高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【高槻市バスの日報システムの不具合】1年以上続く不具合

平成31年4月19日不具合の運転日報(デジタコ)運用再開について

今日は6月議会の最終日。一般質問が行われ、私も3項目について質問しました。

高槻市営バスのバスの車体が汚いと聞き、2か月ほど前に芝生営業所に行くと、上の貼り紙が。「平成29年度末に更新したドライブレコーダー(運転日報デジタコ機能)の不具合について、メーカー側から調整完了の報告を受けましたので、4月22日より試行的に再開いたします。」・・・つまり、1年以上不具合が続いているのです。

不具合の内容については、今日の議会で質問しても、はっきりと答弁してくれなかったのですが、情報公開されたものを見ると、要は、バスの運行ルートをGPSで把握し、バスが停車したバス停等が自動的に運転日報に記載されるシステムのはずなのに、実際に運行したとおりには日報に反映されないといったもののようです。

普通であれば、1年以上経っても不具合が解消しないわけですから、業者に返金や賠償を求めるか、他社のものに無償で交換してもらうべきではないでしょうか。ところが交通部は、「不具合の解消後に、状況に応じ、適切な瑕疵担保期間を設定してまいります。」と答弁。契約書では、物品の引き渡しを受けてから1年間が瑕疵担保期間とされているのですが。訳が分かりません。

以下は議会でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。

★令和元年6月議会・一般質問

■2.交通部の運転日報の不具合や洗車機の故障等について

<1回目>

1.最近、バスの車体が汚いと聞きまして、2か月ほど前に芝生営業所に行って確認したところ、平成12年に設置した洗車機が昨年の台風で故障したため、洗車機で洗車できないということでした。汚いバスに、乗客の皆様だけでなく、ラッピング広告等にお金を出してくださっている広告主の方々も不快感を覚えておられるのではないでしょうか。洗車機を修理するか、更新するべきだと思いますが、交通部ではどのように考えているのでしょうか?お答えください。

2.芝生営業所の掲示板には、乗務員向けに、「運転日報(デジタコ)運用再開について」というタイトルの貼り紙がされていました。貼り紙には「平成29年度末に更新したドライブレコーダー(運転日報デジタコ機能)の不具合について、メーカー側から調整完了の報告を受けましたので、4月22日より試行的に再開いたします。」と書かれていました。この機器やシステムについては、平成29年7月26日に6786万1800円で契約して、平成30年3月31日に支払いを行ったということですが、それから1年以上経っても、不具合を解消できなかったということです。これについて細かく9点伺います。
(1)この契約については、入札を行ったのでしょうか?
(2)メーカーの実績や能力については、調査したのでしょうか?
(3)支払いをするまでに、ちゃんと作動するかどうか、確認を行ったのでしょうか? 
(4)運転日報以外にも不具合があったのでしょうか?具体的には、どういった不具合が発生したのでしょうか?
(5)物品購入契約書には、運転情報記録装置や運転日報解析用パソコンなどの品名が書かれていますが、どの機器に不具合があったのでしょうか?
(6)それらの不具合は解消されたのでしょうか、あるいは解消されていないのでしょうか?
(7)乗務員やその他の職員の業務には、具体的にどういった支障があったのでしょうか?
(8)情報公開請求をすると、同じ日の同じ運転士について、運転日報のほかに運輸日報というものが作成されていました。これは、運転日報に不具合があるために、本来は必要のない運輸日報を作成しているということなのでしょうか?
(9)メーカーに対しては、返金や賠償を求めないのでしょうか?
それぞれについて具体的にお答えください。

3.営業所の掲示板には、福祉乗車カードのエラー時の対応についての貼り紙もありました。こうしたエラーはどれくらいの頻度で発生しているのでしょうか?お答えください。 

【答弁】
 まず、芝生営業所の洗車機の故障についてですが、応急修理を行い、現在は使用できる状態にしています。
 次に、ドライブレコーダー機器に関する数点にわたるご質問ですが、業者選定については、他のバス事業者に納入実績のある3社で指名競争入札を実施し、代金の支払に当たっては、必要な検収を行っており、適正に手続を履行しております。不具合の内容ですが、実際に運用する中で、一部の車両において日報データが印刷されない等の事象が発生しました。それについては、ドライブレコーダーの電源部分の耐久性や乗務員の不慣れな運用等に起因したものであり、機器の無償交換や運用面での改善により対応しています。また、印刷されない日報については、手書きにより作成しています。メーカーとの間では、瑕疵担保期間の延長等により対応しています。
 最後に、福祉乗車券のエラーについてですが、乗車時の未タッチ以外のエラーは、主に、紛失等に伴い失効させた乗車券を使用したことによるもので、昨年4月の交付開始以降、数件発生しております。

<2回目>

1.洗車機について
 応急修理を行ったということですが、洗車機の機能は完全に回復しているのでしょうか?昨年の台風で故障したということですが、今年の台風には耐えられるのでしょうか?お答えください。
 また、洗車機の耐用年数はどれだけなのでしょうか?いつ更新する計画なのでしょうか?最新の洗車機であれば、台風に耐えられるのでしょうか?お答えください。

2.運転日報の不具合について
(1)業者の選定にあたっては、他のバス事業者に納入実績のある3社を選んだということです。運転日報の機能についても実績があったのでしょうか?他の事業者では同様の不具合は起きていないのでしょうか?このメーカーのシステムについてだけ問題が発生しているのでしょうか?他のメーカーのシステムは問題なく機能しているのでしょうか?お答えください。
(2)代金の支払いにあたっては、必要な検収を行ったということですが、運転日報の機能が正常であることは交通部において確認したのでしょうか?確認したのであれば、具体的にどのように行ったのか、お答えください。
(3)不具合はすべて解消されたのでしょうか?現在でも日報を手書きで作成しているのでしょうか?Wi-Fi通信やパソコン等の機器はすべて正常に機能しているのでしょうか?運行データ等は正確で、ちゃんと送受信や蓄積がされているのでしょうか?現在でも解消されていない不具合があるのであれば、どんなものがあるのか、お答えください。
(4)運転士に対しては、機器の取扱いや不具合への対応に関する研修を行ったのでしょうか?営業所の掲示板にA4の説明書が数枚貼ってあるだけだったとも聞いていますが、事実でしょうか?お答えください。
(5)運輸日報は何のために作成しているのでしょうか?また、どのように作成されているのでしょうか?運転日報と同じシステムで作成されているのでしょうか?それとも運転日報に不具合があるので、別途作成し、そこに手書きで書き込んでいるのでしょうか?お答えください。
(6)不具合について、メーカーとの間では、瑕疵担保期間の延長等により対応しているということです。いつまで瑕疵担保期間を延長するのでしょうか?2年でしょうか?3年でしょうか?具体的にお答えください。
(7)1年以上もの間、不具合が続いて、その対応をせざるを得なかったわけですが、その間の分の返金や賠償を求めないのでしょうか?お答えください。
(8)延長した瑕疵担保期間を過ぎても、不具合が解消されていない場合、返金や賠償を求めるのでしょうか?お答えください。
(9)1年以上経っても不具合が解消されないシステムというのは、そもそも、使い物にならない代物ではないのでしょうか?他のメーカーのものに無償で切り替えてもらうことはできないのでしょうか?お答えください。
 あるいは、そもそも、どんなメーカーでも実現が不可能なシステムなのでしょうか?お答えください。

3.福祉乗車券のエラーについて
 昨年4月の交付開始以降、乗車時の未タッチのエラーは何件あったのでしょうか?それ以外のエラーは何件あったのでしょうか?件数をお答えください。

【答弁】
 洗車機が今年の台風に耐えられるのかどうか、最新の洗車機なら耐えられるのかどうか、というお尋ねですが、一口に台風と言っても勢力や大きさは様々であり、お答えのしようがございません。洗車機の機能についてですが、一部使用できない部分はあるものの、もうすでに洗車を行っております。耐用年数は、メーカーによりますと15年から20年とされています。
 ドライブレコーダーに関する数点にわたるお尋ねですが、当該業者は、本契約の主要目的であるドライブレコーダーについて導入実績を有しております。他のバス事業者の不具合の状況については、把握しておりません。また、検収については、仕様内容を満たしているかどうかを基準に判断しております。日報については、旅客自動車運送事業運輸規則第25条に基づき、乗務記録として作成しており、無線LANを用いて日報データを営業所に送信し印刷されますが、臨時便などの場合は手書きする必要があります。また、日報が印刷されないなどの不具合については、1問目でお答えしたように乗務員の不慣れな操作によるものもあり、改めて研修を行う予定です。業者とは、不具合の解消後、適切な瑕疵担保期間を設定する予定です。
 最後に、福祉乗車券のエラーについてですが、未タッチについては、乗務員が乗車停留所を聞き取って入力することで、利用実績データとして計上されますが、それ以外のエラーについては、データとして記録されませんので、件数も集計されておりません。

<3回目>

1.洗車機について
 修理をしたということですが、バスの車体の側面のみしか洗えず、しかも数十秒間ブラシが回転しているところを、バスを動かして通り抜けなければならない状態だとききましたが、事実でしょうか?風の強い日は、隣のトヨタの敷地に洗車の水が飛び散るので使えないとききました。事実でしょうか?お答えください。

2.運転日報の不具合について
(1)検収については、仕様内容を満たしているかどうかを基準に判断したということです。運転日報のシステムについては、実際の業務に支障がないかどうかは確認しなかったのでしょうか?確認したのであれば、具体的にどういった確認を行ったのか、お答えください。
(2)運転日報については、乗務記録として作成しているということです。今回のシステムでは休憩時間や場所が記載されないようですが、問題はないのでしょうか?お答えください。
(3)運転日報が印刷されないなどの不具合は、乗務員の不慣れな操作によるものだということですが、そうであれば、なぜ1年以上もの間、それを改善するための研修をしてこなかったのでしょうか?お答えください。
(4)業者の方は、不具合の解消のために、これまで何回営業所にこられたのでしょうか?お答えください。
(5)適切な瑕疵担保期間を設定する予定だということですが、それはいつまでなのでしょうか?具体的にお答えください。
(6)運転日報の不具合は、時間さえかければ、必ず解消できるのでしょうか?お答えください。
(7)交通部としては、業者に返金や賠償を求めないということなのでしょうか?お答えください。

あとは意見です。
 洗車機については、応急修理をして使っているということですが、設置してから約20年経っていますし、更新の時期にきているのではないでしょうか。隣の敷地に洗車の水が飛び散ると聞きましたので、可能であれば、洗車機の位置も変えるべきだと思います。ぜひご検討ください。
 運転日報が印刷されない不具合は、乗務員の不慣れな操作が原因だということですが、ちゃんと印刷されたとしても、乗務記録として使い物にならないものが出てくるんですよね。だから余計な手間がかかる。なんか、乗務員のせいにしようとしているのかもしれませんが、運転日報のシステム自体がおかしいわけですよ。お金をかけて便利なシステムを導入したはずなのに、逆に無駄な作業で時間をとられているというのは、それこそお笑い種です。
 検収については、仕様内容を満たしているかで判断したというご答弁でしたけれども、ということは、交通部が作成した仕様書に問題があったということなのでしょうか。そうであれば、交通部の担当者の責任ですし、そうでないなら、1年以上経っても不具合が解消しないわけですから、業者に返金や賠償を求めるべきです。しっかりと対応するように要望しておきます。

【答弁】
 交通部の洗車機は元々、ブラシが回転しているところに、バスを動かして通り抜ける仕様となっております。応急修理のため一部洗車できない部分については、乗務員が補完的に作業しています。隣接する事業者とは、洗車機を使用しても問題ないことを確認しておりますが、これから販売される車両が駐車されているため、一定の配慮として風の強い日は使用を控えております。
 ドライブレコーダーに関する数点のお尋ねですが、運転日報の検収については、実際に印刷し、仕様を満たすことを確認しておりましたが、運用開始後に、状況によって不具合が発生することが判明いたしました。それを受けて業者が営業所に常駐し、原因究明及び問題解決に努めました。その結果、乗務員の不慣れな操作も原因の一つであることを把握したため、乗務員向けの研修をあらためて実施することとしたものです。また、運転日報の休憩時間や休憩場所の記載についてですが、停車場所や停車時間により特定できるため、問題はありません。業者に対してですが、2問目でお答えしたように、不具合の解消後に、状況に応じ、適切な瑕疵担保期間を設定してまいります。