高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

加害者の生徒のことも本当に考えているなら教師は尚更いじめを止めるべき

止める者がいなければ、子供のいじめはどんどんエスカレートしていく。結果、被害者が死にでもすれば、加害者側の生徒もただではすまない。刑法や少年法に拠って裁かれ、未来を失う可能性がある・・・

大津市のいじめの事件で、大津市教育委員会は、「・・・いじめた側にも人権があり、教育的配慮が必要と考えた。」などと言っているそうですが、本当に加害者のことを考えるならば、暴行・傷害・殺人等の罪を犯して将来に暗い陰を落とす前に、いじめ行為を止めるべきだったはずです。

しかし、現場にいた教師たちは・・・

★【朝日新聞】担任「やりすぎんなよ」 大津自殺、暴力見た生徒が証言
(中略)
 生徒らは昨年12月、家族に直接証言した。それによると、担任教師の名前を挙げ、いじめたとされる生徒2人が亡くなった生徒に暴力をふるっているのに、「隣にいたが止めなかった。笑ってた。『やりすぎんなよ』って」と話した。ほかの生徒も同様の証言をし、「周りにほかの教師もいた」と話す生徒もいた。
(後略)



いじめの現場にいて、笑っていたとのこと。

加害者が悪いのは当然ですが、まだ社会経験のない子供です。その子供に、そんなことをすれば最悪どうなるのか、教師が世間を教えるべきではないでしょうか。

他の生徒たちは・・・

★大津市の中2男子「自殺練習」―学校が生徒に口止め「外にしゃべるな」
(中略)
 アンケートには「首を絞められていた」「死んだハチを口に入れられていた」「殴る蹴るの暴行」「万引きの強要」「キャッシュカードで遊ぶ金を使われていた」「死ぬ前日、部屋をめちゃめちゃにされ、財布をとられていた」という回答もあった。(後略)



とアンケートに回答したそうですが、いじめを止めようとしたのか?傍観していたのでは?

いじめを傍観していた生徒にも責任があるということを、教師は教えるべきだと私は思います。いじめが死に至るもの等になれば、ごく普通に良心があるなら(良心のない人間もいるようですが)、悔やんでも悔やみきれない心の傷・トラウマになるはず。教師が率先していじめを止めて、模範を示し、生徒を傍観者から脱却させなければなりません。

傍観者がいなくなれば、いじめは激減するはずです。

「いじめをなくそう」子ども会議では、高槻市立第七中学校の事例をはじめ各学校の取り組みが紹介されているので、いじめがある学校関係者は、真剣にこういう先例を参考にしていただきたい。

★「いじめをなくそう」子ども会議


傍観者といえば・・・以前、人でごった返している大阪・難波を歩いていると、「誰か手を貸してくれ!」との叫び声が。電器店の店員が、泥棒か万引きを捕まえているようでした。すると、一緒にいた知人がすぐさま男を取り押さえに飛びかかりました。私も男の右腕を後ろ手に極めに地面に押さえ付けました。

しかし、他の人々は、道を埋め尽くすくらい大勢いたのに、現場から少し距離を置いて、ただただ傍観し、通り過ぎるだけでした。

「大多数の人々はただただ傍観するだけ」というシチュエーションは、学校でのいじめや、組織内での不正の横行、投票率の低さに現れる政治への無関心など、日本の様々な場面に見られるような気がします。この「傍観者体質」を変えることができれば、世の中は良くなるはずなんですが・・・


いじめの被害者の少年のご冥福をお祈りいたします。