高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

スマホで市道の痛み等を通報・情報共有できるシステムの導入を


今日は6月議会の本会議の4日目。採決や外郭団体の決算報告、一般質問などがありました。

市長の専決処分に指定されている損害賠償で、市が負担いた額が1件200万円以下のものについての報告もあり、これについて質問。

市道に開いた穴等が原因で、負傷や車両の破損といった事故が発生し、市が賠償したのですが(ほとんどは保険で補填)、市役所の職員が巡回するだけでは、こうしたことを未然に防ぐのは難しいようです。

別府市では、市道の痛んだ場所の情報を、市民がスマートフォンで連絡できるシステムを導入。郵便局などと協力協定を結んで、局員が配達などで市内を回る際に道路の状況を確認してもらっているそうです。

これで100%事故が防げるとはいえないと思いますが、高槻市でもこうしたシステムを導入すればどうかと提案しました。

以下はそのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。

■市長の専決処分事項の指定(損害賠償額の決定)に係る報告について

◆【教育管理部】

平成24年10月12日に「アイマスク体験授業を受けていた児童が、蹟いて柱に顔をぶつけ、上前歯を負傷。」し、9万7200円を賠償したとのことです。これについて3点お訊きします。

(1)事件の詳細をお教えください。

⇒総合の授業において、北校舎2階の廊下でアイマスク体験授業中、誘導していた児童の手が離れてしまい柱にぶつかり、上前歯1本が折れたものです。

(2)事件後、アイマスク体験授業に関して、どのような安全策をとるようになったのでしょうか?

アイマスク体験授業は、体育館に変更して実施しております。

(3)事件が起きたのが平成24年10月12日ということで、賠償の決定までに、かなりの日数を要したようですが、事件後どのような経緯で賠償するまでに至ったのでしょうか?

⇒保護者の方が歯科医師と相談の上、児童の歯の成長に合わせて治療する方法をとられ、日数を要したもので、その後、治療内容が確定し、その費用を賠償したもので す。

<意見>

アイマスク体験授業は、目の不自由な方・視覚障碍者の方の気持ちを知るために、続けるべきだと思いますけれども、今後は事故のないように気を付けてください。これについては以上です。

◆【都市創造部】

<1回目>

市道上にあいた穴や、外れたマンホール蓋、アスファルトの剥離、隆起した道路形状によって、負傷や車両の破損といった事故が起きたとのことです。これについて2点伺います。

(1)市道の点検や補修については、どのような方針・基準でされているのでしょうか?

⇒市道の点検や補修についてご答弁いたします。橋梁等重要構造物については、国の点検要領に準じて、定期点検を実施しております。その他の損傷については、市民からの通報を受け、応急措置等を行い、重大事故を未然に防止するよう取り組んでおります。

(2)そもそも市道の整備については、どういった基準に基づいて行っているのでしょうか?交通量が多い場合や大型車両が頻繁に通行する場合には、特別な整備をされるのでしょうか?

⇒また、市道の整備については、地域の実情や各路線の性質等を踏まえ、「舗装の構造に関する技術基準」等に基づき、整備しております。

<2回目>

1.橋梁等については、定期点検を実施しているということですが、具体的には何か月に1回くらい点検しているのでしょうか?

⇒市道の点検や補修についての2問目にご答弁いたします。橋梁等重要構造物については、「道路法施行規則」に基づき、5年に1度の定期点検を行っております。

2.市道の損傷については、市民からの通報がないと措置等を行わないのでしょうか?市道に関しては、定期点検は実施していないのでしょうか?実施しているのであれば、何か月に1回くらい点検しているのでしょうか?

⇒重要構造物以外の道路付属物については、市民のご協力による通報の措置のほか、適宜、適切に巡視し、重大事故を未然に防止するよう取り組んでおります。

3.今回の事故に関しては何が原因だったのでしょうか?設計ミスでしょうか?当初の工事の不具合でしょうか?補修にミスがあったのでしょうか?点検を怠ったせいでしょうか?それぞれの原因について、具体的にお答えください。

⇒今回の事故につきましては、舗装の経年劣化等によるものでございます。

4.市道の整備については、地域の実情や各路線の性質等を踏まえ、「舗装の構造に関する技術基準」等に基づき、整備しているということですが、交通量が多い場合と少ない場合、あるいは大型車両が頻繁に通行する場合とそうでない場合には、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか?傍聴している市民の方にも分かりやすいようにお答えください。

⇒市道の整備につきましては、大型車交通量が多い場合については舗装は厚く、少ない場合には薄く整備しております。

<3回目>

1.重要構造物以外の道路付属物については、市民のご協力による通報の措置のほか、適宜、適切に巡視しているということですが、具体的に、どのような基準で巡視の期間・回数を定めているのでしょうか?何か月に1回、巡視するのでしょうか?具体的にお答えください。

⇒道路の巡視についてですが、特に頻度は定めておらず、適宜、適切に行っております。

2.別府市では、市道の痛んだ場所の情報を、市民がスマートフォンで連絡できるシステムを導入したそうです。郵便局などと協力協定を結んで、局員が配達などで市内を回る際に道路の状況を確認してもらっているそうです。高槻市役所の職員だけでは、なかなか市内の巡回が行き届かないのであれば、こういったスマホのGPS機能を利用したシステムの導入も検討すべきかと思いますが、市の見解をお聞かせください。

スマートフォンの活用も一つの情報収集の手段として、検討しております。

3.今回の事故は、舗装の経年劣化等によるものということですが、道路の舗装の耐用年数はどれだけなんでしょうか?

⇒舗装の耐用年数は、一般的な舗装設計では10年を想定しております。

4.市道の舗装は、交通量が多い場合は厚く、少ない場合には薄く整備しているということですが、具体的には、それぞれ何センチの厚さなんでしょうか?また、交通量が多い場合というのは、1日に何台以上の通行がある場合なんでしょうか?それぞれ具体的にお答えください。

⇒舗装厚さの設計についてですが、TA法と呼ばれる設計法に基づき、交通量に応じた舗装の厚さを決定するもので、単純にご説明できるものではございません。

あと意見です。

先ほど紹介した別府市の取り組みを、高槻市でも導入すべきではないかと思います。

大阪市では、昨年度、スマートフォンで、落書きや不法投棄などの写真を位置情報と共にアップロードする実証実験を行いました。「マイコミおおさか」というネーミングでされたそうです。

単に通報してもらうだけではなくて、スマホで市民と情報共有をして、コミュニケーションを図ることで、行政がどれだけ苦労しているのかということも分かっていただけると思いますし、行政に関心をもっていただくことで、道路をはじめ、地域の課題を、よりよく解決できるのではないかと思います。

以上、提案して、質問を終わります。