高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【高槻城公園】今さら歴史的景観?「創作で歴史を楽しむ街」にすれば?

高槻市の新しい市民会館である芸術文化劇場・南館

これも先日の本会議で。

議案の説明資料には、「芸術文化劇場の整備に合せて、かつて高槻城があったエリア周辺の歴史的景観づくりのシンボルとなる公園として、公園中央エリア及び周辺道路の整備を行う。」とあったのですが、上の画像のとおり、新しい市民会館である芸術文化劇場・南館は、城を想起できない形状ですし、公園には高槻城もありません。私は議会で次のように述べました。

<2回目>

 高槻城公園には、高槻城はありませんし、新しい芸術文化劇場の建物も、城の形をしているわけではありません。建設中の劇場を先日見に行きましたが、巨大な段ボール箱がひっくり返ったような感じだなと思いました。それが悪いというわけではありません。
 しかし、大阪城公園であれば、そのシンボルの大阪城が、まさに城なので、公園内に多少、現代的なものがあっても、公園の統一感が保てると思うのですが、例えば、もし、公園の中心のシンボルが、太陽の塔ならば、公園の景観の多くに、岡本太郎的なものを入れないと、統一感は出せないと思います。
 最寄りの駅の阪急高槻市駅から、芸術文化劇場へは、城北通を通っていくのが一般的なルートだと思いますが、国道の交差点を渡ってしばらく行くと、キリスト教カトリックの教会があって、その敷地内には、片膝をついて神に祈っている高山右近の像があります。高槻城は、高山右近抜きには語れないわけですけれども、この時点で、一般的に考えられているような、江戸時代的な歴史的景観づくりというものを、断念せざるをえないというか、方針を変更するべきではないかと私は感じました。
 さらに、その先にいくと、アマゾンから届いた段ボール箱がひっくり返ったような芸術文化劇場の南館があるわけです。
 どの道、本丸跡には槻の木高校があって、これはどうしようもないわけですから、むしろ、統一的な景観を創ろうとするならば、芸術文化劇場の周辺は、この段ボール箱のような芸術文化劇場のほうに寄せて行って、それに合わせたものにしてもよいのではないでしょうか?
 また、高山右近の存在は、抜きにはできないわけですから、エリアを分けて、景観づくりをすべきではないでしょうか?
 市の見解をお聞かせください。

高槻城公園周辺エリアの整備については、城跡公園再整備基本計画に加え、新たに文化財保存活用地域計画に位置付けており、かつてあった高槻城の風情が感じられるまちなみの再生を目指し、取り組んでまいります。


<3回目>

 意見だけ述べます。
 新しい市民会館である芸術文化劇場・南館の外壁は、格子戸をイメージしたものだということですが、そういう説明を聞かないと、なかなか気付くことはできないと思います。
 北京オリンピックのメインスタジアムは、その形状から「鳥の巣」と呼ばれていますが、こういうふうに愛称・通称が一般的になるというのは、つまり、認知度が高いということです。
 先ほど、ひっくり返した段ボール箱みたいだと申し上げましたが、それは安っぽくて、かわいそうですけれども、そういうふうに、何かに見立ててもらえれば、特徴がないものよりも、この新しい市民会館や、高槻市知名度を高めるのにプラスになるのではないでしょうか。
 歴史的景観をつくるということですが、建設中の劇場の場所辺りには、以前は、野球場や市民プールがあったりして、市民プールには子どもの頃しょっちゅう友達と行きましたけれども、今は前衛的な感じの芸術文化劇場が建ちつつあって、今さら歴史的景観か、という感じがします。
 ここの地面の下には、江戸時代のものだけではなく、室町時代平安時代やそれ以前の遺構もあったんですが、記録保存ということで、写真などで記録した後は、多くが廃棄などの処分を行うというやり方がされました。ここのものには、考古学的には、埋蔵文化財的には、そんなに価値はないということです。だからこそ、地面を深く掘って、そういった歴史的な遺構・埋蔵文化財を壊して、地下2階に駐車場を造って、その上に、地上3階建ての鉄骨鉄筋コンクリート造の大きな建物を建設しているわけです。
 高槻城は現存していないし、芸術文化劇場も高槻城の形をしているわけでもないし、城どころか、段ボール箱をひっくり返したような前衛的な形の建物を建設しているのに、歴史的景観だといって、高槻城のまちなみを、それっぽく、再生させるまでの価値が、この周辺には、あるのでしょうか?統一的な景観にするならば、築地塀(つきじべい)などよりも、劇場に合せて、格子戸的な外観の箱型のものを、塀のように設置したほうがよいと思います。
 この芸術文化劇場・南館の南側には、旧しろあと公園・高槻城公園がありますが、その北側の入口にも、高山右近の像が建っています。その高山右近は、十字架の形をした十字剣をもっていまして、その剣の鍔(つば)の部分には、磔になったキリストの像が付けられています。敬虔なクリスチャンだった高山右近が、そんな十字架を模した剣で戦うはずもありませんので、この高山右近像は、どう考えても創作なんですが、その剣は、ワンピースという漫画・アニメに出てくる鷹の目のミホークというキャラクターがもっている剣に似ていて、私は非常にカッコイイと思っています
 たかつき観光大使になった「高槻やよい」さん、やよいちゃんも、ゲームやアニメのキャラクターということで、創作物ですが、高槻城公園という名称なのに、高槻城は存在せず、しかも、考古学的な価値もそれ程なく、前衛的な段ボール箱みたいな形の市民会館・劇場が建つのであれば、周辺の景観についても、高山右近像の十字剣のように、キリシタン大名高山右近に絡めて、想像をたくましくして、思い切った創作をすればどうかと思います。
 安満遺跡公園で開催された、安満遺跡青銅祭でも、卑弥呼をテーマにしたコスプレコンテストや、青銅鏡と勇者の物語といった創作の演劇もされていました。
 戦国武将や刀剣をモチーフにしたゲームやアニメのキャラクターのコスプレを趣味にされる方もおられますし、そうしたコスプレイヤーの方々に意見を伺って、イベントも見据えた、インスタ映えのする、歴史っぽい空間を、公園中央エリアなどに、創作してもいいのではないかと思います。
 もちろん、歴史や文化財も大切ですが、そういうふうにして、高槻市を、「創作で歴史を楽しむ街」にするのも一案ではないでしょうか。提案しておきます。



キリシタン大名・高山右近

以下は先日の議会でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。

■議案第28号 令和4年度高槻市一般会計予算

高槻城公園整備事業

<1回目>

(1)資料には、「芸術文化劇場の整備に合せて、かつて高槻城があったエリア周辺の歴史的景観づくりのシンボルとなる公園として、公園中央エリア及び周辺道路の整備を行う。」とあります。具体的には、どういった歴史的景観づくりを行うのでしょうか?お答えください。
 また、芸術文化劇場の建物の外観自体が、歴史的景観にそぐわない、前衛的な感じがするのですが、どのように調和を図っていくのでしょうか?お答えください。
(2)今回は公園中央エリアと周辺道路だということですが、資料の図を見ると、槻の木高校や第一中学校、さらには、高槻警察署の北向かいの、171号線より北の部分も点線で囲まれています。高槻城の本丸の跡地に建てられている槻の木高校や、171号線より北の部分などについては、具体的に、どのような歴史的景観づくりをしていくのでしょうか?お答えください。

⇒(1)(2)高槻城公園についてですが、中央エリアにおいては、外壁に城下町の格子戸をイメージした木ルーバーを設えた劇場を中心に、埋文調査の結果を踏まえて堀や築地塀を再現するとともに、周辺道路には石畳風のデザイン舗装を施すなど、歴史的景観に配慮した整備を進めています。
 また、今後については、高槻警察署の移転など周辺の動向にあわせて、順次、整備を進めてまいります。


<2回目>

 高槻城公園には、高槻城はありませんし、新しい芸術文化劇場の建物も、城の形をしているわけではありません。建設中の劇場を先日見に行きましたが、巨大な段ボール箱がひっくり返ったような感じだなと思いました。それが悪いというわけではありません。
 しかし、大阪城公園であれば、そのシンボルの大阪城が、まさに城なので、公園内に多少、現代的なものがあっても、公園の統一感が保てると思うのですが、例えば、もし、公園の中心のシンボルが、太陽の塔ならば、公園の景観の多くに、岡本太郎的なものを入れないと、統一感は出せないと思います。
 最寄りの駅の阪急高槻市駅から、芸術文化劇場へは、城北通を通っていくのが一般的なルートだと思いますが、国道の交差点を渡ってしばらく行くと、キリスト教カトリックの教会があって、その敷地内には、片膝をついて神に祈っている高山右近の像があります。高槻城は、高山右近抜きには語れないわけですけれども、この時点で、一般的に考えられているような、江戸時代的な歴史的景観づくりというものを、断念せざるをえないというか、方針を変更するべきではないかと私は感じました。
 さらに、その先にいくと、アマゾンから届いた段ボール箱がひっくり返ったような芸術文化劇場の南館があるわけです。
 どの道、本丸跡には槻の木高校があって、これはどうしようもないわけですから、むしろ、統一的な景観を創ろうとするならば、芸術文化劇場の周辺は、この段ボール箱のような芸術文化劇場のほうに寄せて行って、それに合わせたものにしてもよいのではないでしょうか?
 また、高山右近の存在は、抜きにはできないわけですから、エリアを分けて、景観づくりをすべきではないでしょうか?
 市の見解をお聞かせください。

高槻城公園周辺エリアの整備については、城跡公園再整備基本計画に加え、新たに文化財保存活用地域計画に位置付けており、かつてあった高槻城の風情が感じられるまちなみの再生を目指し、取り組んでまいります。


<3回目>

 意見だけ述べます。
 新しい市民会館である芸術文化劇場・南館の外壁は、格子戸をイメージしたものだということですが、そういう説明を聞かないと、なかなか気付くことはできないと思います。
 北京オリンピックのメインスタジアムは、その形状から「鳥の巣」と呼ばれていますが、こういうふうに愛称・通称が一般的になるというのは、つまり、認知度が高いということです。
 先ほど、ひっくり返した段ボール箱みたいだと申し上げましたが、それは安っぽくて、かわいそうですけれども、そういうふうに、何かに見立ててもらえれば、特徴がないものよりも、この新しい市民会館や、高槻市知名度を高めるのにプラスになるのではないでしょうか。
 歴史的景観をつくるということですが、建設中の劇場の場所辺りには、以前は、野球場や市民プールがあったりして、市民プールには子どもの頃しょっちゅう友達と行きましたけれども、今は前衛的な感じの芸術文化劇場が建ちつつあって、今さら歴史的景観か、という感じがします。
 ここの地面の下には、江戸時代のものだけではなく、室町時代平安時代やそれ以前の遺構もあったんですが、記録保存ということで、写真などで記録した後は、多くが廃棄などの処分を行うというやり方がされました。ここのものには、考古学的には、埋蔵文化財的には、そんなに価値はないということです。だからこそ、地面を深く掘って、そういった歴史的な遺構・埋蔵文化財を壊して、地下2階に駐車場を造って、その上に、地上3階建ての鉄骨鉄筋コンクリート造の大きな建物を建設しているわけです。
 高槻城は現存していないし、芸術文化劇場も高槻城の形をしているわけでもないし、城どころか、段ボール箱をひっくり返したような前衛的な形の建物を建設しているのに、歴史的景観だといって、高槻城のまちなみを、それっぽく、再生させるまでの価値が、この周辺には、あるのでしょうか?統一的な景観にするならば、築地塀(つきじべい)などよりも、劇場に合せて、格子戸的な外観の箱型のものを、塀のように設置したほうがよいと思います。
 この芸術文化劇場・南館の南側には、旧しろあと公園・高槻城公園がありますが、その北側の入口にも、高山右近の像が建っています。その高山右近は、十字架の形をした十字剣をもっていまして、その剣の鍔(つば)の部分には、磔になったキリストの像が付けられています。敬虔なクリスチャンだった高山右近が、そんな十字架を模した剣で戦うはずもありませんので、この高山右近像は、どう考えても創作なんですが、その剣は、ワンピースという漫画・アニメに出てくる鷹の目のミホークというキャラクターがもっている剣に似ていて、私は非常にカッコイイと思っています
 たかつき観光大使になった「高槻やよい」さん、やよいちゃんも、ゲームやアニメのキャラクターということで、創作物ですが、高槻城公園という名称なのに、高槻城は存在せず、しかも、考古学的な価値もそれ程なく、前衛的な段ボール箱みたいな形の市民会館・劇場が建つのであれば、周辺の景観についても、高山右近像の十字剣のように、キリシタン大名高山右近に絡めて、想像をたくましくして、思い切った創作をすればどうかと思います。
 安満遺跡公園で開催された、安満遺跡青銅祭でも、卑弥呼をテーマにしたコスプレコンテストや、青銅鏡と勇者の物語といった創作の演劇もされていました。
 戦国武将や刀剣をモチーフにしたゲームやアニメのキャラクターのコスプレを趣味にされる方もおられますし、そうしたコスプレイヤーの方々に意見を伺って、イベントも見据えた、インスタ映えのする、歴史っぽい空間を、公園中央エリアなどに、創作してもいいのではないかと思います。
 もちろん、歴史や文化財も大切ですが、そういうふうにして、高槻市を、「創作で歴史を楽しむ街」にするのも一案ではないでしょうか。提案しておきます。
 それから、公園南エリアの話になりますが、トイレが少し汚くて、印象が悪いので、芸術文化劇場・南館の開館に合わせて、修繕工事をするなど、きれいにしていただけないでしょうか?要望しておきます。

⇒(答弁要旨)さまざま述べられたが、まずは城下町再生という大きな目標に向け、計画の下で将来像を設定している。今後も周辺エリアを注視しながら、城下町再生に取り組む。