高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

高槻市の「住みやすさナンバー1」は詐欺

住みやすさNo.1の街 高槻~引越しをご検討の方へ

今日は9月議会の最終日。私も一般質問で、4項目について質問しました。

上の画像のとおり、高槻市は、「住みやすさNo.1の街」だと断言し、引越しをご検討の方へ、ぜひ高槻市に住んでくださいとアピールしています。しかし、どういう根拠でナンバー1だと言っているのかと今日の議会で質問しても、まともな答えはなし。逆に、東洋経済の「住みよさランキング2015」では、大阪府下で33市中30位と、ワーストに近い。

ナンバー1だということは、順位が1番だということですから、どの市よりも優れているということになります。でも、それは、今日の答弁からすれば、嘘だとしかいいようがありません。そんな言葉を、行政や市長が、使ってはいけないはずのですので、今後は、「ナンバー1」は使用せず、サイト等からすべて削除するように要望しました。

高槻市は、住みやすさナンバー1だから、高槻市に引っ越してくださいと公言しているわけですが、これは詐欺としかいえません。こういうことを織田信成さんも利用してPRしても大丈夫なんでしょうか?

以下、本日のやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。

■「住みやすさナンバーワン」や「住みよさランキング」の結果について

<1回目>
(1)市のサイトには「住みやすさNo.1の街 高槻」として、引越しをご検討の方へ、高槻市は「住みやすさNo.1の街」だから、ぜひ高槻市に住んでくださいといったことが書かれています。高槻市は「住みやすさNo.1の街」だと断言しているわけですが、どういう意味でNo.1なのでしょうか?何か客観的な指標などはあるのでしょうか?それともただの掛け声みたいなものなんでしょうか?詳細をお教えください。
(2)一方で、市のサイトには、「『住みやすさナンバーワン』を目指し、さらなる飛躍へ」と題する濱田市長による主要施策の説明も掲載されています。平成26年10月6日付とされているので約1年前のもののようです。「住みやすさナンバーワン」を目指しているということは、まだナンバー1ではないということなんですが、これはどういうことなんでしょうか?何か客観的な指標に基づいて、ナンバーワンではないとしているのでしょうか?ナンバーワンでなければ、高槻市は何番なんでしょうか?ナンバーワンはどの市町村なんでしょうか?詳細をお教えください。
(3)昨日、吉田稔弘議員からも質問がありましたので若干省略しますが、東洋経済新報社が発行する都市データパック2015年版の「住みよさランキング2015」では、高槻市は、東洋経済が対象とした全国790市と東京23区、東京23区は1つと数えられているので、合計791になりますが、その中で、総合順位で674位、大阪府下では33市中30位ということです。高槻市はナンバー1には程遠いと思えるんですが、この結果についてはどのようにお考えでしょうか?市の見解をお聞かせください。

<答弁>
「住みやすさナンバーワン」は、まちづくりのキーワードでございます。
ランキングについてですが、SUUMO(スーモ)がアンケート調査により実施した「2015年版みんなが選んだ住みたい街ランキング関西版」では、本市は、大阪府内で上位に位置しており、採用する基準によって結果は異なるものと考えております。

<2回目>
(1)そもそも高槻市は、「住みやすさ」とは、どういうものだと考えているのでしょうか?どういう指標が良いと「住みやすい」ということになると考えているでしょうか?具体的な指標を示したうえで、見解をお聞かせください。
(2)濱田市長は、今から約4年半前の、平成23年4月に行われた高槻市長選挙の選挙公報にも「住みやすさナンバー1」というキャッチコピーを掲げられておられましたけれども、その時には、どのような意味で「住みやすさナンバー1」と公言されていたのでしょうか?お答えください。
(3)「住みやすさナンバーワン」は、まちづくりのキーワードだというご答弁ですが、つまり、キーワードだというだけであって、現実的には、高槻市は「住みやすさナンバーワン」ではないということなのでしょうか?高槻市は「住みやすさナンバーワン」なのか、そうではないのか、明確にお答えください。
(4)「2015年版みんなが選んだ住みたい街ランキング関西版」では、本市は、大阪府内で上位に位置しているということですが、大阪市豊中市吹田市よりもランクが下です。また、このランキングは、「住みたい街ランキング」であって、住みやすさとはいえないはずです。これらについての市の見解をお聞かせください。
(5)市のサイトには、「住みやすさNo.1の街 高槻~引越しをご検討の方へ」というタイトルで、
京阪神、特に大阪や北摂で、結婚や転勤、子育てのため新居をお探しの方、そんな方に高槻市に住むことをおすすめします。
「子育てをしやすい」「住みやすい」
高槻にはそんな理由があります。
JR・阪急沿線に駅があり大阪へも京都へも近いので、通勤に便利なこと、所得制限なしの子ども医療費助成制度が充実していること、都市の利便性と自然の豊かさを兼ね備えていることなど、若い共働き夫婦や子育て世代にうれしいことがたくさん。
ここでは書ききれない、高槻に住むことをおすすめするたくさんの理由を集めてみました。
ぜひ読んでみてください。そうすれば、「住みやすさNo.1の街」の理由がわかるはずです。

・・・と書かれています。ここをクリックしていくと、「織田信成さん どっちもたかつき定住促進PR部長就任」とか、織田さんの画像なども出てきます。
でも、このサイトを読んでみても、何が、どういう理由で、高槻市が「住みやすさNo.1」なのか、よく分かりません。
先ほどのご答弁で、採用する基準によって結果は異なるということをおっしゃられておられましたが、では、どういう基準なら、高槻市は「住みやすさナンバー1」だといえるのでしょうか?具体的にお答えください。
(6)住みやすさというのは、住民が感じることであって、唯物的な指標では測れないという考え方もあるかもしれません。ブータンでは、全国幸福度調査を実施して、精神面での満足度を国民総幸福量として算出し、その増加を政策の中心としています。青森市では、「まちなかハッピネス調査」というものが行われまして、生活価値を総点検・抽出・整理して、生活価値の重みづけ・意味づけを行ったということです。インフラや住環境、財政力や行政サービスといったものだけではなく、「住民の満足度」を測るというやり方もあるかと思いますが、これらについての市の見解をお聞かせください。

<答弁>
市民の皆さんに「住んで良かった」と実感していただけるよう、さまざまな施策を実施していくことが、住みやすい街、住み続けたい街につながるものと考えております。

<3回目>
 残念ながら、ご答弁からすると、高槻市は「住みやすさナンバー1」ではないといわざるをえません。議会で質問しても、高槻市と濱田市長は「住みやすさ」に関する指標も何も示せない。つまり、「住みやすさ」というものの定義付けもできていないわけです。
 どういう基準なら、高槻市は「住みやすさナンバー1」だといえるのかとお訊きしても、まともな答えがないわけですから、どんな基準を採用しても、高槻市はナンバー1にはなれないと、考えざるをえません。
 ナンバー1だということは、順位が1番だということですから、どの市よりも優れているということになりますが、それは嘘だとしかいいようがありません。
 「ナンバー1を目指す」という言葉も、指標も目標もないわけですから、嘘だということになります。
 むしろ、東洋経済の「住みよさランキング」の結果では、791自治体中、674位、大阪府下では33市中30位だったわけですから、ナンバー1より、ワースト1のほうに近い。キーワードとしては「ワースト1にならないようにしましょう」というほうが相応しいのではないでしょうか?
 先ほどもいいましたが、ナンバー1というのは順位を示す言葉です。そんな言葉を、行政や市長が、根拠もなく使ってはいけないはずのですので、今後は、「ナンバー1」は使用しないでいただきたいと思います。
 高槻市は、サイトで、住みやすさナンバー1だから、高槻市に引っ越してくださいと公言しているわけですが、これは「詐欺」ですよ。ナンバー1を信じて高槻市に引っ越した方から、責任を取ってくれと言われたら、どうするんでしょうか?こういうことを織田信成さんも利用してやって、大丈夫なんでしょうか?先ほど申し上げた通り、「住みやすさNo.1の街」のページのリンク先に織田信成さんの画像がありますが、詐欺の片棒を担がせているようで、本当に申し訳ないと思います。織田さんは一生懸命高槻市をPRしてくれると思いますが、だからこそ余計に申し訳ない。
 「住みやすさナンバー1」という文言は、市のサイトをはじめ、すべての媒体から削除するよう要求します。
 今後も、高槻市が住みやすい街だということを言いたいのであれば、しっかりとした指標と順位を、年度ごとに示して、コツコツとそれを改善する努力をすべきです。地理的な条件などは、行政や住民の努力だけではどうしようもないわけですから、努力すれば実現可能な指標で勝負すればいいと思います。
 それから、青森市の事例などを参考にして、住民の満足度等も測るべきです。住民が満足しないのに、行政が独りよがりでインフラや行政サービスを増やしても、無意味なはずです。住民満足度の調査は、高槻市1市だけでやっても、比較対象がなければ、優劣が分かりませんので、大阪府下の市町村等に呼び掛けて実施すべきです。それらを提案いたします。

<答弁要旨>
高槻市はSUUMOの調査では上位に位置している。住みやすさナンバー1としていることに関してクレームを受けたこともない。