高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【消防団員】防災士をリクルートできないか

消防団員募集のチラシ

これも一昨日の総務消防委員会で。

消防団員を増やすために、報酬をアップし、待遇改善をするというのですが・・・

以下は一昨日の総務消防委員会でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。

■議案第15号 高槻市消防団条例中一部改正について

<1回目>

 一部、議案第28号令和4年度高槻市一般会計予算に関する質問もしますが、ご了承ください。
 地域防災力の充実強化等のために、消防団員の報酬の引上げ等をおこないたいということです。3点伺います。

(1)これまでと、条例改正後とでは、消防団員1人当たりの、1年度間における平均活動時間や、団員1人当たりの報酬の年度額の総額は、それぞれどうなるのでしょうか?お答えください。
 また、時給に換算すると、これまでと、条例改正後とでは、それぞれ何円になるのでしょうか?お答えください。

⇒条例改正後の、団員1人当たりの報酬については、年額報酬が36,500円、出動報酬が約18,500円、総額で約55,000円を見込んでおります。
 また、年度における平均活動時間は、各分団において様々な活動がなされているため、個別の活動時間は把握しておりません。

(2)育児、介護その他の理由があれば、休団できるということですが、普段についても、仕事や育児、介護の都合で、出動を辞退する・休むということもできるのでしょうか?あるいは、そういった場合には、罰則が適用されるのでしょうか?具体的にお答えください。

⇒条例改正の「休団制度」は、3年を超えない範囲内で、長期出張、近親者や家族の介護、育児等での休団を想定しています。
 なお、通常の災害には対応可能な団員が出動しておりますので、罰則はありません。

(3)令和元年12月13日付けの消防庁長官通知「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に向けた重点取組事項について(消防地第228号)」の3ページには、「引き続き消防団員の確保に努めるとともに、特に、消防団の中核としてあらゆる災害に対応できる基本団員の確保に計画的に取り組むこと。」とあります。
 あらゆる災害に対応できる基本団員の確保ということですが、一般会計予算案のほうには、防災士についてのものもあります。
 消防団員と、防災士とに期待されている災害時の役割については、どういったところに共通点があるのでしょうか?また、逆に、明らかに共通しない点は、どういったところにあるのでしょうか?具体的にお答えください。

消防団員の役割は、災害発生時に救助救出、消火活動、避難誘導などの災害活動を行うなど、消防団長の指揮監督のもと組織的活動を行うことと位置付けられております。
 また、防災士の役割は、自助・共助・協働を原則として社会の様々な場で防災力を高めることが期待され、あくまでも個人が自発的に防災ボランティア活動として行うことと位置付けられております。


<2回目>

(1)時給に換算すると何円なのかについては、お答えはありませんでしたが、時給換算すると、最低賃金時間額の992円は超えるのでしょうか?お答えください。

⇒先程一問目の一点目でお答えいたしましたように、繰り返しにはなりますが、各分団において様々な活動がなされており、個別の活動時間は把握しておりませんので、時給に換算することはできません。

(2)資料には、「地域防災力の充実強化及び団員の処遇改善を図るため」、本件の条例改正をしたいということで、要は、消防団員を増やすために、消防団員の報酬のアップ等をしたいということだと思うのですが、消防団員の募集の告知に「報酬が上がりました」といったことを謳えるのでしょうか?お答えください。
 また、時給換算した金額が、他のパートやアルバイトよりも良ければ、応募があるかもしれませんが、そういう情報を載せた広報はできるのでしょうか?お答えください。

消防団員が市町村の非常勤特別職の地方公務員である一方で、元来郷土愛護の精神に基づくボランティア的性格も合わせ持っていることから、入団希望動機は、人それぞれあると認識しております。
 今後も、活動内容等、様々な情報を含めたPRについて、消防団幹部と協議してまいります。

(3)先ほどの令和元年12月13日付けの消防庁長官の通知には、「近年、日本各地で様々な災害や火災が相次いでおり、災害の多様化、複雑化が一層進むことも想定され、大規模な災害への対応が急務となっています。」とあります。消防団員がもし、防災士の資格をもっていれば、その知識が役に立つのではないでしょうか?
 仮に、消防団員の報酬が安くても、防災士は、そもそもボランティアだということですので、防災士の資格をもっている方を、日本防災士会や日本防災士機構に協力してもらうなどして、消防団員にリクルートすることはできないのでしょうか? 見解をお聞かせください。

防災士の資格を有する方が、個人として消防団に入団されることは可能です。


<3回目>

 あとは意見です。
  マイナビニュースというサイトによると、消防団に対するイメージとして最も多かったのは「大変そう」で50.2%。次いで「仕事や日々の生活との両立が難しそう」(41.6%)、「自分には重荷」(30.0%)の順で、仕事のイメージがハードであることから敬遠している人が多い様子が伺えたということでした。
 消防団員を増やすために、消防団員の報酬のアップ等をしたけれども、その報酬を時給換算では示せないし、消防団員は、元来、郷土愛護の精神に基づくボランティア的性格もあるというご答弁でした。そういうことであれば、なおのこと、ハードなイメージをもたれている職務ですし、仮に入団を検討していただけたとしても、報酬面や待遇面や安全面で、敬遠されることもあるのではないでしょうか。
 ですので、消防団員を、本当に、増やす必要があるのであれば、防災について高い意識をもっていて、ボランティアで活動することを前提としている、防災士の皆さんを、日本防災士会や日本防災士機構に協力してもらうなどして、消防団員にリクルートするというのも一案だと思います。提案しておきます。