高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【保育所・幼稚園の民営化】不透明な選定で過去に問題を起こした事業者が・・・

今日は本会議の2日目。決算認定や条例案補正予算案等についての質疑があり、私もいくつか質問しました。

今回も、保育所と幼稚園の民営化についての議案が。3つについて事業者が決定したので、その保育所や幼稚園を廃止し、建物を無償譲渡するというもの。しかしその事業者の中には、保護者に不安を抱かせるものが・・・

以下はそのやり取りです。原稿とメモに基づいているので、不正確な部分もあることをお許しくさい。

■議案第84号・高槻市保育所条例中一部改正について

<1回目>

(1)芥川保育所の民営化にあたって、事業者を募集したとのことですが、どれだけの事業者の応募があったのでしょうか?お答えください。

⇒ 募集対象5施設に対して8事業者から応募がございました。

(2)高槻市民営化認定こども園運営事業者選定委員会で、事業者を選んだということですが、市のHPを見ると、その委員会で話し合った内容も、配布された資料も非公開となっています。なぜなのでしょうか?理由をお答えください。

⇒ 審査や選定手続きを公開することにより、委員の率直な意見交換や意思決定の中立性が損なわれる恐れがあること等を踏まえ、本市の「審議会等の会議の公開に関する指針」に基づき、選定委員会において非公開と決定されたものでございます。

(3)不易創造館は、以前、大阪市から運営補助費として支給されている措置費を、保育園建設の借金返済に流用していたとして、大阪府から監査を受けたり、保育園の元理事長らが別の学校法人の土地を担保にして、不易創造館名義で借金をし、その返済に措置費を充てていたという報道がされたりしています。訴訟も起こされたりしているようですが、
これらについて、高槻市としては、どのような見解をお持ちなのでしょうか?お答えください。
また、こうしたことに関しては、選定委員会では話し合われたのでしょうか?保護者へ説明したり、保護者から意見が出たりはしなかったのでしょうか?お答えください。

⇒ 市としましては、公立施設の移管を受ける事業者は、現に安定的に認定こども園等を運営し、かつ、保護者の意見を取り入れる姿勢がある事業者であるべきと考えており、当該事業者は、その要件を満たした事業者であると認識しております。
なお、審議内容につきましては、2点目でお答えしたとおり会議を非公開としている趣旨から、答弁は控えさせていただきます。
また、保護者への説明や意見につきましては、8月31日に保護者説明会を開催したところ、事業者に対する様々なご意見等もあったことから、保護者により安心していただけるよう、事業者から直接、民営化に向けた姿勢や今後の取り組み方針を説明する説明会を開催いたします。

(4)不易創造館に対しては、芥川保育所の土地を有償で譲渡し、建物を無償譲渡するということです。土地は何円で譲渡するのでしょうか?お答えください。
また、不易創造館が、この土地を担保にして、認定こども園以外の目的のために借入をしたり、土地を第三者に譲渡したりすることはできるのでしょうか?
不易創造館が認定こども園をまともに続けられなくなった場合には、土地や建物はどうなるのでしょうか?市が元の価格で取り戻すことができるのでしょうか?

⇒ 鑑定価格で有償譲渡するものでございます。
また、譲渡後の土地の取扱いについては、譲渡の条件に「幼保連携型認定こども園の用に供すること」等を示した契約を交わす予定としており、これら条件に反する行為をした場合に、市が買い戻すことができる特約を登記する旨を募集要項等において明記しています。

<2回目>

(1)事業者の応募については、募集対象5施設に対して8事業者から応募があったということです。
認定こども園に対しては、それぞれどれだけの応募があったのでしょうか?芥川保育所に関しては、不易創造館だけしか応募がなかったのでしょうか?応募状況の詳細をお答えください。

⇒ 事業者を選考中の施設も残っていることから、現時点での答弁は控えさせていただきます。

(2)事業者の審査や選定手続きは、委員の率直な意見交換や意思決定の中立性が損なわれる恐れがあるので、非公開とすることが決定されたということですが、不易創造館の措置費流用等についての資料や情報が委員に提供されたり、委員の率直な意見として、不易創造館を疑問視・問題視するようなものが出たりはしなかったのでしょうか?お答えください。
(3)以前は、事業者の選定に当たっては、採点表が作成されて、「過去にトラブル等があったか」といった採点項目もあったのですが、今回の選定では、そのような採点表は作成されていないのでしょうか?もし作成されているのであれば、誰がどのように採点したのでしょうか?
また、採点表が存在するのであれば、それは公開していただけるのでしょうか?
それぞれお答えください。

⇒ 2点目、3点目については、選定委員会の審議内容であるため、答弁は控えさせていただきます。

(4)保護者説明会を開催したところ、事業者に対する様々なご意見等もあったことから、保護者により安心していただけるよう、事業者から直接、民営化に向けた姿勢や今後の取り組み方針を説明する説明会を開催するということです。それで保護者の皆さんが納得されるような説明があればいいと思うのですが、それでも保護者の皆さんが納得されない場合は、どうするのでしょうか?不易創造館を事業者とすることを押し通すのでしょうか?お答えください。

⇒ 保護者の皆様にご理解をいただけるよう丁寧に対応して参ります。

(5)事業者の募集の話に戻りますが、今回、5施設について、同時に募集されましたが、8事業者からしか応募がなかったということで、応募に偏りがあったと推測されます。施設ごとに募集の時期をずらして、1施設ずつしか応募できないようにすればよかったのではないかとも思うのですが、市の見解をお聞かせください。

⇒ 平成29年4月に策定した高槻市認定こども園配置計画に基づき、実施したものでございます。

<3回目>
意見だけ述べます。
不透明にも程がありますよね。
何者応募してきたのかも答えてくれない、審議内容も教えてくれない、採点表が存在するのかさえ答えてもらえない、そして、そんな不透明な選定の結果、過去に問題を起こしたことがある社会福祉法人が事業者として選ばれた・・・これでは納得できません。
この社会福祉法人は、森友学園の籠池さんとも関係があったということで、保護者の方からは不安の声が上がっていました。
現在は関係がないということですが、別の、とある社会福祉法人は、補助金詐欺で、元理事長が実刑判決を受けて、役員も全員退陣しましたが、その後、元理事長の息子さんが新しい理事長になりました。そして、どういう経緯か分かりませんが、元市長が理事になったり、市の元幹部が在籍したりということもありました。今は関係がないとしても、今後も大丈夫だと保証できるんでしょうか。
是非、福祉企業委員会で、審議内容が妥当であったのか、しっかりと検証していただきたいと思います。私は、今回の選定は、答弁を聞く限り、余りにも不透明なので、この議案には賛成できないということを表明します。以上です。