高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【老人クラブ】突然多数合併の背景には補助金と会員数の上限の大幅上昇が

高槻市で老人クラブが合併

多くの老人クラブが合併しているという情報を得て、調べてみたところ、上の表のとおり、2つから3つの老人クラブが合併して1つになっているということが分かりました。計23の老人クラブが、合併後10の老人クラブになっています。

老人クラブへの補助金は、会員数に応じて支給されているのですが、今年の4月までは、70人以上のクラブでは、どれだけ人数が増えても上限が11万8800円でした。ところが、今年の4月に「高槻市老人クラブ補助金交付要綱」が、一部改正されて、会員数の上限がなくなり、補助金の上限も50万円に引き上げられました。

なぜこのような改正を行ったのでしょうか?おそらく、私達が起こしている住民訴訟の影響ではないかと思います。1つの団体が、2つの老人クラブの名義で補助金を受けていたことが分かったので、この補助金の返還・賠償を求めて裁判をしているのですが、もしかすると、他にも似たようなことをしていた団体があったのかもしれません。

そのことも含めて先日の議会で質問してみたのですが、相変わらずの役所答弁しか返ってきませんでした。

高槻市は、補助金の申請書の見本では「会費を徴収していないクラブは、補助対象となりません」と明記していました。しかし、要綱本文にはこうしたことが書かれていないからと、裁判では、会費を徴収する必要はなかったという主張をしています。補助金をだまし取った団体は、会費を徴収していなかったのに、徴収していたと虚偽の申請をしていました。その団体をかばうために、会費の徴収が不要だとしたのかもしれませんが、全国老人クラブ連合会では「クラブ活動の財源は、会員の会費によってまかなうことを基本」としていますし、幽霊会員を防ぐ意味でも、会費の徴収を義務化すべきです。

不正をしてきた一部の団体を守るために、まともなルールを捻じ曲げるということは、やってはいけないことだと思うのですが。

以下は先日の本会議でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分があることをお許しください。

■5 老人クラブ等について

<1回目>
(1)老人クラブへの補助金は、会員数に応じて支給されています。今年の4月までは、70人以上のクラブでは、どれだけ人数が増えても上限が11万8800円だったのですが、今年の4月に「高槻市老人クラブ補助金交付要綱」が、一部改正されて、会員数の上限がなくなり、補助金の上限も50万円に引き上げられました。なぜこのような改正を行ったのでしょうか?
(2)情報公開された資料によると、2つから3つの老人クラブが合併して1つになるという申請がされ、これを市が承認していました。計23の老人クラブが、合併後10の老人クラブになっています。これらの老人クラブは、合併以前も、実質的には1つの団体として活動していたのでしょうか?
(3)以前、補助金の申請書の見本には「会費を徴収していないクラブは、補助対象となりません」と書かれていました。しかし、会費を徴収していない老人クラブもあるようです。会費を徴収していない老人クラブはいくつあるのでしょうか?

<答弁>
 要綱改正の理由につきましては、従来からシニアクラブ連合会から補助金制度について要望を受けておりましたことに加え、老人クラブ会員数の増加、老人クラブ活動のより一層の活性化等を目指し、改正を行ったものでございます。また、老人クラブの活動についてですが、それぞれのクラブにおいて提出される事業計画に基づき、自主的に活動されておられます。
 なお、老人クラブの会費につきましては、各老人クラブが、それぞれのクラブの運営状況等に応じ、自主的に対応されているものと考えております。

<2回目>
(1)老人クラブに対して、会員数に応じて補助金の額を決定する以上、会員名簿を鵜呑みにすることなく、会員がちゃんと存在しているかどうか、きちんと確認する必要があるはずです。
会員が実在していることや、ちゃんと活動に参加していることを、市はどのように確認しているのでしょうか?
(2)会員が会費を納めていれば、老人クラブに参加する意思があると見なされるので、会員として存在していると考えてよいと思いますし、全国老人クラブ連合会でも「クラブ活動の財源は、会員の会費によってまかなうことを基本」とするとしています。あらためておききしますが、会員から会費を徴収していない老人クラブはいくつあるのでしょうか?

<答弁>
 老人クラブ会員につきましては、老人クラブ員名簿について、長寿生きがい課の端末により確認しております。また、活動につきましては、実績報告書等で確認しております。
 老人クラブの会費につきましては、補助金交付要綱上の補助要件ではないため、徴収しているかどうかの把握はしておりません。なお、1問目でお答えいたしましたように、老人クラブ側の財政状況や運営状況に応じ、自主的に徴収されるものと認識しております。

<3回目>
 老人クラブが会費を徴収しているかどうか把握していないということですが、実績報告書等に添付されている決算書等で確認できるはずです。どれだけの老人クラブが会費を徴収しているのか、何故答えられないのでしょうか?やはり会費を徴収していなかった老人クラブがあるということでしょうか?
 以前私が補助金の問題を指摘したときに、実際には会費を徴収していないのに、申請書などに徴収していると虚偽の記載をしていたということがあったので、その団体をかばうために、補助金交付の要件から会費徴収のルールを削除したのかもしれませんが、全国老人クラブ連合会では「クラブ活動の財源は、会員の会費によってまかなうことを基本」とするとしているわけですし、幽霊会員を防ぐ意味でも、会費の徴収を義務化すべきです。要望しておきます。