高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【福祉施設の防犯対策】相模原市のような事件は防げるのか?

これも先日の本会議の質疑で質問したものです。実際のところ、防犯対策をしても、このような事件を防ぐことは難しいと思いますが、できるだけの対策を講じていただきたいと願っております。

以下は議会でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので、不正確な部分もあることをお許しください。

■議案第99号 平成28年度高槻市一般会計補正予算(第3号)について
(防犯対策に係る施設整備補助・150万4千円)

<1回目>

1.相模原市で起きた障害者入所施設での殺傷事件を受けて、国は施設の防犯対策にかかる費用を助成することにしました。これを活用して、救護施設1か所と障害者福祉施設2か所に対して併せて150万4千円を補助したいということですが、この補助によって、具体的にどのような防犯対策がされるのでしょうか?
 また、その防犯対策がされれば、相模原市で起きたような事件は防げるのでしょうか?お答えください。
2.高槻市内の福祉施設では、過去に、不法侵入や、傷害、殺人事件、あるいはそれらの未遂事件はあったのでしょうか?あったのであれば、どのような事件がいつ起きたのか、お答えください。

(答弁)
 防犯対策に係る施設整備補助についてのご質問でございますが、相模原市で起きた障がい者入所施設の殺傷事件を受け、市内の社会福祉施設等に、防犯カメラやセンサーライト等を設置することにより、施設の防犯対策を強化し、利用者等の安全を確保しようとするものでございます。
 次に、2点目につきましては、市への報告義務はございませんが、平成27年度に不法侵入による盗難事件があったと施設から任意の報告を受けております。

<2回目>

1.社会福祉施設等に、防犯カメラやセンサーライト等を設置するということですが、これらは一般的な防犯対策なのでしょうか?それとも、相模原市で起きたような事件を防ぐ工夫がされているのでしょうか?お答えください。
2.そもそも、市としては、相模原市で起きたような事件を防ぐためには、どのような防犯対策が必要だと考えているのでしょうか?具体的にお答えください。
3.平成27年度に施設で不法侵入による盗難事件があったということですが、今回の防犯対策で、少なくともこうしたことは防ぐことができるようになるのでしょうか?

(答弁)
 防犯対策に係る施設整備補助についての2問目のご質問にご答弁申し上げます。
 まず、1点目と、3点目でございますが、今回設置を予定しております防犯カメラやセンサーライト等につきましては、防犯対策を強化するために必要な安全対策のひとつであり、不法侵入等に対し、一定の効果があるものと考えております。
 2点目につきましては、施設の安全管理の強化・徹底とともに、警察など関係機関との連携体制の構築・強化が重要であると考えております。

<3回目>

1.相模原のような事件を防ぐためには、施設の安全管理の強化・徹底と、警察など関係機関との連携体制の構築・強化が重要であると考えているとのことです。ではその施設の安全管理の強化・徹底と、警察など関係機関との連携体制の構築・強化については、具体的にどのようなことをされているのでしょうか?お答えください。

 あとは意見を述べます。
 相模原のような事件って、非常に特殊なケースで、それを防ぐというのは、大変難しいと思います。この事件の原因について、いろいろとネットで調べてみても、犯人の「心の闇」を取り上げているものほとんどでした。
 こういう犯人の「心の闇」を何とかするというのは、精神医学や心理学の専門家でも難しいと思います。
 そういう中で、NHKの「時論公論」というサイトでは、犯人に襲われた施設の問題として、「外部からの侵入者を察知して自動的に警備会社に知らせたり、警報が鳴って施設全体に知らせたりするシステム」がなかったということを挙げていました。日刊SPAには、職員が退職したら、施設の出入り口の電子キーのパスワードを変更すべきだということが書かれていました。
 一般的な防犯対策の強化も必要だと思いますが、本当に相模原のような事件を防ごうとするなら、しっかりと事件を検証して、効果的な対策を講じる必要があると思います。ご答弁からすると、そのあたりが足りないように感じます。
 国の補助金を、国の示した名目とは違った形で使ったり、あるいは国のほうもそういう形で使うことを許したりするのは問題だと思います。しっかりと本当に効果的な防犯対策を検討いただくように要望しておきます。

(答弁)
 施設の安全管理の強化徹底につきましては、市内の福祉事業者に対し、夜間の施錠などの防犯措置の徹底や、不審者侵入に対する日常及び緊急時の対応の確認について、文書で注意喚起をいたしました。
 警察など関係機関との連携体制の構築・強化につきましては、高槻警察署による障碍者支援施設での防犯指導のほか、障害福祉サービス事業者に、警察の相談窓口の案内を行いました。また、市内の福祉事業者を対象に、防犯研修会を実施し、担当警察官から、施設での日頃の対策や心構え、不審者への対処法について、アドバイスをいただいたところでございます。