高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【ふるさと納税】平成28年度はマイナス3億3千万円・・・詐欺みたいな使い方ではなく本当に寄付者の意思が反映されるやり方を

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昨日の本会議では、平成28年度の決算の質疑で「ふるさと納税」についても質問。27年度はマイナス2億円くらいでしたが、28年度はマイナス3億3千万円といったところです。返礼品をそろえて本格的に取り組んだ1年間だったはずですが、赤字が増えてしまいました。

他に問題も。高槻市は、ふるさと納税(寄附金)をする人は、その使い道も選択できるとして、お金を集めました。しかし、実際には、その選択のとおりには、お金を使われていないようです。会計処理からすれば、そう見えます。本当に寄付者の選択が活かせるようにすることも、次のとおりに、最後に意見として提案しました。

 あとは意見です。
 ふるさと寄附金の寄附者が市民であるか市民以外であるかについて、どうやら簡単に集計できたようです。1年前に質問したときにも答えられたのではないでしょうか。1年前には答えられない事情があったのでしょうか。
 28年度の結果が、マイナス3億3千万円くらいだということについて、高槻市はその現実を直視したくないみたいですけれども、現状を分析しないことには戦略も立てられないと思います。
 ふるさと納税の制度が始まったときに、ちゃんと取り組んでおけばよかったなと、後悔しても遅いので、これからどうするのか、返礼品をさらに魅力的なものにするのか、アニメのキャラクターとコラボするのか、いろいろと検討していただきたいと思います。
 ふるさと納税の使途についてですが、ふるさと納税を、特定の事業に活用したということですけれども、ふるさと納税がどれだけされても、その事業の当初の予算が何も変わらないのであれば、そのふるさと納税がされた分というのは、実は、他の事業の予算に充てられたといえるのではないでしょうか?
 分かりにくいと思うので、たとえでいいますと、仮にインフルエンザの予防接種の事業の当初の予算が1000万円だとします。子供1人の1回の予防接種について1000円を助成するということで、1万人が予防接種を受けるだろうと見込んで、年度の当初に1000円×1万人分で1000万円の予算を組んだわけです。
 この事業は、ふるさと納税が0円だったらやめるとか、そういうことはなくて、ふるさと納税が0円であろうが、何円であろうが、当初の計画どおり1000万円の予算で行うわけです。
 そこへ、年度途中に、インフルエンザの予防接種に使ってほしいということで、ふるさと納税が500万円されたとします。けれども、500万円をもらったからといって、当初の予算をその分増やすわけではありません。そうすると、その500万円は、余分なお金ということになります。
 その500万円を、年度中に、「活用」という言い方をされましたが、要は、500万円を全部使ってしまったということであれば特別会計などで会計を別にしているわけじゃありませんし、予防接種以外のことに使ったと考えざるをえません。見方によっては詐欺みたいなもんですよ。
 これについては他にもいろいろな考え方があるかもしれませんが、いずれにせよ、せっかく使途を選択してふるさと納税をしていただいたとしても、現状では、本当にそのことに使われたのかどうか、寄附者には分からないわけです。
 もし、これを、28年度中に、500万円のふるさと納税があったので、その500万円を29年度の予算に上乗せして、当初予算1000万円のところ、その500万円をプラスして、1500万円にして、助成金は、1人当たり1000円から1500円に増やしますと、こういうふうにすれば、分かりやすいんじゃないでしょうか?
 ふるさと納税基金に積み立てて、次年度に、ふるさと納税をしてくれた方々が選んだ事業の予算にプラスして、子どもへの助成金の額を増やしたりすれば、とても分かりやすいと思います。結果が分かりやすければ、ふるさと納税をする人も、寄附のし甲斐があると思いますし、もしかすると寄附も増えるんじゃないでしょうか。
 提案しておきますので、ご検討いただければと思います。



以下は議会でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをご了承ください。

★認定第1号 平成28年度高槻市一般会計歳入歳出決算認定について

ふるさと納税・1回目>

(1)主要事務執行報告書8ページには、ふるさと寄附金の実績として、平成28年度は1111件、5342万9266円の寄附があったとされています。これはすべて、ふるさと納税のものなのでしょうか?それとも違うのでしょうか?違うのであれば、ふるさと納税の分はどれだけなんでしょうか、お答えください。

⇒ふるさと寄附金事業分は1106件、4715万3983円、募金等の寄附として5件、627万5282円ございましたが、全てふるさと寄附金として集計いたしております。

(2)高槻市へのふるさと納税のうち、高槻市外からのものの件数と金額はどれだけだったのでしょうか?お答えください。

⇒ふるさと寄附金のうち、高槻市外からの件数と金額は、952件、4595万9697円でございます。

(3)ふるさと納税に関して行った支出にはどのようなものがあったんでしょうか。何に何円かかったんでしょうか?それらの合計は何円なのでしょうか?お答えください。

⇒支出についてでございますが、返礼品の調達・送付や、パンフレット作成に要した費用として806万5967円、インターネット申込み受付サイトの利用、クレジットカード決済の利用、寄附者への書類等の郵送などの経費として108万4094円、その他帳票用紙の作成など事務に係る経費として9万2635円の計924万2696円でございます。

(4)高槻市内の方が行ったふるさと納税に係る寄附金税額控除の件数と金額はどれだけだったのでしょうか?お答えください。また、そのうち、高槻市へのふるさと納税に係るものの件数と金額はどれだけだったのでしょうか?お答えください。

⇒市民税平成29年度課税分における地方自治体に対する寄附金控除として、平成29年6月1日現在で寄附金控除額が、3億6699万9071円、件数が8687件ですが、寄附金控除を受けた市民の寄附先が本市であるか、他自治体であるかについては把握しておりません。

(5)高槻市に対してふるさと納税を行った高槻市民に対して返礼品を送ることについては、どのような意義があるのでしょうか?市の見解をお聞かせください。

⇒返礼品については魅力あるまちづくりに賛同し、応援いただける方からの寄附に対する感謝の気持ちと考えております。

(6)市にされたふるさと納税は何にどれだけ使われたのでしょうか?具体的にお答えください。

⇒寄附金の使途についてですが、代表的なものとしては、子育て環境の充実や安全・安心のまちづくりに関する事業などがございます。


ふるさと納税・2回目>

(1)1年前に議会でおききしたときには、ふるさと寄附金の寄附者が市民であるか市民以外であるかについては集計していないということでしたが、今回は、集計されているようです。何故なのでしょうか?
 また、その集計は、具体的にはどういった方法でされたのでしょうか?お答えください。

⇒必要に応じて、集計を行ったものです。

(2)寄附金控除額が、3億6699万9071円、件数が8687件というご答弁でした。総務省のサイトでは、推計値含むという注意書きがありますが、 控除額371,648,167(円)、人数8,784(人)とあります。ちなみに、寄附金額8億4914万5971円ということです。8800人くらいの高槻市民が約8億5千万円のふるさと納税をして、約3億7千万円の控除を受けた。これは市の財政にとってはマイナスの分です。
一方で、高槻市へのふるさと納税としては、1106件、4715万3983円の寄付金があった。これはプラスです。経費は計924万2696円という答弁でしたが、これはマイナスです。
差し引きすると、マイナス3億3千万円ほどになりますが、これが28年度のふるさと納税の結果だと考えてよいでしょうか?市の見解をお聞かせください。

(3)高槻市へのふるさと納税した1106件のうち、市外の件数は952件なので、154件が高槻市内からということになります。一方で、ふるさと納税をした高槻市民は、総務省のサイトによると、8784人なので、高槻市ふるさと納税をした高槻市民の割合は、約1.75%と考えられます。高槻市民でさえも、あまり、高槻市の返礼品に魅力を感じていないように考えられる数字ですが、市としては、どのようにお考えでしょうか?見解をお聞かせください。

⇒ふるさとを応援するために寄附を行うのが本制度の趣旨であり、一般的に、本市に限らず都市部の自治体においては、市民税における寄附金控除の申告額がふるさと寄附金の金額を上回る傾向にあると聞き及んでおります。

(4)寄附金の使途については、代表的なものとしては、子育て環境の充実や安全・安心のまちづくりに関する事業などという答弁でした。せっかくふるさと納税していただいたわけですから、もっとちゃんと使い道を説明するべきではないかと思います。あらためておききしますので、どういったことに、何円使われたのか、具体的にお答えください。

⇒寄附金の使途につきましては、寄附者の意向を踏まえ、子育て環境の充実においては、子どものインフルエンザ予防接種事業などに、安心・安全のまちづくりに関する事業については、自治会等への防犯カメラの設置補助などに活用しております。


ふるさと納税・3回目>

(1)ふるさと寄附金の寄附者が市民であるか市民以外であるかについて、どのように集計したのでしょうか?必要に応じて、集計を行ったという答弁ですが、答えになっていません。具体的にはどういった方法でされたのでしょうか?あらためておききしますので、お答えください。

⇒寄附者の申込内容をもとに手集計したものです。

(2)28年度のふるさと納税の結果は、マイナス3億3千万円くらいだということでよろしいでしょうか?それとも違うのでしょうか?収支の結果を明確にお答えください。
(3)一般的に、都市部の自治体は、市民税における寄附金控除の申告額がふるさと寄附金の金額を上回る傾向にあるということです。それだけがマイナス3億3千万円という結果の原因なのでしょうか?ふるさと納税の制度が始まってから7年間、高槻市が返礼品を用意してこなかったことや、返礼品の品ぞろえ・魅力・独自性等は影響していないのでしょうか?総合戦略部・機動政策室としての分析・総括をお聞かせください。

⇒2問目でもご答弁しましたとおり、生まれ故郷などの自治体に対して寄附を行うことで、まちづくりを応援することがふるさと寄附金制度の意義であるため、本制度を利用する方が多い都市部においては、同様の傾向にあるものと思われます。

(4)寄附金の使途については、子どものインフルエンザ予防接種事業などに活用しておりますというご答弁です。寄附金によって、子どものインフルエンザ予防接種事業は、どう変わったのでしょうか?会計上は、どう処理されたんでしょうか?予算を補正して、ふるさと納税がされた分だけ増やしたんでしょうか?予防接種の回数を増やしたのでしょうか?それとも、寄附金があっても、なくても、支出に関しては、何も変わらなかったのでしょうか?詳細をお答えください。
(5)子どものインフルエンザ予防接種事業の他の使途についてはどうなのでしょうか?会計上は、どう処理されたんでしょうか?単に収入として処理されたんでしょうか?基金に積み立てたんでしょうか?予算を補正して、ふるさと納税がされた分だけ増やしたんでしょうか?それとも、寄附金があっても、なくても、支出に関しては、何も変わらなかったのでしょうか?詳細をお答えください。

⇒いただきましたふるさと寄附金については、寄附金として収受し、歳入処理しております。また、寄附金については、寄附者の意向に沿って各事業に適切に活用しております。

 あとは意見です。
 ふるさと寄附金の寄附者が市民であるか市民以外であるかについて、どうやら簡単に集計できたようです。1年前に質問したときにも答えられたのではないでしょうか。1年前には答えられない事情があったのでしょうか。
 28年度の結果が、マイナス3億3千万円くらいだということについて、高槻市はその現実を直視したくないみたいですけれども、現状を分析しないことには戦略も立てられないと思います。
 ふるさと納税の制度が始まったときに、ちゃんと取り組んでおけばよかったなと、後悔しても遅いので、これからどうするのか、返礼品をさらに魅力的なものにするのか、アニメのキャラクターとコラボするのか、いろいろと検討していただきたいと思います。
 ふるさと納税の使途についてですが、ふるさと納税を、特定の事業に活用したということですけれども、ふるさと納税がどれだけされても、その事業の当初の予算が何も変わらないのであれば、そのふるさと納税がされた分というのは、実は、他の事業の予算に充てられたといえるのではないでしょうか?
 分かりにくいと思うので、たとえでいいますと、仮にインフルエンザの予防接種の事業の当初の予算が1000万円だとします。子供1人の1回の予防接種について1000円を助成するということで、1万人が予防接種を受けるだろうと見込んで、年度の当初に1000円×1万人分で1000万円の予算を組んだわけです。
 この事業は、ふるさと納税が0円だったらやめるとか、そういうことはなくて、ふるさと納税が0円であろうが、何円であろうが、当初の計画どおり1000万円の予算で行うわけです。
 そこへ、年度途中に、インフルエンザの予防接種に使ってほしいということで、ふるさと納税が500万円されたとします。けれども、500万円をもらったからといって、当初の予算をその分増やすわけではありません。そうすると、その500万円は、余分なお金ということになります。
 その500万円を、年度中に、「活用」という言い方をされましたが、要は、500万円を全部使ってしまったということであれば特別会計などで会計を別にしているわけじゃありませんし、予防接種以外のことに使ったと考えざるをえません。見方によっては詐欺みたいなもんですよ。
 これについては他にもいろいろな考え方があるかもしれませんが、いずれにせよ、せっかく使途を選択してふるさと納税をしていただいたとしても、現状では、本当にそのことに使われたのかどうか、寄附者には分からないわけです。
 もし、これを、28年度中に、500万円のふるさと納税があったので、その500万円を29年度の予算に上乗せして、当初予算1000万円のところ、その500万円をプラスして、1500万円にして、助成金は、1人当たり1000円から1500円に増やしますと、こういうふうにすれば、分かりやすいんじゃないでしょうか?
 ふるさと納税基金に積み立てて、次年度に、ふるさと納税をしてくれた方々が選んだ事業の予算にプラスして、子どもへの助成金の額を増やしたりすれば、とても分かりやすいと思います。結果が分かりやすければ、ふるさと納税をする人も、寄附のし甲斐があると思いますし、もしかすると寄附も増えるんじゃないでしょうか。
 提案しておきますので、ご検討いただければと思います。




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