高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【今城塚古墳】度々崩れる今城塚古墳を何とかできないか



今日は9月議会の本会議2日目。決算や条例案、補正予算案等の質疑があり、私もいくつか質問をしました。

今日の台風18号は足早に過ぎていきましたが、今年7月中旬の台風11号の降雨で今城塚古墳に墳丘や内堤が地滑りを起こしたということで、補正予算案には、その修復のための3300万円の工事請負費も計上されていましたので、これについて質問しました。以下はその質問と答弁の原稿です。実際の発言と若干異なる部分もあることをご了承ください。

■史跡今城塚古墳の修復工事費3300万円

<1回目>

台風による被害があったので今城塚古墳の修復するために工事請負費として3300万円を計上したいということです。4点伺います。

1.これまでも何度か今城塚古墳の一部が崩れて復旧したということがあったかと思います。これまでのそういった事例の時期と原因、復旧にかかった費用と工事内容をお教えください。

⇒平成24年度と26年度に降雨等により内堤・外堤及び墳丘の法面修復工事をおこない、要した額はそれぞれ約1,800万円と約470万円です。

2.今回は台風11号のために内堤3か所、墳丘3か所が地滑りを起こして崩れたということですが、今後もこうしたことは起こりえるのでしょうか?今後こうしたことが起きないようにすることはできないのでしょうか?

⇒有効な手法について検討しているところです。

3.今回の地滑りによって、今城塚を訪れた方に、どれだけの影響があるのでしょうか?

⇒見学ルート外のため、とくに影響はありません。

4.国はこうした復旧工事に関しては補助などしてくれるのでしょうか?

文化庁の補助事業に採択されるよう、働きかけをしています。

<2回目>

1.現在、地滑り・崩落を起こした個所は、どのように処置されているのでしょうか?遺構に影響はないのでしょうか?外観はどのようになっているのでしょうか?
2. 現在行っている処置については、いつ誰がどのように行ったのでしょうか?工事費等はどれだけかかったのでしょうか?

⇒被害箇所については、文化財課職員の手で維持管理用に常備している厚手の防水シートで遺構に影響が及ばないよう養生したもので、工事費はかかっておりません。

3.仮に、現在の状況で、昨年11月に行われた「come come *はにコット」のようなイベントをしようとした場合、安全に実施できるのでしょうか?
 
⇒先ほどもご答弁したように、見学者が立ち入る場所ではなく、影響はありません。

4.文化庁の補助事業に採択されるよう働きかけていくということですが、その補助事業というのは、具体的にどういったものなのでしょうか?要件や基準、補助金の上限等の詳細をお教えください。

文化庁における災害復旧事業補助金についてですが、交付要件につきましては、降雨が原因の時は、24時間雨量が80mm、または連続雨量180mm、または時間雨量20mm以上のいずれかの条件を満たした場合で、補助率は補助対象経費の70%です。

<3回目>

1.平成24年度と26年度には、降雨等によって、墳丘や内堤、外堤が崩れたということですが、今後の天候によって、見学者が立ち入る場所やイベントが行われる場所が崩れる可能性はないのでしょうか?

⇒今後の被害の可能性についてですが、予測不能な自然災害については、答えようがないと申し上げるほかありません。

 あとは意見です。
 私も現場に行ってみたんですが、灰色の防水シートがかけられていて、その下から土砂が漏れ出していました。墳丘にいたっては、防水シートが張れないのかもしれませんけれども、防水シートがなくて、土砂が崩れているだけではなく、水辺の樹木も何本か倒れていました。非常に不格好に感じました。
 私が現地に行ったのは、9月5日(実際に行ったのは9月4日でした。議会で間違えて発言してしまいました。)のお昼頃で、天気も良かったんですが、人影はまばらでした。けれども、「come come *はにコット」のようなイベントがあるときには大勢の方が来訪されるわけです。
 今回、崩れた箇所は、たまたま見学者が立ち入るような場所ではなくて、運が良かったのかもしれませんが、これまでも、何度か崩れているわけですから、今後、人が立ち入る場所が崩れる危険性がないのかどうか、調査をすべきではないでしょうか?
 今城塚古墳は、来訪者の方に、古墳時代の姿を具体的にイメージしていただくように整備されたという経緯があります。だから、高槻市教育委員会は、古墳時代にはなかったという理由で、10本以上の桜をはじめとする多くの樹木を伐採して、周辺住民の方を悲しませたということもありました。現在は防水シートが張られていますが、防水シートも古墳時代にはなかった。これ以上の土砂崩れを防ぐために、やむなく防水シートを張っているのだと思いますけれども。
 皆さんご存知のとおり、樹木には保水効果がありますし、土壌の固定にも役立つと言われています。樹木を伐らずにおいていたらどうだったのか。もしかしたら防水シートは必要なかったのではないか・・・伐採してしまったものは仕方がないですけれども、今後、来訪者の安全のために、どうやって、地滑り・崩落等を防止すべきか、しっかりと調査・検討をしていただきたいということを要望して、質問を終わります。