高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

重要ポストを市職員OBで固めて改革?

本日は6月議会の初日。濱田新市長の初めての施政方針演説もあり、議会の傍聴席にはかなり多くの市民の方が来られていました。

任期満了で退任となった清水前副市長のあいさつの後(そういえば総務省から出向していた渡邉泰之前副市長は退任のあいさつもなく突然去っていった)、空席となっていた副市長2名の選任。新しい副市長には、交通部前管理者の山本政行氏と水道部前管理者の倉橋隆男氏がなったのですが、この2人は退職金を3回ももらうことに?山本氏に関しては、高槻市バス「幽霊運転手」事件・公文書改ざんの責任をとらされ処分された過去があり、人選を疑います。私は反対しました。

また、新しい代表監査委員に、元総務部長で、秘書室長の上田豊喜氏が選任されたのですが、これにも問題があると考え私は反対しました。

総務省では、平成18年8月31日に策定した「地方公共団体における行政改革の更なる推進のための指針」において、各地方公共団体に対し、「当該地方公共団体の常勤の職員であった者の監査委員への選任は特にその必要がある場合以外には行わないこととし、地方公共団体外部の人材を登用することを原則とするなど、住民の理解と支持が得られる監査委員制度の運用に努めること」を要請しています。市職員OBを採用すべきではないと指導しているわけです。

特に秘書室長というのは、市長に一番近い立場。監査委員については、東京都のHPでこのように説明されています。

監査委員の概要

 監査委員は、公正で効率的な行政を確保するために、地方自治法の規定により設置されている執行機関で、国の会計検査院や会社の監査役にあたる役割を担っています。
 具体的には、学校、上・下水道、交通、病院をはじめとした都が行っている様々な事業や都が財政援助を行っている団体などの事業が経済的、効率的、効果的に運営されているかどうか、また、財務会計事務が正しく行われているかどうかなどを、知事から独立した立場で監査することが監査委員の職務です。



監査委員というのは、首長から独立した立場で行政を監査しなければならないのです。それを直前まで秘書室長をしていた職員がするというのは不適切でしょう。

濱田市長も、弁護士なのであれば、その人脈から、副市長や監査委員に相応しい民間人を選ぶことはできなかったのでしょうか?

新しい交通部と水道部の管理者も市職員OB。民間人の経営者を入れたりはできなかったのでしょうか?

濱田市長は、施政方針の結びで、

4 むすび

以上、平成23年度の重点施策などについて、ご説明申し上げてまいりました。 

私は、民間の出身であり、市政運営はまったく初めての経験であります。議員の皆様方にはご指導賜りたく、また、市民の皆様方の声に真摯に耳を傾け、市の置かれている状況をしっかりと認識し、誠心誠意取り組んでまいりたいと考えております。しかし一方で、市民生活を守る行政には、一時も、休むことも立ち止まることも許されません。市政の方向性が見えにくく、時には、苛立ちを抱かれることもあろうかと思います。少しでもこのような思いを持たれましたら、「濱田、お前は何をしているのか」というお叱りを頂戴したいと存じます。私は、行政のプロではありませんが、だからこそ持っている「市民目線」を大切にしながら、皆様から叱咤激励していただき、「正義と信頼」を胸に、自らの信念に基づいて、人生をかけて市政の発展に邁進していく覚悟であります。



この意気は良いと思うのですが、市の重要ポストを市職員OBで固めて、果たして「市民目線」の改革ができるのでしょうか?


また、本日の議会では、有功者賞の議決もありました。議員を1期4年務めると、高槻市表彰条例5条に基づき、有功者賞をもらえるのです。しかし、私は事前に断る旨を申し入れていました。

議員をさせていただいているだけでも名誉なことですから、賞などもったいないですし、議員を務めるだけで、果たして「功有り」と言えるのか・・・市民や職員を鼓舞し、功績に感謝する上では、表彰は必要と思いますが、政治家には不要ではないかと思います。