4月に選挙があるので、この3月議会は任期最後の議会。高槻市バス・交通部の問題を議会で追及するのも今期最後となります。
今回は平成26年度の補正予算案で、報道もされた「替え玉飲酒検査」の件、27年度の当初予算案では時間外勤務や勤務変更などについて質問しました。
以下はそのやり取りです。原稿とメモに基づいていますので不正確な部分もあることをお許し下さい。
■議案第11号 平成26年度高槻市自動車運送事業会計補正予算(第3号)
<質問1>
(1)1月29日の朝に、61歳の非常勤職員の運転手がアルコール検査を受けたところ、運転禁止の基準の呼気中1リットル当たり0.07ミリグラムを上回る0.117ミリグラムと測定されたため、再検査した際、担当職員が目を離した隙に、別の65歳の非常勤職員の運転手が検知器に息を吹き込んだため、結果、61歳の運転手は検査を通過し、バスを運転したということです。この運転手らは懲戒解雇、検査担当の職員は減給となったということですが、それらによる会計上の影響はどれだけなのでしょうか?
(2)報道によると、高槻市に「不正の情報」が寄せられたことから、この身代わり・替え玉検査が発覚したそうですが、どのような形で、どういった方から、情報が寄せられたのでしょうか?
(3)こうした不正を防ぐために、今後どうされるのでしょうか?検査担当職員を2名にするといったお考えはないのでしょうか?市の見解をお聞かせください。
<答弁>
1点目の会計上の影響についてですが、乗務員の懲戒解雇については、それに伴い他の乗務員の時間外勤務が発生するため、ほぼございません。
2点目の発覚の経過についてですが、ある乗務員からの申し出がきっかけとなったものでございます。
3点目の再発防止についてですが、こうした事件が二度と起こらないよう、運行管理者の業務を適確に行うよう指導を徹底してまいります。
<質問2>
(1)ある乗務員からの申し出がきっかけとなったということですが、その乗務員は、アルコール検査の場にいたのでしょうか?それとも違うのでしょうか?具体的な状況をお教えください。
(2)61歳の運転手は、バスを飲酒運転したことになりますが、どれだけの時間、バスを運転していたのでしょうか?
<答弁>
1点目の申し出の状況についてですが、「乗務員の間で噂がある」とのことでございました。
2点目についてですが、当該乗務員から検出された呼気中のアルコール濃度は、0.117mg/ℓであり、道路交通法上の飲酒運転はしておりません。
<質問3>
(1)「乗務員の間で噂がある」という申し出で発覚したということです。申し出をした職員の方は大変立派で、大いに褒められるべきだと思いますが、今後も噂に頼るわけにはいかないはずです。「こうした事件が二度と起こらないよう、運行管理者の業務を適確に行うよう指導を徹底」していくということですが、具体的にどうするのか、明確にお答えください。
「営業所では、早朝、主任が1人であれやこれやと忙しそうにしていて、いつミスをしてもおかしくない状況だと感じる。とても心配だ」という声を聞きました。こういう状況をどうされるのでしょうか?具体的にお答えください。
(2)呼気中のアルコール濃度が、0.117mg/ℓなら、「道路交通法上の飲酒運転ではない」ということですが、だったらバスを運転していいのでしょうか?こうしたことに関して、高槻市営バスではどのような規則になっているのか、具体的な数値や罰則等をお答えください。
最後に態度表明です。私は現在、無駄な待機時間や、異常に高い取得率の祭祀休暇等に関する住民訴訟の原告となっておりますので、それらに関係する会計の補正予算案には反対することを表明します。
<答弁要旨>
アルコール検査も含め、より一層適切に行っていく。
■議案第49号 平成27年度高槻市自動車運送事業会計予算
<質問1>
(1)現在、非常勤職員(バス乗務嘱託員)を10名程度募集していますが、27年度においては、正規職員と非常勤職員を、それぞれどれだけ増員されるのでしょうか?また、それによって、時間外勤務はどれだけ軽減されることになるのでしょうか?
(2)労働組合の役員の中に、B勤(遅番)やC勤から、A勤(早番)へ頻繁に勤務変更を行って、ほとんど夕方や夜の勤務をしない者がいると聞きます。なぜそのような勤務変更を認めているのでしょうか?また、27年度も、そのような勤務変更を認めるのでしょうか?
(3)予算説明書の154ページを見ると、平均給与月額が、平成26年1月1日現在よりも、平成27年1月1日現在のほうが上回っています。民間のバス会社の給与と比べて高給だということは、これまで指摘してきましたが、正規職員・常勤職員の給与を、民間の水準に近づけるような努力はされないのでしょうか?
<答弁>
1点目の職員の増員についてですが、非常勤職員については、必要な人員確保といたしまして退職者補充を行ってまいります。そのため、時間外勤務については、大きな増減はないものと考えております。
2点目の勤務変更についてですが、限られた人員の中で、バスの運行を行うために必要な勤務変更を行っております。
3点目の給与水準についてですが、平成26年1月と平成27年1月を比較して増加している原因は、東日本大震災を受けて平成25年10月から平成26年3月まで給料を削減した影響によるものです。
<質問2>
(1)時間外勤務については大きな増減はないということです。平成27年度においては、1人当たりの時間外勤務は、1か月で何時間と想定されているのでしょうか?26年度はどれだけなのでしょうか?それぞれお答えください。
(2)労働組合の役員の勤務変更の理由は、どのようなものなのでしょうか?例えば先月、一番多く勤務変更をした者は、どういった理由で、何回、勤務変更を行ったのでしょうか?お答えください。
(3)限られた人員しかいないからこそ、時間外勤務も多いはずですが、そんな中で、月に何回も勤務変更を認めるというのは、バスの運行上、多かれ少なかれ支障があるのではないかと思いますが、何も問題はないのでしょうか?お答えください。
(4)先ほど何もご答弁はありませんでしたが、正規職員の給与を、民間の水準に近づけるような努力はされないのでしょうか?お答えください。
<答弁>
1点目の時間外勤務についてですが、平成26年度における運転士の平均時間外勤務は、現時点で約41時間で、平成27年度も大きくは変わらないと考えております。
2点目及び3点目の勤務変更についてですが、労働組合役員の勤務変更については、現在係争中であることから答弁を控えさせていただきますが、勤務変更は業務に支障がない範囲で認めております。
4点目の給与水準についてですが、総人件費削減のため、給料の基幹号給3号ダウンの実施や人事考課に基づく勤務成績を勤勉手当へ反映させるなど、メリハリのある給与体系としてまいりました。今後も人件費削減に向けて努力してまいります。
<3回目>
バス乗務員の時間外勤務が他の部署と比べるとかなり多いということは以前も指摘しましたが、それが、26年度も27年度も大きく変わらないというのはどういうことでしょうか。運転手の健康管理のためにも、あるいは長時間労働による注意力・集中力の低下、それによる事故やミスを防ぐためにも、時間外勤務・超過勤務は減らしていかなければならないはずです。なぜ減らそうとしないのでしょうか?非常勤職員をもっと採用して減らしていくべきです。
「正規職員の給与を、民間の水準に近づけるような努力はされないのでしょうか?」という質問に対して、「総人件費削減のため」云々という答弁でした。以前指摘しましたが、交通部では、正規職員の給与が上がる一方で、非常勤職員の報酬が下がるということがありました。やることが逆ですよ。民間と比べて高いのは正規職員の給与なのだから、正規職員の給与を民間に近づけるよう減らすべきです。総人件費を削減するということは、また非常勤職員の給与だけ減らすのでしょうか。同一労働・同一賃金の原則からすれば、正規職員の給与と非常勤職員の給与との格差をできるだけ埋めなければならないはずです。
勤務変更に関しては係争中だから答弁を控えるということですが、議会で問われたら、市民のためにちゃんと答えるべきですよ。裁判上の駆け引きを、議会に持ち込んでいるような答弁ですよね、毎回。業務に支障のない範囲で勤務変更をしているということですが、組合役員の中でも特定の職員が、遅番に当たる度に勤務変更を許されるというのは、行き過ぎではないでしょうか?交通部自らが、輪番制度そのものを否定しているように思えます。
行き過ぎた勤務変更は即刻中止すべきですし、本当に業務に支障がないのであれば他の労働組合の役員にも認めればいいじゃないですか。なぜ他の労働組合の役員に対しては認めないのでしょうか?不公平だと思いますね。
交通部に関しては、これまで様々な指摘をしてきましたので、くどくど言いませんが、これまで指摘してきた問題が改善されないようなので、賛成することはできません。他の会計についても、私が原告になっている住民訴訟に関するものや、市街化調整区域の住民に非常に高い受益者負担金を課している公共下水道特別会計については賛成できませんので、反対することを表明いたします。
<答弁要旨>
自立した経営をせよとの審議会の答申に基づき今後も経営していく。