高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

マスクは人口分備蓄し市民を安心させよ

今日は総務消防委員会があり、私も何点か質問しました。

中国で新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた頃、高槻市は、友好都市である中国・常州市の要請に基づき、2月6日に、へマスク1万枚と防護服300セットを送りました。その後、日本でも感染が広がり、マスク不足になったため、常州市へマスクを送った高槻市役所を批判する人がいました。

その気持ちはよく分かりますが、当時はほとんどの人がそれほど危機感をもっていなかったので、高槻市役所にはあまり責任はないと思います。

しかし、今後はどうでしょうか?再び中国で新型コロナウイルスが流行したり、未知のウイルス等による感染が判明したりしたときに、中国側から要請があったからと言って、またマスクを送るのであれば、それについては責任が問われるべきです。2月の中国へのマスクの支援については、高槻市が独自に判断して行ったということですが、以後は国や府とも協議すべきではないでしょうか。

今回の補正予算案では、第2波に備えて、これまで配布・提供したマスク等を補充するとのこと。私は次の意見を述べました。

 次に備蓄資器材の量についてです。
 国の基準に基づき、市が業務を継続するために必要な量を確保していたということです。けれども、それを高槻市は、中国へ送ったり、医療機関福祉施設等へ提供したりしたわけです。つまり、高槻市役所には、市の業務を継続するのに必要な量だけではなく、それ以上の量が、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大のような事態には、行政として、求められるということではないのでしょうか?
 資器材については、医療機関福祉施設等においても備蓄をしていただいて、何がどこにどれだけあるのか、何が不足しているのか、相互に報告して、把握しておくべきです。
 市民の皆さんの多くも、マスク不足で非常に不安になられたかと思います。トイレットペーパーも買占めが起きて、店頭からなくなる騒ぎが起きました。これは、マスクが不足すれば、原料となる紙がなくなって、同じ紙を原料とするトイレットペーパーも不足するといったデマが発端だったということです。
 このトイレットペーパーの騒ぎが収まったきっかけは、大型ショッピングセンターのイオンに、大量のトイレットペーパーが並べられたことでした。かつて高橋是清は、取り付け騒ぎが起きた銀行に大量の偽の札束を積んで、人々を安心させました。物が充分にあると認識すれば人々は安心するわけです。そういう意味では、アベノマスクも、配達が遅いことや不良品があったことは失敗でしたが、狙いは良かったと思います。
 ですので、高槻市でも、業務に必要な量や医療機関等への支援分にプラスして、マスクを市民の人数分の約35万枚、備蓄しておけばどうでしょうか?できればトイレットペーパーも約35万個備蓄しておくべきです。それで、いざとなれば、マスクとトイレットペーパーを1個ずつ配布しますよと、それだけ高槻市役所には余裕があるんですよと、広報すれば、市民の皆さんに安心していただけるのではないでしょうか?以上、提案しておきますので、ご検討ください。



以下は今日の委員会でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。

■議案第86号 令和2年度高槻市一般会計補正予算(第5号)

●次に、防災設備等充実事業について伺います。

<1回目>
 サージカルマスク12万枚、アルコール消毒液500リットル、防護服セット1200セットを購入するということです。まず2点伺います。
 高槻市は、2月6日に、友好都市の中国・常州市へマスク1万枚と防護服300セットを送ったということです。4月3日には、常州市から医療用マスク3万枚が送られてきましたが、その間、日本国内もマスク不足で大変な状況になって、常州市へマスクを送った高槻市役所のことを批判する人もいましたが、これについて、市としてはどのようにお考えでしょうか?お答えください。

【答弁】
 より危機的な状況にあった常州市から支援要請があり、支援を行いました。

<2回目>
(1)中国・常州市への支援については、常州市から支援要請があったので行ったということです。国の示す被害想定に基づいて備蓄をしていたわけですが、常州市への支援については、国や府に相談や報告はされたのでしょうか?されたのであれば、どういったものだったのか、具体的にお答えください。
(2)今後、中国で、新型コロナウイルスが再流行したり、未知のウイルス等による感染が判明したりした場合、中国側から要請があれば、再びマスクを送るのでしょうか?お答えください。

【答弁】
(1)常州市への支援につきましては、本市の判断で支援を行ったものでございます。
(2)その時の状況に応じて、適切な判断をしてまいります。

<3回目>
 各物品の具体的な数量をお答えください。
(1)国が示す新型インフルエンザの被害想定に基づき、流行期間や職員の欠勤数を考慮し、市が業務を継続するために必要な量というのは具体的にどれだけなのでしょうか?マスクは何枚なのでしょうか?アルコール消毒液は何リットルなのでしょうか?防護服セットは何セットなのでしょうか?それぞれの数量をお答えください。
(2)中国・常州市へマスク等を送るより前の段階では、マスクは何枚あったのでしょうか?アルコール消毒液は何リットルあったのでしょうか?防護服セットは何セットあったのでしょうか?それぞれの数量をお答えください。
(3)現時点では、マスクは何枚あるのでしょうか?アルコール消毒液は何リットルあるのでしょうか?防護服セットは何セットあるのでしょうか?それぞれの数量をお答えください。
(4)マスク、アルコール消毒液、防護服セット以外の備蓄品については、現時点で、何が、どれだけあるのでしょうか?お答えください。
 また、それらについて、国の基準や想定に基づいて考えると、高槻市において必要な数量はどれだけなのでしょうか?具体的にお答えください。

【答弁】
 感染防止対策として備蓄している資器材は、マスク、アルコール消毒液及び防護服セットでございます。
 また、現時点におけるそれぞれの数量につきましては、マスク約6万枚、アルコール消毒液約1400リットル、防護服セット約1400セットでございます。
 今回の新型コロナウイルス対応でこれまで提供・使用した数量は、マスク約12万枚、アルコール消毒液約500リットル、防護服セット約1200セットでございます。
 従前から備蓄していた数量は国が示す新型インフルエンザの被害想定に基づき算定した備蓄基準を満たす数量で、マスク約18万枚、アルコール消毒液約1900リットル、防護服セットが約2600セットでございます。

<4回目>
 まず、中国をはじめ海外・市外への支援についてです。グローバル化した世界では、感染症は急速に拡大していくということが今回あらためて思い知らされました。まさか中国で発生したものが、日本にもこれだけの影響を与えるとは思いもよりませんでした。クルーズ船だけの騒ぎで収まるのかと思いきや、インバウンドでたくさん日本に来てくださった観光客からも感染が広がったようです。無症状でも感染力があるという新型コロナウイルスの厄介な特徴のためだと考えられます。一部の方は、当初から、中国との行き来を直ちに中止しろとおっしゃっていましたが、ほとんど方はあまり危機感をもっていなかったと思います。ですので、高槻市が中国・常州市へマスク等を送ったことについては、あまり責任はないと私は考えております。
 けれども、今後は、同じようなことをすれば、責任を問われかねないと思います。今回、我々は、感染の拡大というのは、思わぬ形で、国境を超えて、急速に広まるし、水際対策が困難なケースもあるということを認識しました。ですので、これからは、市外への備蓄物品・備蓄資器材の提供は、慎重に検討すべきです。特に海外への支援については、市が軽々に独自で判断せず、基準を示している国や、大阪府と協議をすべきではないでしょうか。
 次に備蓄資器材の量についてです。
 国の基準に基づき、市が業務を継続するために必要な量を確保していたということです。けれども、それを高槻市は、中国へ送ったり、医療機関福祉施設等へ提供したりしたわけです。つまり、高槻市役所には、市の業務を継続するのに必要な量だけではなく、それ以上の量が、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大のような事態には、行政として、求められるということではないのでしょうか?
 資器材については、医療機関福祉施設等においても備蓄をしていただいて、何がどこにどれだけあるのか、何が不足しているのか、相互に報告して、把握しておくべきです。
 市民の皆さんの多くも、マスク不足で非常に不安になられたかと思います。トイレットペーパーも買占めが起きて、店頭からなくなる騒ぎが起きました。これは、マスクが不足すれば、原料となる紙がなくなって、同じ紙を原料とするトイレットペーパーも不足するといったデマが発端だったということです。
 このトイレットペーパーの騒ぎが収まったきっかけは、大型ショッピングセンターのイオンに、大量のトイレットペーパーが並べられたことでした。かつて高橋是清は、取り付け騒ぎが起きた銀行に大量の偽の札束を積んで、人々を安心させました。物が充分にあると認識すれば人々は安心するわけです。そういう意味では、アベノマスクも、配達が遅いことや不良品があったことは失敗でしたが、狙いは良かったと思います。
 ですので、高槻市でも、業務に必要な量や医療機関等への支援分にプラスして、マスクを市民の人数分の約35万枚、備蓄しておけばどうでしょうか?できればトイレットペーパーも約35万個備蓄しておくべきです。それで、いざとなれば、マスクとトイレットペーパーを1個ずつ配布しますよと、それだけ高槻市役所には余裕があるんですよと、広報すれば、市民の皆さんに安心していただけるのではないでしょうか?以上、提案しておきますので、ご検討ください。