてきたこの12年でございました。
 今回の台風21号というのは、本当に想像を絶する威力でございまして、それは議員が先ほどご指摘したとおりでございます。
 風倒木で集落が孤立するということも、全く想像もつかなかった状況でございまして、それほど緊迫した状況でありました。
 先ほどご指摘のとおりでありまして、その安否も、何とか私も災害対策本部で報告を受けたときに、とにかく安否を確認したいということで、消防団はじめ地元の方々にご協力いただいて、命がけで安否を確認していただいて、本当にほっとしたというのが今でも覚えているところでございます。
 その後、速やかに私も現地に入りまして、あの風倒木の状況を見たときに第一に思ったのは、これはどうしようかと、こんなにすさまじい風倒木があるのかと私も思いまして、通常、心のある人間であれば、それ以外の余計なことを考えるような、そんな状況じゃないというふうに私は思っているところでございます。
 私も陣頭に立って、この復旧に全力で尽くしてきましたし、職員も非常に頑張ってくれて、そのかいもありまして、早期に局地激甚災害という、あまり全国でも例の少ない災害指定をしていただいて、そして国の支援もいただけるようになって、復旧に少しはずみがついたところであります。
 その後も毎年私が自ら林野庁等に参りまして、東京に参りまして要望を続けて、今は何とか復旧の道が続いているところでありますけれども、まだまだ復旧半ばであると私は思っているところでありまして、今後も長期にわたってこの復旧の作業をしていかなければならないというふうに思っておりまして、それは私の使命だというふうにも感じているところでございます。
 いずれにしましても、今後も樫田の復旧、そして樫田地区の課題もたくさんございますので、そういった課題も解決すべく、職員と共に私が先頭に立って全力で取り組んでまいりますので、今後ともご理解、ご協力のほう、よろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。(拍手)
○議長(吉田忠則) 山口重雄議員の一般質問は終わりました。