高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

平成24年2月8日の史跡整備等特別委員会での私の質問と高槻市の答弁

議事録には載っていませんが、最後に濱田市長が、京大農場に何ができるか分からないと言うが、自分が防災公園にすると選挙で公約して当選したから問題ないんだというような答弁をしたので、濱田市長は具体的にどんな公園を思い描いていたのかと質問したのですが、委員長に「北岡委員の質問は終わりだ」と阻まれました。ですので、7月18日の委員会ではその点を質問したのですが・・・

史跡整備等特別委員会記録
平成24年2月8日(水) 

(中略)

○(北岡委員) 上面利用が確定していないのに、何を建てるか確定していないのに土地を買うというのは、これはおかしいんじゃないかということを以前も指摘されたと思うんですが、それでもなお、買うんだという今回の市の提案というのは非常におかしいんじゃないかなと思うんですけども、7点お伺いしたいと思います。 
 まず、1点目は、今でもスタジアムは行政案の一つなのかということです。 
 ガンバ大阪は昨年10月24日に新スタジアムの建設地を吹田市万博記念公園内に決定し、同年12月26日には吹田市議会でその新スタジアムの寄贈を受け入れる議案が可決されました。高槻市は、ガンバ大阪の新スタジアム建設については、行政案の一つであると説明をし続けてきました。このことは私も議会で何度も確認しましたけれども、市長選挙直前の平成23年3月9日の総務消防委員会で、日本共産党の中村玲子議員も、サッカースタジアムの建設が行政案の一つだとおっしゃいましたと、行政案というのは一体幾つあるんですか、具体的に言ってくださいと、質問をされました。それに対して市は、今検討している部分でいきますと、3案程度は考えてございますと答えています。つまり、3案のうちの1案だと、そのときも答えたわけですけども、選挙が終わって濱田市長になってからも、昨年の9月議会で多くの議員から質問があり、それに対して市は、スポーツ施設構想についてでございますが、ガンバ大阪のスタジアムもその一つとして考えておりますなどというふうに答えて、行政案の一つであるというふうに述べていました。今でもスタジアム建設というのは行政案の一つなんでしょうか、お答えください。 
○(松本政策企画室主幹) ただいまの北岡委員のご質問にご答弁申し上げます。 
 スタジアムに関するお尋ねでございますが、委員ご説明のとおり、吹田市に決定されたということでございますので、ガンバ大阪のスタジアムにつきましては、行政案の一つではございません。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) ということは、奥本前市長のサッカースタジアム建設、ガンバ大阪誘致の公約は破綻したということでしょうか、お答えください。 
○(松本政策企画室主幹) 前市長の公約につきまして、私どもがお答えする立場ではございませんので、よろしくお願いいたします。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) 奥本前市長の公約が破綻したということは、だれの目から見ても明らかですよね。もともと、京大農場買い取りの話というのは、奥本前市長の公約が原因です。公約を前提として、大枠合意書が締結されたわけです。現市長がその公約について答える立場にないというのであれば、大枠合意書を破棄して、農場の買い取りを白紙に戻したらどうでしょうか。大枠合意書を破棄することはできないんでしょうか、お答えください。 
○(松本政策企画室主幹) 当該事業につきましては、非常に中心市街地に近接した貴重な空間でございますので、我々としては、まず、公園化として整備を進めてまいりたいというところでございます。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) 京大農場の買い取りというのは、奥本前市長の公約が原因であることは間違いないですよね。だから、それに関して説明せずして、公園として整備したいとか、それはおかしいと思うんですよね。この件に関しては、ちょっとここでとどめておきまして、次の質問にいきたいと思います。 
 宮本委員からも質問がありましたけども、3つの案が以前提示されましたよね。100万人の劇場公園にするということで、スポーツ・健康、芸術・文化、環境・農業の3つの方向性の案が示されましたけれども、先ほど宮本委員の質問に対しては、これらに関しては基本コンセプトから見直すということで白紙になるということなのかという確認がありましたが、私からも確認をさせていただきたいと思います。以前示された案に関しては白紙撤回ということでよろしいんでしょうか。お答えください。 
○(松本政策企画室主幹) 基本構想の中間報告に関するお尋ねでございますが、議員の皆様からのさまざまなご意見やご指摘がございましたので、今後は幅広いご意見をいただきながら見直してまいりたいというふうに考えてございます。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) 白紙撤回か否かということに関して、明確にご答弁できないということは、白紙撤回であるというふうに私も理解をしたいと思います。 
 次に、大きな3点目ですけれども、何をつくるのか、どれだけ税金がかかるのかについてお尋ねします。 
 具体的な内容も費用も決まってないのに広大な土地を買うということは、地方財政法の趣旨からしても問題があると思います。一応お聞きしますが、何をつくるのか、どれだけ税金がかかるのかについては全く見通しも立っておらず、これから検討するということでよろしいでしょうか。 
 また、そういう状態であるのに、土地の購入に関して債務負担行為をするということは、地方財政法8条の、地方公共団体の財産はその所有の目的に応じて最も効率的にこれを運用しなければならないという規定に違反するのではないでしょうか。市の見解をお聞かせください。 
○(松本政策企画室主幹) 当該事業の目的に関するお尋ねでございますが、当該地は貴重な空間でございますので、公園を整備するという目的で本市としては考えております。今後は、公園整備構想の検討を幅広いご意見をいただきながら進めてまいりたいというふうに考えております。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) ということは、何をつくるのか、どれだけ税金がかかるのか、あるいはどんな公園を整備するのかについては全く見通しも立ってないということですよね。お答えください。 
 それから、公園を整備するというだけでは、明確な目的とは言えないので、やはり地方財政法8条や、あるいは4条に違反するのではないかと思うんですが、その点はいかがでしょうか、お答えください。 
○(松本政策企画室主幹) 先ほどもご答弁申し上げましたが、当該地は貴重な空間でございますので、文化財の保存や防災機能の充実とともに、市民の皆様に楽しんでいただけるような、そういった公園整備を考えているところでございます。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) どんなふうに防災機能の充実を図るんでしょうか。あるいは、どんなふうに市民の皆さんに楽しんでいただくようにするんでしょうか、お答えください。 
○(松本政策企画室主幹) 先ほど来ご答弁申し上げておりますが、この公園整備構想につきましては、今後、おおむね2年かけて幅広いご意見をいただきながら進めてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) 何をつくるのか、3つの案が示されましたけれども、それは白紙になったと。そういう状況では答えようもないでしょうから、これでとどめておきたいと思いますけども、やはり具体的な目的も決まっていないのに、莫大な公金を支出し、巨大な不動産を取得するということは、地方財政法に違反する行為としか考えられないというふうに思います。 
 次に、大きな4点目は、これは国土交通省補助金の対象になるのかということです。 
 以前も指摘しましたけれども、防災公園街区整備事業は、災害に対して脆弱な地域が対象となっています。農地は防災上有益であると高槻市も認めるところですが、京大農場を防災公園に整備することについて、防災公園街区整備事業の適用を受け、補助金を受け取ることができるのでしょうか、お答えください。 
○(松本政策企画室主幹) 補助金に関するお尋ねでございますが、当該地区の防災公園街区整備事業につきましては、URとも協議を行い、事業は採択される予定でございます。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) 事業は採択される予定ということなんですが、URと協議を行っているということですよね。でも、補助金を出すのは国ですよね。国のほうは、その補助金等に関して何らかのお墨つきを与えているんでしょうか、お答えください。 
 そして、京都大学の農場周辺は、もう一度確認をしたいと思いますけれども、災害に対して脆弱な地域なんでしょうか、お答えください。 
 それから、平成20年6月付の高槻市耐震化アクションプランを見ると、ほかの地域と比べてですけれども、高槻駅周辺の不燃領域率は非常に低くなっています。つまり、不燃領域率が低いということは、延焼の危険性が低いということです。逆に、重点的な取り組みが必要な区域という項には、将来において、旧耐震の木造戸建て住宅が多く残る地区において、想定される地震における想定震度、不燃領域率による延焼危険性を踏まえ、重点的な取り組みが必要な区域を設定するということで、重要度の高い地区として、安岡寺、松が丘、辻子、大冠、大塚、城南、城西、西冠、津之江が上げられています。京大農場からは比較的離れた地域です。防災対策というのであれば、こうした地域を優先すべきではないのでしょうか。これについてもお答えください。 
○(松本政策企画室主幹) 先ほどもご答弁申し上げましたが、公園整備に当たりましては、防災機能を備えた公園を目指してまいりたいというように考えてございまして、当該地区の防災公園街区整備事業につきましては、URと協議を行う中で事業は採択される予定でございます。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) どういう防災公園にするかということも決まってないのに、事業が採択される予定ですと言われても、いまいち信憑性がないと思うんですけども、国はお墨つきを与えているんですかというふうに聞いても、それに答えない。京都大学の農場周辺が災害に対して脆弱な地域なのかについても答えない。まともに答弁しようという気があるんでしょうか。100億円を超える支出をしたいというのに、まともに説明しようとしないというのは非常に問題だと私は思います。 
 以前指摘したとおり、農地というのは災害に対して強くて、防災上有益だと、高槻市大阪府のほうも認めています。ですから、もし国が補助金を出すというのであれば、国のほうが間違っているとも考えられます。国のほうに間違いがないのであれば、高槻市からの申請や説明に偽りや隠蔽があるかもしれない。高槻市はURや国に対して、本件の防災上の点について、どのような申請や説明を行ったのでしょうか。その点についてお聞かせください。 
○(松本政策企画室主幹) 申請手続等のお尋ねでございますが、これまでご説明させていただいた防災公園の必要性につきましては、9月議会でもご説明させていただいたところでございました。そういった内容につきまして、URと協議を行う中で進めているところでございます。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) その件に関しては、また後で詳しく調べたいと思いますので、ここではこれでとどめておきたいと思います。 
 次に、大きな5点目ですけれども、史跡部分だけを買い取ることはできないのかということです。奥本前市長の公約のときから現在まで、京大農場を一体として整備すると、安満遺跡芝生公園として整備するというふうにしていますが、防災公園の部分の土地は購入せず、史跡部分の土地だけを購入するということはできないのでしょうか、お答えください。 
○(松本政策企画室主幹) これまで当該特別委員会でご説明をさせていただいておりますとおり、京大農場全体を公園として一体的に整備する予定でございます。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) 史跡部分だけ取得するということであれば理解できなくもないんですけれども、一体的に整備するということであれば、史跡以外の部分も、防災上必要がないと思われるのに、無意味に取得するということになりますから、京大農場の取得そのものに関して、私は全面的に反対するしかないなというふうに考えております。 
 次に、大きな6点目にいきます。京大、URとの協議、調整の内容に関してです。 
 昨年の9月議会におきまして、京大農場の関連議案の提案時期が9月議会になったのは、3者による事業のスキーム、枠組みを破綻させないためにも3者が相互協力することが重要であり、覚書の趣旨を遵守する意味でも、まずは京大農場の土地を公園用地として確保するためとのことでした。URの事業については、URは独立行政法人通則法に基づく中間計画を立てていて、それによると農場の移転先である木津川市でのニュータウン事業を平成25年度末までに終了させるとしているが、その期限の変更は難しいものであると考えているということでした。だから、9月議会じゃないと間に合わないというような感じだったんです。ところが、高槻市は、その議案を昨年12月に撤回し、そしてまた3月議会に提案しようとしているわけですけれども、一体、京大、URとは具体的にどのような協議・調整を行ったのでしょうか。また、京都大学やURの計画は正式な手続を踏んで変更がされたんでしょうか。あるいは、される予定なんでしょうか。国は、それを承認したのでしょうか、お答えください。 
○(松本政策企画室主幹) 京都大学及びURとの協議に関するお尋ねでございますが、市長の冒頭のご説明でもございましたとおり、3者において新農場のスケジュール、京大農場の移転計画の見直し、防災公園街区整備事業に係るスケジュールの検討などの協議を行いまして、合意形成が図られたものでございます。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) 余りよくわからない答弁ですけども、もうちょっと具体的にどんな協議がされたのか、教えていただけないでしょうか。 
 それから、合意形成が図れたということですが、何か合意書のような形で書面になっているのでしょうか、お答えください。 
 結局、昨年の9月議会で議決しなくても、3者による事業のスキーム、枠組みは破綻しなかったということなんでしょうか。その点も確認したいと思います。お答えください。 
 9月議会から約半年たっても枠組みは破綻しないようですが、どうなったらその枠組みは破綻するんでしょうか、お答えください。 
 以上です。 
○(松本政策企画室主幹) 先ほどもご答弁申し上げましたとおりでございますが、3者による協議が調いましたので、今後、関連議案の議決を経て、基本協定を締結する予定でございます。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) 具体的な協議内容をお聞きしているんですけれども、全く答えていただけないというのは、不透明というよりも、何かブラックボックスみたいな感じがするんですけども。3者の枠組みを破綻させないために9月議会に上程したんだというような説明があったかと思えば、依然として枠組みは破綻してないようだし、何かオオカミ少年みたいな、そんな説明は信用できないなという気持ちなんですが、実はどこまで引き延ばしても枠組みは永久に破綻しないんじゃないでしょうか。何年間が期限なんでしょうか。何年たつと、その枠組みというのは破綻するんでしょうか、お答えください。 
 以上です。 
○(松本政策企画室主幹) 先ほどもご答弁申し上げましたとおりでございますが、3者におきましてそれぞれの役割は明確でございまして、それに向かって協議を重ねてきた経過でございます。破綻させる前提で本事業を取り組んでいるものではございませんので、よろしくお願いいたします。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) 最後、7点目なんですけども、京都大学の貢献度についてです。 
 関西大学に対して補助金を出す際には、高槻市は関大による経済波及効果や地域貢献を理由に上げました。京都大学のそれについては、どのように考えているんでしょうか、お答えください。 
 以上です。 
○(松本政策企画室主幹) 京都大学に関するお尋ねでございますが、京都大学におかれましては、これまで本市にとって多大な貢献をしてこられましたが、安満遺跡の存在等から発展的研究が望めないと判断され、木津川市への移転を決定されたものでございます。 
 以上でございます。 
○(北岡委員) 京大の移転の理由に関しては聞いてないんですけれども、それには答えたというのか、理由を説明したと。それ以外の、これまでの質問に関しては、まともに答えてないですよね。何かばかにされているような気持ちなんですけども。移転の理由に関しては、そうじゃないですよね。奥本前市長がサッカースタジアム建設、ガンバ大阪誘致の公約を掲げてからの経緯を見ると、どう考えても京大農場の買い取り、移転の話は、その公約がきっかけであるということは間違いありません。経緯の詳細に関しては、以前も述べましたので、改めてくどくど言いませんけども、京都大学がみずから農場を移転したいと言い出したわけではなくて、高槻市が奥本前市長の公約に基づいて農場を取得したいという要請をしたから、京都大学は農場の移転を決めたはずです。仮に、京大農場が移転したとしても、後に何ができるのかわからない。少なくとも、100億円以上の税金は投じられる。これまで本市にとって多大な貢献をしてきた京都大学は出ていく。お金は失われるわ、貴重な京都大学は出ていくわ、下手をすると無用な施設ができて、毎年、コストに見合わない無駄な維持管理費を払うことになるかもしれない。こんなことに賛成するほうがおかしいと思うんです。 
 大枠合意書については、以前、高槻市は一方的に破棄できないと答弁をしたことがありましたが、これを破棄して農場を買わないということになれば、移転を決めた京大や工事計画を決定したURから損害賠償を請求されるかもしれない。それを防ぐために公約の破綻が明らかになったにもかかわらず、莫大な税金を投じて無駄な農場を買おうとしているのではないかと。これまでの経緯を見ると、濱田市長はそうやって破綻した奥本前市長の公約のしりぬぐいをしようとしているんじゃないかなというふうにしか私には思えません。市民のために、こんなばかなことはやめてください。強く強くそれを要望して、質問を終わります。 
○(濱田市長) 先ほど、何ができるかわからないというふうにおっしゃいましたけども、公園ができるという具体的な計画がございます。私の選挙におきまして、あそこに防災公園を設置するという公約を掲げて、私は市民の信託をいただきまして、市長に就任させていただきました。 
 以上でございます。
(後略)