先日の9月議会の一般質問ではこの件も。
高槻市営バスでは、土日祝日に、JR高槻駅南~安満遺跡公園東の便を運行しています。高槻市のランドマークである安満遺跡公園の全面開園の際に、市長肝煎りの路線として設置されたのですが、1便あたりの平均乗降客数は約3人。明らかに赤字です。
公園で遊ぼうという元気な方々が、駅近くの公園に行くために、わざわざバスに乗るだろうかという疑問は、以前、交通部の職員の方にぶつけたのですが・・・
ちょうど今日、この便の乗降客数のデータが公開されました。
・・・JR高槻駅南で乗車した方のうち、阪急高槻駅で降りる方が、約2割。この方々にとっては、それ以降の行き先がどこであろうがどうでもいいわけで、この約2割を差し引くと、さらにこの便の不要の度合いが増します。
私も、9月8日(日)の10時15分JR高槻駅南発の便に乗ってみましたが、乗客は私だけ。つまり、実質、乗客は0人でした。バスを降りるときに、運転士さんと少し話をしましたが、イベントのあるときは、お客も増えるということです。この便は廃止して、イベントのときにだけ、臨時便を出すべきではないでしょうか?
以下は先日の本会議でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。
令和6年9月議会 一般質問
■3.交通部等について(土日祝の安満遺跡公園東止まりの便)
<1回目>
(4)土日・祝日に運行する安満遺跡公園東止まりの便は、1日に8便出ているようです。この便は、今年8月末までで、累計何便、運行したのでしょうか?それまでの、総乗客数は何人だったのでしょうか?乗降客が0人、1人、2人だった便は、それぞれ何便だったのでしょうか?営業係数は、どれだけだったのでしょうか?安満遺跡公園東を始発とする便についても、併せてお答えください。
⇒土日祝日のみ運行している安満遺跡公園東を終点及び始発とする便の、令和5年4月から令和6年8月までの累計運行便数は2,816便、総乗降客数は約8000人で、この間の1便あたり平均乗降客数は約3人となっています。なお、営業係数は前島線全体で算出しているため、これらの便のみの算出はしておりません。
(5)緑が丘営業所では、月末の日の終業から、翌月1日の早朝の始業まで、正門が開いたままの状態のようです。なぜ、開けたままにしているのでしょうか?理由を具体的にお答えください。
⇒夜間の緑が丘営業所の門扉は、必要に応じて、開けたままにすることもありますが、通常、月末日の終業から翌月1日の始業までの間は、閉門しております。
<2回目>
(6)土日祝日の安満遺跡公園東を終点及び始発とする便については、1便あたりの平均乗降客数は約3人ということです。9月8日(日)の10時15分JR高槻駅南発の便に乗りましたが、乗客は私だけでした。つまり、実質、乗客は0人でした。
平均3人というのは、市長肝煎りの路線としては、非常に少ないと思いますが、乗客が何人になれば、採算がとれるのでしょうか?お答えください。
また、バスを降りるときに、運転士さんと少し話をしましたが、イベントのあるときは、お客も増えるということです。この便は廃止して、イベントのときだけ臨時便を出すことはできないのでしょうか?お答えください。
⇒先日の本会議質疑でもご答弁いたしましたが、当該路線は、従来からある前島線の一部を経路変更することにより、公園利用者や沿線住民の新たな需要を取り込み、路線収支の改善を図ることを目的に、定期便として運行しているものです。
収支については、前島線全体で算出しており、その一部である、安満遺跡公園東を終点及び始発とする便のみの収支は算出しておりませんが、従来から赤字であった前島線の営業係数は、令和4年度150.8円から令和5年度143.9円へと改善しております。
(7)土日祝日の安満遺跡公園東を終点及び始発とする便の総乗降客数は約8000人だったということですが、そのうち、高齢者割引乗車券・無料乗車券を利用された方は何人だったのでしょうか?お答えください。
⇒令和5年4月から令和6年8月までの高齢者割引及び無料乗車券による乗降客数は、約4000人となっております。
(8)月末日の終業から翌月1日の始業までの間、緑が丘営業所の門扉は、閉門しているということですが、7月1日の午前2時頃と8月1日の午前0時頃に見に行くと、門が開いていました。敷地内では、職員の方の自家用車らしき車が、バス車両の前などに停められていて、何人かの方がウロウロされておられましたが、芝生営業所と同じく、職員の方が、有給休暇の申請のために、日を跨いで並んでいたのでしょうか?その職員の方たちのために、門を開けていたのではないのでしょうか?お答えください。
また、月末日の終業から翌月1日の始業までの間、緑が丘営業所の運輸主任の方は、勤務されていたのでしょうか?お答えください。
⇒運転士からの要望を踏まえ、先着順としている有給休暇を受け付ける場合、早朝に開門することがありますが、原則、月末日に勤務している運輸主任が業務終了後に閉門し、翌日勤務の運輸主任が出勤時に開門しております。
なお、営業所の閉門は、最終バスが営業所に戻ってから退勤点呼等、各種の確認を行った後に行うため、最終便の時間によって深夜0時を過ぎることがあり、ご質問の8月1日については前日からの勤務中です。
<3回目>
あとは意見を述べます。
土日祝日の安満遺跡公園東を終点及び始発とする便については、約半数が高齢者パスの方ということです。高齢の方は、一区間だけ乗る方もおられるので、JR高槻で乗って、阪急高槻市で降りるようなケースも結構多いかもしれません。前島線の営業係数を出して、混同させようとしているようですが、1便あたりの平均乗降客数が約3人というのは、明らかに赤字ですし、この3人というのも、イベントのときの乗客も含めた数字ですので、やはり、この便は廃止して、イベントのときだけ臨時便を出すべきではないでしょうか?提案しておきます。
緑が丘営業所の件ですが、ご答弁からすると、少なくとも7月1日の午前2時前後については、門が開きっぱなしだったということでしょうか。芝生営業所でも、年末年始はそういう状態でしたが、運転士の職員から有給休暇の申請を受け付けるためだとしても、職員の健康面だけではなく、セキュリティ上も問題があると思いますので、電子申請を可能にするとか、抽選にするとかして、深夜から早朝に営業所で職員が並ぶような状態を解消してください。要望しておきます。
【答弁要旨】
前島線と混同させようとしているとおっしゃられたが、直通便を新設したわけではなく、前島線の路線を変更して、新たな需要を取り込むことで、テコ入れを図ったものである。
なお、この高槻市バスに関する質問の前に、令和5年度の決算に関する質疑で、以下の質問を行いました。
■認定第8号 令和5年度高槻市自動車運送事業会計決算認定について
<1回目>
(2)令和5年の11月上旬だったと思いますが、交通部がHPで「安満遺跡公園の路線がピンチです!」とのタイトルで、前島・安満遺跡公園線について・・・
・・・「土曜日、日曜日及び祝日」は安満遺跡公園東止まりの便を運行していますが、残念ながら大変ご利用人数が少ないです。しかし!!その分、ベビーカーにお子さまを乗せたままご乗車していただきやすくなっています。こうのとりパスやかるがもパスもご利用いただけますので、公園へ行く際、特に遊び疲れた帰りに是非、市営バスをご利用ください。
・・・といった呼びかけをしました。
多くの方がSNSで拡散して下さり、私も微力ながらX・旧ツイッターに投稿させていただきましたが、この路線の収支は、この呼びかけをするまでは、どれだけだったのでしょうか?運行損失は、何円だったのでしょうか?お答えください。
また、この呼びかけの後は、この路線の収支・運行損失はどうなったのでしょうか?改善されたのでしょうか?具体的な乗客数の推移と共にお答えください。
(3)交通部の説明では、この路線は、濱田市長の肝煎りで設置されたということでした。路線の設置の検討の段階では、どのような根拠に基づいて、どれだけの乗客数や収支、損益を予測していたのでしょうか?具体的にお答えください。
⇒2点目、3点目についてですが、安満遺跡公園線は、市の重要なランドマークである、同公園の全面開園を踏まえ、従来からある前島線の一部経路を変更したものです。
その結果、収支につきましては、公園利用者及び緑町(みどりちょう)、高垣町等の新たな需要により、改善傾向となっております。
(4)芥川緑地に、市の施設である「健康づくり広場『アクトレ』」が、今年の3月にオープンしました。最寄りのバス停は、「南平台小学校前」です。期間は短いですが、この路線の売上は、アクトレの供用開始後、どれだけ増えたのでしょうか?あまり増えなかったのでしょうか?お答えください。
⇒アクトレが供用を開始した令和6年3月の当該停留所の乗降客数は、令和5年3月に比べて、約5%増加しております。
<2回目>
(4)安満遺跡公園線は、前島線の経路を一部変更したものですが、変更前と比べると、収益は増えたといえるのでしょうか?変更前と後とを比較すると、収益は、どちらがどれだけ多かったのでしょうか?お答えください。
(5)安満遺跡公園線の収支は、具体的にどれだけだったのでしょうか?何円の赤字だったのでしょうか?お答えください。
また、交通部がHPで「安満遺跡公園の路線がピンチです!」と呼びかけてから、収支はどれだけ改善されたのでしょうか?具体的にお答えください。
⇒4点目、5点目についてですが、1問目でご答弁いたしましたとおりですが、路線変更の結果、従前より赤字路線であった前島線の収支は改善傾向にあり、100円の利益を得るために必要な経費を示す営業係数は、令和4年度150.8円から、令和5年度143.9円に改善したほか、市営バスHP等に当該記事を公開して以降の乗降客数も、若干改善しております。
(6)アクトレの供用の開始がされてから、乗降客数が約5%増加したということです。芥川緑地プール「ぷーるぴあ」があった当時と比べると、乗降客数は、どれだけ増減したのでしょうか?お答えください。
⇒芥川緑地プール営業時の比較可能な乗降データはございません。
<3回目>
(2)ご答弁をおききしても、よく分からないのですが、令和5年の11月に、HPで、「安満遺跡公園の路線がピンチです!」と訴えたときには、どれくらいのピンチだったのでしょうか?実際はピンチではなかったのでしょうか?なぜピンチだと大袈裟に訴えたのでしょうか?この時には、どれくらいのピンチだったのか、また、そのピンチを脱するには、どれだけの収益の増加が必要だったのか、お答えください。
(3)安満遺跡公園線の設置の検討の段階では、どのような根拠に基づいて、どれだけの乗客数や収支、損益を予測していたのでしょうか?具体的にお答えください。
⇒先ほどもご答弁したとおり、当該路線は市の重要なランドマークである同公園の全面開園に合せて、従来からある前島線の一部を変更することで、公園利用者や沿線住民の新たな需要を取り込み、路線収支の改善を図るため整備したもので、当初の目的は果たしていると考えている。
今回のHPでの発信については、ベビーカーでの乗車等、利用促進の一環として行ったもの。
(4)当初、採用を計画していた運転士の人数は、何人だったのでしょうか?お答えください。
また、超過勤務や公休出勤を、他の部署並にするには、何人の採用が必要だったのでしょうか?お答えください。
⇒年間の採用試験の日程等は、年度当初にHPで公表しているが、実際に採用する人数については、募集時点で必要な人数としている。
なお、時間外勤務等の状況を他部局並みにとのご質問ですが、交通部としては、国が示す改善基準告示等の内容を満たす人員の確保に努めたもので、市と同様にする考えはない。
あとは意見を述べます。
安満遺跡公園線が、具体的に、どれだけピンチなのか、まともにお答えいただけなかったので、分かりませんが、路線を元に戻すか、見直しをして、大きなイベントがあるときにだけ、臨時便を出すようにするというのも、選択肢の一つだと思います。提案しておきます。