高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

水田?沼地?・・・安満遺跡の水田跡のミステリー

先日ポストに入っていた「たかつきDAYS」のこの安満遺跡のページを見て、呆れました。

たかつきDAYS27年8月号に掲載された水田域

今月29日に高槻市議会の史跡整備等特別委員会が。京都大学農場跡地で、雨水貯留施設建設のための埋蔵文化財調査の際に、大規模な弥生時代の水田域を検出したことや、そのために雨水貯留施設の位置等を変更しなければならないこと、京大農場の南側の道路を避難路とするため道路を拡幅することなどが報告され、質疑がありました。

私もいろいろと質問をしたんですが、この水田域の範囲に関して、あらためて経緯を振り返ってみると、おかしいと感じることが。

史跡指定された場所は、上の図の赤い点線で囲まれた範囲。今回、その範囲外で、現地保存すべき貴重な水田跡があったわけです。それを意識しておいてください。

まず、平成20年12月1日の史跡整備等特別委員会では、以下の図が載った資料が配られました。

平成20年12月1日の資料に掲載された水田域

ボーリング調査の結果、この緑の線で囲まれた範囲に水田域があると推測されるという説明でした。

ところがその後、プラントオパール分析調査をしたところ、水田であるという証拠が検出されなかったので、史跡指定された範囲以外は「沼地」と判断したというのです。

その結果、今回発掘された貴重な水田跡は、平成22年に文部科学大臣に意見具申する際には、史跡指定とすべき範囲から外されたのです。

翌年の平成23年、ガンバ大阪のサッカースタジアムが吹田市に決定し、高槻市の行政案(=奥本前市長の公約)が完全に破たんしました。

そして今年平成27年、実際に発掘してみたら、水田跡だった。しかも現地保存すべき貴重な遺構だったというわけです。

ところが、実際に今回掘ってみて、はじめて水田跡だと分かったはずなのに、なぜか、先日配布された「たかつきDAYS平成27年8月号」には、発掘された範囲以外も水田域が広がっていることになっている。

たかつきDAYS27年8月号に掲載された水田域

これはどういうことなんでしょうか?やっぱり水田域が広がっていることは、発掘調査をしなくても分かっていたのでは?

この経緯、ミステリーな感じがしますよね。

史跡指定された範囲には施設の建設は不可能なので、できる限り建設可能な土地を残すために、わざと「水田跡」じゃなかったことにしたとしたら・・・政治的な力で、貴重な遺構がなかったことにされていたとしたら・・・今は誇らしげに水田域を貴重な発見と喧伝していますが、何らかの大きな施設を建設することが決まっていたら、どうなっていたのでしょうか?

少なくとも、以上の経緯から言えることは、プラントオパールを分析するだけでは、水田跡かどうかは判断できないということ。安満遺跡が全国的に貴重な遺跡で、水田跡がその必要不可欠な一部であるならば、プラントオパール分析調査は信頼できないわけですから、京大農場跡地を全面的に発掘調査をすべきです。

これから公園を芝生で覆ったり、防災林を植えたり、施設を設置したりするのでしょうけれども、その前に、ボーリング調査から水田域であろう考えられる範囲に関しては、公園整備の前に発掘調査すべきです。公園を整備した後で、芝生をはがして、発掘して、また芝生を植えるというのは、費用が無駄になります。

・・・といったことも委員会で提案しました。以下は先日の委員会でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので、不正確な部分もあることをお許しください。

●平成27年7月29日史跡整備等特別委員会

★(資料2~3ページ)

【1問目】

市民活動プロジェクトメンバーは、今後、運営組織と活動組織で構成されるプラットフォームの一部を担う存在になっていただきたいというのが高槻市の意向だということです。

○1.これまでどんどん参加メンバーが減っていきましたが、それはどういったことが原因だったのでしょうか?その分析はされているのでしょうか?今後はそういうことは起きないのでしょうか?

市民活動プロジェクトについては、個々の都合により欠席される方々がおられます。

○2.これまでの実績からすると、プラットフォームはどのようなものになりそうなのでしょうか?プラットフォームは、どういった組織形態になるのでしょうか?安定的なメンバーで、しっかりと運営が出来そうなのでしょうか?それぞれお答えください。

プラットフォームは、公園に関わる様々な人々が集まって、意見交換や活動の母体となるものをイメージしており、具体的な内容については、今後、検討してまいります。

▲意見

プラットフォームは、意見交換や活動の母体になるということですけれども、もし、参加されている皆さんの、意見がことごとく無視されて、単に行政の手足として都合よく使われるだけでは、市民活動とはいえませんし、モチベーションも上がらないはずです。そういうことにならないように、プラットフォームの設置後は、どのような意見交換がされたのか、どのような活動がされたのか、情報公開してほしいですし、メンバーの選び方や、意思形成・意思決定のやり方も、これまでの状況を分析して、より良いものにしていただきたいということを要望して、この件については終わります。

★(資料4~5ページ)

【1問目】

■1.雨水貯留施設の建設に伴う埋蔵文化財調査を行ったところ、弥生時代前期の水田や墓などの貴重な遣構を検出し、本市の附属機関である史跡整備指導検討会から、本年6月12日付けで、当該水田等の現地保存を図るべきであるとの答申がされたので、現地保存するということです。
 このあたりに水田域・生産域が存在することは、以前から、ボーリング調査等で分かっていたはずです。私は平成23年9月14日の総務消防委員会で「防災公園部分には、弥生時代の水田域が含まれていますが、問題はないのでしょうか。」と質問しましたし、平成25年8月2日の史跡整備等特別委員会では、「雨水貯留施設は、国が史跡指定している区域以外の場所につくるのだと思いますが、史跡指定されていない部分についても遺構が出てくる可能性があると思われます。万が一、建設前、あるいは建設中に遺構が出てきた場合にはどのようにされるんでしょうか。」とも質問しました。それに対して市は、「建設に際しては、事前に埋蔵文化財の調査を実施し、記録保存の措置を講じた上で行います。」と答弁しました。「記録保存」というのは、写真を撮る等して記録するけれども、現地の遺構は破壊するということです。
 史跡整備指導検討会から答申があったので、方針が変わったようですが、水田跡が、当初から現地保存すべき貴重な遺構だということは、分からなかったのでしょうか?

水田等生産域についてですが、平成20年から22年にかけて行った京大農場内の確認調査では、農場内の地中レーダー探査に加えて、ボーリングによる土壌調査と稲作の有無を探るためにプラントオパールの分析を行いました。
今回のエリアについては、稲作を示すプラントオパールは検出されなかったことから、沼地であると判断しておりました。

■2.今回発掘調査された範囲以外にも、水田域が広がっていますが、それらは調査しないのでしょうか?また、それらの広がりを、公園を訪れた方にお示しするような取り組みはされないのでしょうか?

北側へ広がる可能性はありますが、遺構の調査やガイダンスについては今後検討していく予定です。

■3.これらの水田跡等も国に史跡指定していただくということは考えておられないのでしょうか?

遺跡の史跡指定については、今後の調査結果もふまえ、文化庁で最終判断されます。

【2問目】

○1.平成23年7月付の「安満遺跡芝生公園等の整備に向けた基本構想」には、史跡指定された範囲以外の、今回発掘調査された場所を含む一帯にも生産域が広がっていることを示す図が掲載されていますが、これはどういう根拠で作成されたのでしょうか?

指定地西側にも生産域が広がることを示しているとのご指摘ですが、「安満遺跡芝生公園等の整備に向けた基本構想【中間報告】」の図は、地中レーダー探査やボーリングによる土壌調査で判明した土壌分布状況に、史跡指定範囲内の居住域、墓域、生産域、外側の東側谷部と西側低湿地という調査成果を重ねて表現したものです。繰り返しになりますが、ご指摘のエリアは「粘性土主体の土質が優勢と推定される範囲」を示したもので、生産域を示すものではありません。

○2.今回発掘調査された場所を含む一帯にも生産域・水田跡が広がっていることが事前に分かっていたわけですけれども、この一帯を何故、平成22年に文部科学大臣に意見具申する際に、史跡指定とすべき範囲から外したのでしょうか?

史跡指定とすべき範囲から外したとのご意見ですが、先ほどもお答えしましたように、当該エリアにつきましては、委員が言われるような生産域すなわち水田跡ではなく、沼地であると判断しておりました。

【3問目】

▲1.平成20年12月1日の史跡整備等特別委員会の資料では、今回発掘調査された場所を含む範囲が緑色の線で囲われていて、当時の鐘ヶ江文化財課主幹も委員会で次のとおりに説明されていました。
・・・ボーリング調査の成果速報でございます。 
この図面左上の挿図に、ボーリング調査でサンプリングいたしました地点を№1から№10までナンバリングいたしまして、ボーリング調査の調査地点を示してございます。この挿図の中で・・・緑が水田・・・と想定しておるところでございます。 
 今回、西側半分ということで、北から南で№1、2、3、その東側で5、6、7、8、このあたりが水田域であろう・・・

・・・ということでした。今回の発掘箇所はNo8のあたりですので、平成20年12月1日の史跡整備等特別委員会の際には、水田域であろうと考えられていたわけです。
ところが、それから、水田域ではなく、ご答弁によると、沼地だということになり、けれども、今回の発掘調査で、やっぱり水田跡だということになったわけです。
これはどういうことなんでしょうか?調査の方法が間違っていたのでしょうか?

平成20年12月時点でのボーリングによる土壌調査から水田域を推定しておりましたが、その後行いました、その土壌のプラントオパール分析調査の結果、その水田であるという証拠は検出されなかったことから「沼地」として判断したものでございます。

▲2.もし、今回のように発掘調査をしてみないと、現状保存すべき貴重な水田域かどうか分からない、ということであれば、ボーリング調査で水田域であろうと考えられた範囲については、今回のように発掘調査をするべきではないのでしょうか?教育委員会の見解をお聞かせください。

ボーリング調査で水田域と推定した範囲につきましては、今回、大半で調査を終えております。それ以外の範囲につきましては、先ほどお答えしましたとおり、今後検討してまいります。

◆意見

平成20年のボーリング調査で水田域であろうと考えられた範囲に関しては、その後の調査では、稲作を示すプラントオパールは検出されなかったから「沼地」だと考えて、平成22年に文部科学大臣に意見具申する際には、史跡指定とすべき範囲から外した。しかし、実際に発掘してみたら、水田跡だった。しかも現地保存すべき貴重な遺構だったというわけです。この経緯も、なんとなくミステリーな感じがします。

少なくとも、それから言えることは、プラントオパールを分析するだけでは、水田跡かどうかは判断できないということではないでしょうか。安満遺跡が全国的にも貴重な遺跡ならば、全面的に発掘調査をすべきではないのでしょうか。これから、公園を芝生で覆ったり、防災林を植えたり、施設を設置したりするのでしょうけれども、その前に、ボーリング調査から水田域であろう考えられる範囲に関しては、先ほど大半調査されたということですけれども、まだ残りがあるということですので、公園整備の前に発掘調査すべきです。公園を整備した後で、芝生をはがして、発掘して、また芝生を植えるというのは、費用が無駄になります。

どこに水田域が広がっているのか、明確にして、訪れて下さった皆さんに示すことができるよう、公園整備の前に、全面的に発掘すること、そして、その範囲に関しても、国の史跡指定を受けるべく、文部科学大臣に意見具申することを提案して、この件は終わります。

★(資料6ページ)

■雨水貯留施設の位置等を埋蔵文化財調査の結果に伴って変更するということですが、位置が西にずれる以外には、どういった変更があるのでしょうか?設計や工法、工期、費用はどれだけの変更になるのでしょうか?

雨水貯留施設の位置等の変更に関する質問ですが、今後、検討を行い9月議会にお諮りする予定でございます。

【2問目】

○工費が増えるということは間違いないのでしょうか?

先ほどお答えしたとおり、9月議会にお諮りする予定でございます。

▲これ以上訊いても何もお答えいただけないようなので、この件については終わります。

★(資料7ページ)

【1問目】

■1.雨水貯留施設の位置変更に伴い、パークセンターおよび全天候型屋内施設の配置を変更するということですが、(仮称)高槻子ども未来館等との往来等には何も影響はないのでしょうか?

雨水貯留施設の位置変更に伴う影響は、特にありません。

■2.民活カフェ候補地には変更はないようですが、民活カフェの基礎工事等に影響はないのでしょうか?

民活カフェについては、影響はないと考えております。

★(資料8~9ページ)

【1問目】3点
■1.今回発掘された水田跡が現地保存されることになりましたが、公園内の史跡事業と防災公園事業の範囲が変更されることはないのでしょうか?

史跡事業及び防災公園事業の範囲については、変更されません。

■2.念のため確認ですが、図では雨水貯留施設の位置がそのままになっていますが、間違いでしょうか?

資料の図の確認ですが、資料に平成27年2月時点と表示させていただいております。

■3.京都大学に対する移転補償については、今年度はどれだけ行うのでしょうか?

今年度の移転補償は、倉庫、ビニールハウス、立木類等を予定しており、補償額については、今後専門業者による算定を行います。

【2問目】

○1.今回発掘された水田跡については、国に史跡指定していただく可能性もあるという答弁が先ほどされましたが、それでも範囲の変更は必要がないのでしょうか?

史跡事業及び防災公園事業の範囲の変更については、考えておりません。

○2.資料の図をあえて平成27年2月時点のものにしたのは何故なのでしょうか?

現在の契約内容を表示しております。

○3.補償額の算定はいつ行われるのでしょうか?また、いつ額が確定するのでしょうか?

補償額については、今後算定をおこない、年内に確定する予定です。

▲意見
史跡事業の範囲は土地の購入について国から8割補助される。防災公園の範囲は3分の1。今回新たに水田跡などが発掘されましたけれども、そこも史跡指定の範囲に入れていれば、高槻市の負担が減ったのではないかと思いますが、事前にお聞きしたところ、今更それを言っても遅いみたいなので、次に行きます。

★(資料10ページ)

【1問目】

■1.市では、公園西エリアの全天候型屋内施設(遊びの創造)について、施設を最大限に有効活用できるように、民間事業者による事業運営を視野に入れて検討していて、民間事業者とのとの「対話」を通して、活用のノウハウ・アイデア等を把握するという「サウンディング型市場調査」を行って、施設の市場性の向上を図るということです。この「サウンディング型市場調査」の対象は、施設を運営する意向を有する法人又は法人のグループということですが、この民間事業者は、どのように募集するのでしょうか?
■2.民間事業者との対話は、誰が行うのでしょうか?
■3.民間事業者にとって、ノウハウ・アイデアは非常に重要なもので、他の事業者に真似されるのをおそれるのではないかと思いますが、調査の過程で他の事業者にアイデア等が漏れる可能性はないのでしょうか?また、調査結果は公表されるのでしょうか?
■4.「サウンディング型市場調査」で、一番良いアイデア等を出した事業者が、施設を運営することになるのでしょうか?それぞれお答えください。

事業者募集については、市ホームページへの掲載を行うとともに報道提供などで公表し、周知いたします。
民間事業者との対話は、全天候型屋内施設の整備に係る関係部局の職員が事業者ごとに個別で行い、施設の整備や運営手法等を様々な観点から民間事業者のアイデア・意見等を聞くものです。
調査結果のうち民間事業者のノウハウ・アイデア等は公表いたしません。今後、この結果を踏まえ、運営手法等を検討してまいります。

【2問目】

○1.民間事業者も、予算の範囲内でしか、ノウハウやアイデア等を提示できないと思いますが、予算はどれだけなのでしょうか?新国立競技場のように、あとで予算が膨らむということもあるのでしょうか?
○2.「サウンディング型市場調査」の結果は公表されないということですが、調査の公正性はどのように担保されるのでしょうか?
○3.民間事業者との対話は、職員側にもかなりの力量が必要と考えられますが、どういった職員をあてるのでしょうか?コンサル等の助けも受けるのでしょうか?それぞれお答えください。

当該手法は、デザインコンペや運営事業者を公募するものではなく、運営を中心としたアイデアについて、事業者と関係職員が対話を行うものです。また、実施後に参加事業者数やノウハウ・アイデア等を除いた提案等の結果概要は公表してまいります。
なお、当該施設の整備については、今後の設計の中で検討してまいります。

【3問目】

▲1.この「サウンディング型市場調査」と、デザインコンペや運営事業者の公募は、別だということですが、この「サウンディング型市場調査」に応募しなかった事業者でも、デザインコンペや運営事業者の公募には応募できるのでしょうか?
▲2.「サウンディング型市場調査」でよいアイデア等を出した事業者が、公募では有利になるということはないのでしょうか?

「サウンディング型市場調査」への参加実績は、事業者公募を行う場合の応募の条件や評価の対象とはいたしません。

◆意見

イデア・ノウハウを出すだけ出して、結局、別の事業者が、そのアイデア等に基づいた運営を行うということになると、アイデアの出し損ということになりますけれども、キッザニアみたいな、他社が容易に真似できないノウハウやブランドがあれば、そうはならないのかなと。横浜市流山市前橋市などでも「サウンディング型市場調査」をされているとのことですので、ちょっとどうなのかなと感じる部分もありますけれども、期待して調査の成果を待ちたいと思います。


★(資料12~13ページ)

【1問目】

■1.13ページの下のほうには縦覧案に対する主な意見が掲載されていますが、このそれぞれのご意見に対して、市としてはどういった見解なのでしょうか?

頂いたご意見は重く受け止めておりますが、今回計画している道路は100年、200年以上使うものでありますので、市としては長期的な観点から検討し、進めているものでございます。

■2.13ページの中段には、道路線形が描かれていますが、この図のとおりだとすると、取り壊される家屋があるようです。取り壊される家屋はどれだけあるのでしょうか?また、道路の北側の府営住宅は取り壊されないのでしょうか?

道路計画線に対する住宅や府営住宅等への影響については、今後、用地測量や家屋調査を行いながら地権者と協議してまいります。

■3.この道路線形で描かれている道路の幅員については、今年の2月4日の史跡整備等特別委員会でお聞きしたところ、基準も根拠も何もないということが分かりました。それでもこの幅員を変えないわけですが、何故なのでしょうか?国からの補助金の関係もあるのでしょうか?理由をお答えください。

都市計画道路(仮称)高槻駅高垣線の道路幅員の決定根拠につきましては、高槻市道路法施行条例ならびに高槻市地域防災計画に基づき決定しております。

■4.13ページの上段には都市計画の手続きが書かれています。8月4日には都市計画審議会が開催されるということですが、そこにはこの中段の図の道路線形での計画が示されるのでしょうか?

都市計画審議会では、八丁西町交差点付近の道路線形についてもお示しする考えです。

■5.8月4日の都市計画審議会の後には、8月中旬の予定として、都市計画決定を行うとされています。この都市計画決定の告示がされると、道路用地とされてしまった土地の所有者の方がいくら反対をされても、最終的には強制収用が行えると聞きましたが、事実でしょうか?また、この都市計画決定は、どのような手順で、誰が決裁をして行われることになるのでしょうか?この都市計画決定がされない場合には、道路用地が強制収用されるということはないのでしょうか?それぞれお答えください。

都市計画については、都市計画審議会を経て高槻市都市計画決定してまいります。
土地収用についてのお尋ねですが、土地収用法の手続きもございますが、これまで本市が行ってきた用地買収については、地権者のみなさまのご理解をいただき任意交渉で進めてまいりました。そのため、今回の事業につきましても地権者のみなさま方にはきめ細やかな説明を行い、理解して頂いたうえで、契約を行う考えであります。

■6.都市計画決定後は、どういったスケジュールになるのでしょうか?具体的にお答えください。

都市計画決定を行い、事業認可を取得したのち、事業を進めてまいります。

【2問目】

○1.それぞれのご意見に関して、市としてどういった見解なのかとお聞きしているのに、具体的な答弁がありません。あらためてお聞きしますので、それぞれのご意見 に関して、市としてどういった見解なのか、明確にお答えください。

(仮称)高槻駅高垣線の都市計画に関して、道路幅員、線形等に関するご意見を頂いておりますが、長期的な視点で安全に配慮した道路計画を立案しております。

○2.家屋の取り壊しについては、今後、用地測量等を行いながら、地権者と協議するということです。協議しなければならないということは、いずれかの家屋が取り壊されるということなのでしょうか?

それぞれの補償内容につきましては、用地測量及び家屋調査を行うことで確定するものでございます。

○3.道路幅員の決定根拠に関しては、高槻市道路法施行条例ならびに高槻市地域防災計画であるとのことですが、それぞれのどこに、どのように幅員の根拠が書かれて いるのでしょうか?具体的にお答えください。

道路幅員の決定根拠につきましては、高槻市道路法施行条例の中で、「車線等」「自転車レーン」「歩道」で規定しております。また、高槻市地域防災計画で、「避難路」について定めております。

○4.8月4日の都市計画審議会では、13ページ中段の図の道路線形での計画が示されるのかとお訊きしたところ、「都市計画審議会では、八丁西町交差点付近の道路線形についてもお示しする考えです。」という答弁でした。都市計画審議会で示される図と、13ページ中段の図は同じなのでしょうか?それとも違うのでしょうか?違うのであれば、どういった道路線形が8月4日の都市計画審議会で示されるのか、お答えください。

都市計画審議会におきましては、都市計画変更の全体案をお示ししたのち、道路線形を変更した八丁西町交差点付近について、本日の委員会と同様の図を用いて説明する予定です。

○5.土地収用法の手続きに関しては、地権者のみなさまのご理解を得て進めていきたいということですが、もし地権者の方のご理解が得られず、断固として土地を任意売却しないということになった場合には、やはり強制収用となるのでしょうか?

○6.強制収用になる場合、いつまでに強制収用がされるのでしょうか?

先ほどお答えした通り、事業スケジュールを意識してはおりますが、これまで通り任意交渉で契約して頂けるよう、丁寧に進めてまいります。

○7.都市計画決定後は、事業認可を取得したのち、事業を進めていくということですが、具体的には、それぞれの手続きが、いつ、どのように、進められていくのでしょうか?明確にお答えください。

都市計画決定後、今年度中に事業認可を取得し、順次、事業を進めてまいります。

【3問目】

▲1.地元の皆さんと、今後、協議をしていくうえでも、市は、誠実な対応をしなければならないと思います。そんな地元の皆さんが、一生懸命調べられたりしてご意見を述べられたわけですから、一つ一つに対して丁寧に回答すべきではないのでしょうか?あらためてお聞きしますので、それぞれのご意見に関して、市としてどういった見解なのか、明確にお答えください。

ご意見をいただいた皆様には、既に、繰り返し十分説明し、丁寧に対応させていただいております。

▲2.家屋が取り壊されるかどうか質問したんですが、答弁は、補償内容は、「用地測量及び家屋調査を行うことで確定する」というものでした。補償するということは、取り壊すということなんでしょうか?どうなるのか明確にお答えください。

補償イコール家屋を取り壊すということではございません。繰り返しになりますが、補償内容につきましては、各種測量及び調査を行った後、それぞれの地権者にご説明してまいります。

▲3.道路幅員の決定根拠は、「車線等」「自転車レーン」「歩道」に関しては、高槻市道路法施行条例で、「避難路」については高槻市地域防災計画だということですが、「車線等」「自転車レーン」「歩道」「避難路」については、それぞれ何メートル以上としなければならないとされているのでしょうか?また、「自転車レーン」と「歩道」については、必ず設置しなければならないとされているのでしょうか?

高槻市道路法施行条例の規定を踏まえ、車道は3メートル、自転車レーンは1.5メートル、歩道は3メートルを両側に設け、総幅員15メートルとするもので、高槻市地域防災計画の避難路の幅員15メートル以上と整合しております。

▲4.「地域緊急交通路」は「避難路」になるという答弁が以前ありました。高槻駅高垣線は、市の主要な防災拠点になる安満遺跡公園と、市災害対策本部となる市役所を結ぶ道路になるわけですから、当然その区間は「地域緊急交通路」になるので「避難路」にもなると考えられますが、そういった考え方でよろしいでしょうか?

当該区間の地域緊急交通路への指定については、地域防災計画の修正時に検討してまいります。

▲5.都市計画審議会では、本日の委員会と同様の図を用いて説明がされるということですが、この道路線形や幅員に関して、これまで市民の皆さんから寄せられたご意見や、この史跡整備等特別委員会や本会議での質問や意見の内容も示されるのでしょうか?

都市計画審議会では、説明会でのご意見や縦覧での意見書の内容をお示しして、ご審議いただく予定ございます。

▲6.土地収用法の手続きに関しては、任意交渉で契約して頂けるよう、丁寧に進めていくということですが、もし地権者の方のご理解が得られず、断固として土地を任意売却しないということになった場合には、やはり強制収用となるのでしょうか?

▲7.資料14ページの全体スケジュールでは、「物件補償・用地取得」が平成30年度末までとなっていますが、強制収用になる場合であっても、平成30年度末までに強制収用がされるということなのでしょうか?それとも違うのでしょうか?

繰り返しになりますが、事業の進捗管理を行いながら、これまでどおり、任意交渉で契約していただけるよう、丁寧に進めてまいります。

▲8.資料14ページの全体スケジュールでは、周辺道路については、平成28年度から30年度にかけて、八丁西町交差点から公園東端にかけて、埋文調査(埋蔵文化財調査)を含む工事を行うということになっています。埋蔵文化財調査の結果、今回のように、水田跡などが発掘された場合は、道路線形が変更されるのでしょうか?

道路線形の変更は考えておりません。

◆意見

高槻市役所の皆さんは、言葉を濁しているけれども、このままいって、都市計画決定・事業認可がされると、どんなに反対しても、土地を強制収用されて、住み慣れた家を取り壊される方も出てくるんですよね、この図に従えば。

先ほど、幅員については条例や計画に基づいて、総幅員15メートル以上としているとおっしゃられていましたけれども、これに関しては、平成27年2月4日の史跡整備等特別委員会での私の質問に対する答弁で、既にはっきりしているよね。この道路の幅員に関しては、何の基準もない。単に高槻市が適当に決めているだけだとしか考えられません。

住民の皆さんのご意見に対しては、既に説明をしているということですけれども、委員会で、どういう説明をしたのかを、我々委員にも説明していただきたいと思います。本当にちゃんと説明をしたのか。この場で住民の方にどういった説明をしたのかを明らかにしていただいた上で、もし齟齬があるのであれば、住民の方も思いを別にされる方もあるかもしれませんし。委員会で問われたら説明すべきではないでしょうか。

最初の答弁で、今回計画している道路は100年、200年以上使うものでありますという答弁がありましたけれども、100年、200年以上使うシミュレーションというか、避難路として、どれだけの方が避難されるのか、本当にこの幅員が必要なのかということを、シミュレーションすべきだと思いますし、私はそういうシミュレーションを一切見たことがありませんし、この委員会で説明がされたことはないはずです。それなのに、100年、200年以上使うというのは、かなり適当な答弁だなと思いました。

長期的な視点で安全に配慮した道路計画を立案していますということなんですが、その根拠も全く示されていませんよね。非常にあいまいな答弁で、ごまかしてばかりだなという印象です。

住民の方に、こういうあいまいな基準で道路を拡幅することで、立ち退きを迫るというのは、権力を笠に着たヒドイやり方だと思いますし、それにかかる税金は、無駄遣いでないかと思います。

私は、これまで、明らかに無駄な京大農場の防災公園化や、高槻市にとってマイナスとなる京都大学の移転、実際の費用対効果が乏しい雨水貯留施設、事業集約の必要性が考えられない「(仮称)高槻子ども未来館」、幅員の基準が不明確な避難路について反対してきましたが、今でもその考えに変わりがないということを表明します。


★縦覧案に対する主な意見(道路線形見直し後)
○道路の幅員構成を再検討することで、当初幅員(12m)のまま見直すこと
○右折レーンは必要か、また滞留長の長さはどの程度か
○歩道幅員は、1.5mもしくは2mで十分だ
○自転車の通行空間の整備は不要
○道路と府営住宅の離隔が小さいため、もっと南側に線形を振れないのか
○府営住宅のベランダから道路までが30cmと近く、納得できない
○平成22年に府営住宅建設の協議時点で、なぜ、将来の道路計画を考えて、建物位置を現在より北側にセットバックするように大阪府と協議しなかったのか。道路線形上避けるべき建物を自ら作り出した高槻市には重大な過失がある。その代償を沿道住民に負わす道路線形の都市計画変更は到底容認できるものではない。