高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【京大農場訴訟】次回は11月2日

本日10時45分から、大阪地方裁判所で、京大農場訴訟の第2回口頭弁論がありました。

被告である高槻市側の答弁書に対する反論を、準備書面として提出し、陳述しました。

次回は11月2日11時30分から。傍聴をご希望の方は、大阪地裁第7民事部の書記官室にご集合ください。


なお、本日新聞各紙で報道されたとおり、9月7日から始まる9月議会に、高槻市は、京大農場買い取りのための債務負担行為等、3つの議案を上程します。

【毎日新聞】行政ファイル:高槻市が防災公園計画で試算結果発表 /大阪

 高槻市は31日、同市八丁畷の京都大農場跡地の取得と防災機能整備で、事業費が最高138億3000万円にのぼるとの試算結果を発表した。取得には市議会の議決が必要。この試算を含んだ一般会計補正予算案を9月7日開会の定例議会に提案する。

 市の計画では、土地を取得後、防災公園と史跡公園として整備する。ただ、防災公園が具体的にどのような形式なのかは未定。さらに、史跡公園の整備費用は試算に含まれていない

 8月5日に行われた特別委員会では「防災公園の必要性の根拠が示されていない」との指摘が委員から相次いだ。浜田剛史市長はこの日、「日本中、防災公園が必要ない場所はない。理由が後付けとの批判には当たらない」と話した。



濱田市長は「理由が後付けとの批判には当たらない」と言っていますが、高槻市議会の議事録をひも解けば、後付けなのは明らかです。

今日の準備書面にも書きましたが、高槻市が、京大農場を防災公園にすると言い出したのは、平成21年2月16日の史跡整備等特別委員会が初めて。その時に、「防災公園街区整備事業」と国(国土交通省)の補助金の説明があったのです。

その前に開かれた、平成20年12月1日の史跡整備等特別委員会までは、京大農場を防災公園にするなどといった説明はまったくありませんでした。

さらにその前の、平成20年2月20日の史跡整備等特別委員会で、高槻市は、「事業手法につきましては、当然のことながら、国の補助制度も含めまして、できるだけ本市にとって有利な手法、事業手法を模索していきたい」と述べていました。この特別委員会でも、防災公園とすることについてはまったく説明がなかったのですが、上記答弁のとおり、高槻市にとって有利な、国の補助制度と事業手法を模索した結果が、「防災公園街区整備事業」なのです。

私は、平成21年5月14日の史跡整備等特別委員会で、以下のとおりの質問をしました。

○(北岡委員) 防災公園街区整備事業の検討依頼ということで、国土交通省に事業化要望調書を提出するということなんですが、この市全体の防災計画の中では、この安満遺跡の防災公園というのは、どのような位置づけになるのか。先ほど宮本委員もおっしゃられていましたけども、関西大学のグラウンドも防災空間の確保という名目で約29億円で買収することになったわけですけども、高槻市としては、全体としてどれだけの数の、あるいはどれだけの広さの防災公園や防災空間が必要なのでしょうか、お答えください。



すると高槻市は、「・・・そういった議論というのは、これから必要かと思いますが、市全体として防災公園が幾ら要るとかいうところについては、今の段階で何ぼという話はないので、よろしくお願いします。」と答弁しました。

先日の平成23年8月5日の史跡整備等特別委員会でも、防災上、京大農場を防災公園とする必要があるのか尋ねましたが、高槻市は、本当に必要なのかどうかについて、まったく検証していないようでした。 

つまり、以上の経緯から分かるとおり、高槻市が京大農場を防災公園としようとするのは、国土交通省から補助金を得るためだけであることは明らかです。防災上、どうしても必要だから、京大農場を買おうとしているわけではないのです。

防災上必要もないのに、防災に名を借りて、国から補助金をもらってもいいのでしょうか?そういうことは、詐欺みたいなものではないのでしょうか?

真剣に防災のことを考えるのであれば、高槻市においては、まず学校の耐震化が急務のはずです。必要のない防災公園にお金をかけるべきではありません。国のほうも、こんな不要なものに、補助金を出す余裕があるなら、被災地でいっこうに進まない瓦礫の撤去や、被災者の生活の立て直しのために、大切な税金を充てるべきでしょう。

今日は奇しくも防災の日ですが、高槻市役所や国には、本当に真剣に防災のことを考えてほしいと思います。