高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

他市に遅れをとっている高槻市の「ふるさと納税」の取り組み

今日は3月11日。あれから4年ですね。先日は、被災されながらも懸命に故郷で事業を立ち上げられた方とお会いしました。元気そうで本当に良かったと、ほっとしました。被災地の皆さんには、個々にいろいろな事情があると思いますが、がんばっていただきたいです。

昨日の総務消防委員会では「ふるさと納税」についても質問をしました。高槻市役所は何の取り組みもしていないとのことでした。何もしなければ、他の自治体へもっていかれる一方なので、それなりのことをすべきだと思うのですが・・・

以下は先日のやりとりです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。

■議案第40号 平成27年度高槻市一般会計予算<歳入>

◆1.ふるさと納税

<質問1>
(1)平成27年度においては、本市へのいわゆる「ふるさと納税」による収入と、他の自治体への「ふるさと納税」による損失を、どれだけだと見込んでいるのでしょうか?
(2)「ふるさと納税」による収入増を目指して、何かをするというお考えはないのでしょうか?

(回答)
 市民の方が地方公共団体に対し寄附を行い、税額控除を受けられた場合には、個人市民税に影響することとなりますが、その金額について、予算上見込んでおりません。また、本市が受ける寄附金につきましても、ふるさと納税分を含め、見込んでおりません。
 「ふるさと納税」制度を活用した取り組みについては、国や他市の状況等を注視しているところです。

<質問2>
 「ふるさと納税」というのは、個人が都道府県・市区町村に対して寄附することにより、その寄附金額に応じて、所得税と個人住民税から一定額の控除を受けることができる制度で、多くの自治体ではその寄附を得るために、地元の特産品を「ふるさと納税」をしてくれた方に贈るなどしています。どんな特産品などがもらえるのかを特集した本や、値段や使い道等で簡単に比較できるサイトもありますし、テレビでもしばしば特集されています。
 事前にお話をお聞きしたところでは、「ふるさと納税」の制度が創設されて以降、平成20年度から平成25年度の間で、高槻市民が他の自治体に寄附したため、高槻市の個人市民税から控除された額の累計は、6987万1千円とのことでした。
 一方で、高槻市に対してどれだけ「ふるさと納税」がされたのかに関しては、「ふるさと納税」制度により税額控除を受けた寄附金かどうかについて、寄附をしていただいた方の控除申請を確認する必要があるけれども、個人のプライバシーに関わることになるので、把握することはできないということでした。
 高槻市は「ふるさと納税」については何も取り組みをしていないので、あまり「ふるさと納税」をしていただけていないのではないかと思います。
 高槻市では「ふるさと納税」に関する寄附がどれだけなのか分からないということなんですが、例えば、昨日の産経新聞には「大阪・泉佐野市、ふるさと納税絶好調 昨年度の10倍、謝礼品増など呼び水」というタイトルで・・・
 泉佐野市の今年度のふるさと納税の寄付額が2月末時点で約4億2900万円に達していることが8日、わかった。関西国際空港のお膝元らしく格安航空会社の航空券購入ポイントなど謝礼品を大幅に増やし、寄付金額設定も細分化したことなどが呼び水になったとみられ、同市政策推進課では「昨年度の10倍。3月末には約4億5千万円に届きそう」と予測している。

・・・という記事がありました。泉佐野市だけではなく、他の自治体では「ふるさと納税」による寄付額を把握しています。
 なぜ高槻市では「ふるさと納税」による寄付額を把握できないのでしょうか?
お答えください。

(回答)
 寄附金をいただく際に、「ふるさと納税」かそれ以外の寄附かといった、個人の寄附金控除に係るお尋ねはできませんので、把握していないものです。
 なお、委員が仰っておられる6,987万1千円につきましては、本市他市に関わらず寄附金控除がなされた金額です。

※担当課に以前問い合わせたところでは以下の回答であった。

(質問)他の自治体に対して「ふるさと納税」を行った高槻市民が、もし「ふるさと納税」を行っていなかった場合に、高槻市に入っていたお金や、他の自治体に対して高槻市民が「ふるさと納税」を行ったために高槻市が負担を強いられたお金、いってみれば、高槻市が損をした金額は、制度開始以来、累計でどれだけになるのでしょうか?

(回答)都道府県・市区町村に対する寄附金について、本市の個人市民税から控除された額の累計は、6987万1千円です。


<質問3>
 他市は何故「ふるさと納税」分の寄附であると把握できるのでしょうか?他市のように「ふるさと納税」分の寄附であると把握するには、どのようにすればいいのでしょうか?
 6987万1千円については、本市他市に関わらず寄附金控除がなされた金額とのことですが、高槻市民が他の自治体に「ふるさと納税」を行ったことによって寄附金控除がなされた金額はどれだけなのでしょうか?
 それぞれお答えください。

(回答)
 他市が公表している寄附金の詳細については、把握しておりません。
 また、寄附金控除につきましては、どの地方公共団体へ寄附されたものかについて、税務署への調査は行っておりません。

<意見>
 ふるさと納税」に積極的に取り組んで成果を上げている自治体が多い中、高槻市は何もしていない。収入がその分減り続けていると考えられますが、いくら減っているのかさえ、把握しようともしない。いかがなものかと思いますね。
 「ふるさと納税」をしてくださる方に、何か商品やサービスをプレゼントするというのは、単に収入が増えるというだけでなく、その商品やサービスの宣伝にもなるわけです。地元の特産品や市内の企業の商品、観光地の旅行券や宿泊券などを謝礼品にすることで、地域の産業の活性化にもつながるのではないでしょうか。
 その準備に時間がかかるのなら、「ふるさと納税」をしてくださった方だけがもらえる「はにたん限定ストラップ」等でもいいんじゃないですか。限定商品につられて「ふるさと納税」をしてくれるマニアの方も一定おられると思います。
 これ以上、他市に遅れないよう、収入を減らさないよう、早急に取り組みを進めるよう要望しておきます。