９月１２日の本会議の一般会計補正予算案の最後の質問で、私は、公共施設だけでなく、高槻市主催のイベントに関しても、ネーミングライツ（命名権）で収益を図ることを検討してほしいと要望しました。
本日、総務消防委員会があったのですが、その協議会で、高槻市がネーミングライツを導入する方針を示しました。ただ、詳細についてはこれから検討していくということです。
以下補正予算案の質問と答弁の内容です。原稿とメモに基づいているので不正確な部分があることをお許しください。
★議案第１１９号・一般会計補正予算
＜質問１＞
子どもの文化活動の振興を目的とした寄附金の受納に伴い、市文化祭において、人形劇、音楽鑑賞、茶道や琴の体験など、子供を対象としたイベントを開催するとのことです。４点伺います。
１．誰が、どのような気持ち・目的で寄付されたのでしょうか？具体的な使途も示されていたのでしょうか？
２．報奨金が５６０００円とのことですが、具体的に、どういった方に支払うのでしょうか？
３．イベントを開催するとのことですが、具体的にどのようなイベントを行うのでしょうか？
４．歳入が１０万円、歳出が１３万７千円となっていますが、差額の３万７千円は税金を使うということなのでしょうか？それとも、別の収入があるのでしょうか？
＜答弁１＞
１ 寄附については、高槻現代劇場で文化事業を実施された団体から、本市の青少年の文化活動、健全育成の費用に充ててほしいというものでございます。
２ 報奨費は、人形劇団及び音楽演奏団体へ支出するものでございます。
３ イベントの内容は、人形劇や音楽鑑賞、茶道や琴の体験ができる催しを実施する予定でございます。
４ 歳出と歳入の差額についてでございますが、寄附以外の歳入はございません。
＜質問２＞
１．歳出と歳入の差額については、寄附以外の歳入はないということです。ということは、やはり税金も使われるということでしょうか？明確にお答えください。
２．寄附は大変ありがたいことだと思いますが、補正予算を組んで、しかも、市も税金を持ち出して、今回のようなことをするということは、これまでもあったのでしょうか？お答えください。
３．報奨費は、人形劇団及び音楽演奏団体へ支出するということですが、その団体はすでに決まっているのでしょうか？また、その団体に支出することについては、寄附者の具体的な依頼等があったのでしょうか？お答えください。
４．報奨費の支出先の団体は、寄附者と関係のある団体なのでしょうか？お答えください。
５．寄附金と税金を使って、イベントを行うということですが、そのイベントの際に、寄付者の名前を示したり呼んだりするとか、寄付者が出演するとか、イベントの場などで寄付者に感謝状などを渡すとか、そういったことはされるのでしょうか？お答えください。
＜答弁２＞
１ 歳出と歳入の差額については、一般財源から支出するものです。
２ 文化事業は、過去１０年間については事例がございません。
３ 人形劇団及び音楽演奏団体については、文化祭実行委員会のなかで協議し決定しております。
４ 報償費の支出予定団体と寄付者の関係はございません。
５ イベントの際に寄附者のご紹介などは予定しておりません。
＜質問３＞
この予算案を見たときに、いくら寄附があったとはいえ、税金を持ち出してやるというのはおかしいなと、寄附者の目的どおりの事業を、税金を投じて行うわけですから、もしかするとその方への利益供与になるのではないか、あるいは寄附者と事業とが直結しているわけですから、税金を使った売名行為がされるのではないかとも危惧しました。ご答弁からすると、こういうことは、少なくともここ１０年はなかったということですし、多分前例がないのだと思います。
ただ、聞くところによると、文化祭の企画委員会で、各委員の意見を集約する形で案が決定されたということで、寄附者の方のすべて思い通りというわけでもなく、寄附者の方の名前も知らされなかったということでした。一方で、予算の超過については触れられなかったということで、それについては少し問題があるかと思います。
寄附を受けて公益的なイベントを行うのは、良いことだとは思うんですが、税金も使う場合には、利益供与や売名行為と誤解されないように、ルールをしっかりと定めるべきだと思います。その点、要望いたします。
逆に、寄附金の範囲内で事業を行う場合には、寄附された方の名前を冠したイベントをやるというのもありかもしれません。公共施設でネーミングライツ・施設命名権を導入して、収入を得ている自治体もあります。高槻市で、そういうことを検討されているかどうかわかりませんが、公共施設だけでなく、今回のような高槻市主催のイベントに関しても、政治色や宗教色がないものに限りますが、ネーミングライツで収益を図ることを検討されることも要望して、質問を終わります。以上です。
＜答弁要旨＞
本件で利益供与や売名行為はない。
