高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【高槻版事業仕分け】事業公開評価会を傍聴

高槻版事業仕分け・事業公開評価会

事業仕分けの醍醐味は、仕分け人が官僚を鋭く追及し、その場で「廃止」や「縮減」を宣言するところにあるかと思います。けれども今日行われた「高槻版事業仕分け」とされる事業公開評価会では、「廃止」等の結論を出すことはありませんでした。

「仕分け人」に当たる「評価者」の方々からは、大変な意気込みが感じられ、その意見にも頷かされるものが多々ありましたが、それを最後に取りまとめるべきコーディネーターが、ほとんど意見の集約をせず(最初に○も×も付けないと宣言されていましたが、それにしてもまとめる気も端からなかったのか、メモもほとんどとられていませんでした)、単に議論をし意見を述べ合うだけの会に終わったような気がします。

冒頭のあいさつで濱田市長は、意見を事業や行財政改革に活かしていくと言っていましたが、取りまとめ・総評も廃止等の結論も出されないのに、どのように意見を活かしていくのか非常に不透明。結局、いつもパブリックコメントでされているように、行政側が恣意的に、都合のよい意見は尊重し、都合の悪い意見は切り捨てるというような対応がされるのではないかと危惧します。

先日、「『高槻版事業仕分け』も条例が必要では?」というタイトルでブログを書きましたが、条例が制定されぬまま、この「事業公開評価会」が開催されたことは大変残念です。私は9月18日にこの件について住民監査請求をしておりますし、9月議会でも一般質問で取り上げましたので、市役所側も違法性の可能性については認識できていたはず。やろうと思えば9月議会中に条例の提案もできたのではないか。評価者には日当9100円が支給されるとのことですが、違法な支出になる可能性があると思われます。

本日、評価の対象となったのは、
・被服貸与事務(市職員に対する制服や作業着の貸与)
・美術展(市美術展覧会)
・総合市民交流センター事業(陶芸教室等の開催)
・小中学校学校経営推進事業(校長裁量の25万円等)
・排水設備等修繕保安業務(市民からの修繕要望への対応)
・違法駐車防止啓発(警告ステッカー貼り等)
・シニア社会活動マッチング事業(シルバー人材センターでも受けることができないような小粒のニーズが対象)
・日常生活用具給付事業(福祉電話の貸与)
・緑地環境保全事業(31本の保護樹木に年5000円の助成)
・中心市街地活性化推進事業(高槻アート博覧会(旧わくわくストリート)の開催)
の10事業。重要度から言えば、それほど高いとは考えられません。しかし、初回なのでこれくらいがちょうどいいのかもしれませんね。

次回は、市バス事業(民営化すべきか)、「わたり」等の給与制度(市職員厚遇を継続すべきか)、京大農場の買い取り(防災公園は必要なのか)、労働組合への利益供与・便宜供与といった議題にしてほしい。どういった評価がされるのか聞きたいものです。

しかし、せっかく事業仕分けを公開するなら、ユーストリームでネット中継して、ツイッターで意見を求めてもいいかもしれませんね。その前に、条例を制定して、違法性を払拭すべきだと思いますが。