高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【京大農場】平成23年8月5日の史跡整備等特別委員会でのやり取り

平成23年8月5日の史跡整備等特別委員会での私の質問と、それに対する高槻市側の答弁について、議会事務局でテープ起こしをしました。

議員インターンシップで来ている大学生たちに感想を訊くと、「高槻市は、市民のことを考えていないとしか思えない」というものでした。

スタジアム建設・ガンバ大阪誘致の目玉公約が、いつの間にか3つの行政案のうちの1つに成り下がった経緯は不透明なままですし、農場買い取りは防災上も不要としか言いようがない。京大農場を買い取る目的が、まったく分かりません。本当の目的は、別のところにあるのでしょうか?

平成23年8月5日 史跡整備等特別委員会

○(北岡委員) まず、これまでの経過について、2点質問します。今回の史跡整備等特別委員会資料の「これまでの経過について」を見ると、安満遺跡芝生公園等の整備の発端は、平成18年の「都市型公園整備構想の基本的な方針」であるかのように書かれています。この「都市型公園整備構想の基本的な方針」には、このように書かれています。
 公園構想等の概要。
 公園構想等の概要は、京大農場を対象とし、「市民のオアシスとして、人々が集い、語らう場となる、全面芝生公園にし、そこにサッカースタジアムを備え、「ガンバ大阪」の本拠地を誘致するもので、府内はもとより京阪神から多くの人々が集い、夢を共有しながら一体となって感動できる場となる、交流とにぎわいの構想である。」(平成15年度施政方針)
 そういうふうにあるんですね。
 この公園構想は、さきほど宮本委員からありましたとおり、奥本前市長の8年前の公約ですとか、平成15年から17年までの施政方針に従ったものといえるわけですけれども、「サッカースタジアムを備え、『ガンバ大阪』の本拠地を誘致する」というふうに明記されておるわけです。これまでも、高槻市は、スタジアム建設は、何やかんやいろいろあったかもしれないですけれども、行政案の一つだというふうに言ってきましたよね。そこでお伺いします。このサッカースタジアム建設などの公約やその方針は、いつ、どのような経緯で、現在今日挙げられた3つの案のうちの一つに成り下がってしまったのでしょうか。ガンバ大阪誘致は、どうなったのでしょうか。これについて、それぞれお答えください。
 次に、2点目。公約や施政方針は大変重いもののはずですが、奥本前市長のサッカースタジアム建設・ガンバ大阪誘致の公約や施政方針について、その重みを、高槻市は、どのように考えているのでしょうか?お答えください。
 とりあえずこの2点です。お願いします。

○(市長公室長) 北岡議員のご質問でございます。
 それにつきましては、先ほど、各委員さんのお尋ねにお答えしている部分と重複する部分がございますので、先ほど申し上げているとおりでございます。
 それから、北岡議員のご質問につきましては、現在、係争中の訴訟案件の内容と関連する部分がございますので、北岡議員はその当事者でございます。そういうことでありますから答弁につきましては、全般的に差し控えさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○(北岡委員)  それはおかしいですよね。係争中の当事者だから答えない、こういう公開の場でね。係争中の当事者であっても、市役所が、市長が答えないといけないんじゃないですか。今日も多くの傍聴者の方が来られてるじゃないですか。なんで市長の公約は、スタジアム建設・ガンバ大阪誘致は、最初はね、大々的に言ってましたよね、選挙の時も言ってましたし、そして施政方針でも、やりますと、言ってましたけど、それが何故か行政案の1つとなり、そして今では行政案3つあるうちの1つですってことになってるんですよね。まったく不透明ですよね。これ、ちゃんと、今この場で説明して下さいよ。ここは裁判所じゃないんですよ、史跡整備等特別委員会です。当事者であっても、これ、議事録に残るわけですよね、市役所はちゃんと説明しないと。こういうことが議事録に残りますよ。いいんですか。どうでしょう。

○(市長公室長) 先ほどらいの繰り返しになるかと思いますが、この委員さんからの申し立てにつきまして、委員にご答弁させて頂いたとおりでございます。それから、委員は現在係争中の訴訟案件の当事者でありますので、その部分につきましては、我々につきましても、その訴訟に影響いたしますので、この場でのご答弁は控えさせていただきたいということでございますので、よろしくお願いいたします。

○(北岡委員) 委員長、ちゃんと答えさせてください。それでいいんですか、委員長。

○(川口委員長) この資料等、今、中間報告出されてることに関して・・・

○(北岡議員)  この資料の一番最初に書かれている「これまでの経過について」に関して訊いてるんですよ。この資料の第1ページじゃないですか。これについて訊いてるんですけど。

○(川口委員長) で、その経過をたどったうえで、現在こういった形で今回提出されてるわけですから。

○(北岡議員)  だからその経過が不透明だから訊いてるんですよ。分からないじゃないですか、なんであのサッカースタジアム建設・ガンバ大阪誘致の公約が、今こんなふうになってるのか。大々的に言ったのが、こんなことになったのか。宮本委員も言ってましたけど、4年前の選挙では、公約には明記されなかった。今回の選挙でも明記されなかった。ところが、行政案の一つだと言い続けている。今回は、行政案3つの中の1つのようなことを言ってますよね。その経緯は、みんな分かってるんですか。それをこの場で明らかにしなかったら、どの場で明らかにするんですか。何事もオープンにオープンにいきましょうよ、ね、市長。どうでしょう。市長の訴訟方針なんでしょうか、これが。

○(副市長) 資料の中で、「これまでの経過」ということで示さしていただいてる事実でございます。ただ、ご覧のとおり、市長は、この4月の選挙によりまして、多くの方々のご信任を得て当選されてございます。そのときに当然公約のなかでサッカースタジアム等々はお触れになっておらないということで、私もご理解いたしておりますので、そういう立場で今まで、そして、今後も検討していきたいというふうに思っております。

○(北岡委員)  代表質問でね、ちょっと名前を出すのはあれかもしれなですけど、中浜委員が、代表質問で、奥本市長の後継者である濱田市長にお尋ねします、ということでおっしゃいましたよね。奥本市長の後継者であることは、これはもうみなさん、市民の方々もご存じですし、それを議会で濱田市長は否定をされなかった。奥本市長の後継者である、そして、今回結ぼうとしている基本協定書というのは、いわゆる大枠合意書に基づいてこれはやるんだということを言われてますよね。だったら、やはりこういうことを、なんでそういうふうになったのか、そういうことをするのか、その経過をしっかり述べていただかないと、分からないですよ。だから、大枠合意書は、奥本前市長の時にされたんだと。それを引き続いて今度は濱田市長が基本協定書ですか、それを結ぼうとしてるわけですよ。ということは、濱田市長は、奥本市政を引き継いでるんだと、奥本市政の続きが濱田市政なんだと、そういうふうに考えざるをえないですよね。そしたら、このことに関してもしっかり説明をしていただかないと、やっぱり市民に対して説明がつかないじゃないんですか。どうでしょう、濱田市長。濱田市長は、奥本市長の後継者じゃないんでしょうか。どうぞ、お答えください。

○(川口委員長)  その件に関しては議案と今回の事案とはかかわりないと思いますので

○(北岡議員) いやいや議論の中での・・・

○(川口委員長)  後継者であるかどうかは関係ないと思います。

○(北岡議員)  まあ濱田市長お答え下さい。

○(川口委員長)  質問して・・・

○(北岡議員)  いや、関連する質問でしょう。ど真ん中の質問じゃないですか。

○(川口委員長)  かけはなれていると思います。

○(北岡議員)  いやいやど真ん中の質問だと思いますよ。
 ・・・まあ、答えられないということを議事録に残しておいてください。
 じゃあ、次の質問に行かせていただきます。
 次は、防災公園に関して、6点質問させていただきます。
 まず1点目ですけれども、「高槻市地域防災計画」というのがあるんですね。今日お持ちしましたけれども、こういうのです。これはネットではちょっと公開されてないみたいですけども、すごく分厚いものですが、これを見るとですね、広域避難地の収容可能人数は79万8900人、準広域避難地の収容可能人数は6万8250人となっています。現在、「安満遺跡グラウンド」というグラウンドが、京大農場の北側にあるんですけれども、そこも準広域避難地に指定されていて、その収容可能人数は4900人となっています。全部合わせると、高槻市の人口の倍以上の人々を収容できるだけの規模が確保されているわけですが、これで不足なんでしょうか。現在の高槻市地域防災計画において、防災公園や広域避難地は不足しているのでしょうか。お答えください。
 次に、2点目です。奥本前市長の公約以後ですね、古曽部防災公園や関西大学ミューズキャンパスが、多額の税金が投じられて完成しました。けれども、この2つの施設ですね、これらは地域防災計画において、どういった位置付けになっているのでしょうか。これらでは力不足なんでしょうか。お答えください。
 3点目です。今日配られた中間報告の4ページには、防災公園を整備した場合、この防災公園のですね、避難圏域が示されているんですけれども、「約2万8千人の想定避難人口が予測される」とあります。この地域にお住まいの方々は、現在の高槻市地域防災計画においては、どこに避難することになっているんでしょうか。お答えください。
 次に4点目ですけれども、東日本大震災が発生した際ですね、東京ディズニーランドでは、来場者の方が帰ることができなくなりました。けれども、ディズニーランドには、5万人が5日間過ごせるだけの備蓄があったそうです。関係者の方に訊くと、事細かな緊急時のマニュアルもあってですね、それに従って無事に対処できたということでした。京大農場に防災公園を整備したとして、そこでですね、サッカーの試合とかイベントなどが催されて、市外から数万人の方々が来場されている時に、災害が発生した場合、これらの方々に対しても救援物資を支給し、寝泊まりができるような備えは予定しているんでしょうか。「約2万8千人の想定避難人口が予測される」というふうに、先ほども言いましたけども、この中間報告にはあるんですが、この約2万8千人の中に、こうした来場者の方々はカウントされているのでしょうか。お答えください。
 次です。中間報告の10ページに、道路交通ネットワークとして、避難路機能、道路機能、歩行者動線機能を確保する必要があるとされていますが、それぞれの機能について、道幅や街路灯や、歩道の仕様など、そういうものを決定するための基準は何かあるのでしょうか。また、こうした道路の整備は、現在の防災上は、必要ではないのでしょうか。お答えください。
 最後、6点目です。資料の7ページ目に、防災公園街区整備事業の内容として、「災害に対し脆弱な構造となっている既成市街地において、防災機能の強化を図ることを目的」とするというふうに書かれているのですが、京都大学の農場周辺は、「災害に対して脆弱な構造」なんでしょうか。お答えください。
 以上6点です。よろしくお願いします。

○(危機管理課長)  北岡委員の最初の3つのご質問についてご答弁申し上げます。
 広域避難地、準広域避難地等についてのご質問につきましては、市内には火災の延焼拡大による輻射熱などから住民の安全を確保できるおおむね10ヘクタール以上の空地について広域避難地として淀川河川公園など11か所を指定しております。また、広域避難地に準じるおおむね2ヘクタール以上の空地を準広域避難地として緑が丘公園など5か所指定をしております。
 現在の広域避難地、準広域避難地の収容可能人数は86万7150人となってございまして、市内の人口約36万以上を確保してございますけれども、災害の発生の状況、それから避難地への避難距離等を考えた場合には、今後もそのような避難地を検討していく必要があると、そういうふうに考えております。
 続きまして、古曽部防災公園等についての位置付けについてでございます。古曽部防災公園につきましては広域避難地としての機能、それから全国から救援・支援物資を受け入れ、また、各避難所へ円滑にこれらの物資を供給するための集積・配送を行う総合的な物流拠点としての機能、孤立地域への迅速な支援のためのヘリポートなどを整備した北部の総合防災拠点として位置付けをしてございます。関西大学ミューズキャンパスにつきましては、現在関西大学と締結しております、安全安心のまちづくりに関します協定書、これに基づきまして、安全安心に関する作業部会を設置してございます。その中で、当該施設の防災上の位置付けなどについて、今後とも協議を行っていきたいと、そういうふうに考えております。
 3つ目に、避難地全般についてでございますが、本市では、災害が、夜間もしくは昼間など発生の時間帯、また発生の場所など、そういった部分を考慮しまして、広域避難地、準広域避難地、また小中学校などの指定避難地について、地域の、この場所の方々が、ここへというようなところの指定というものは行ってございません。しかしながら、市民の皆様には、家族やまた地域で避難場所、またその避難場所に行く避難経路をあらかじめお話し合いをしていただくよう、出前講座などの機会にご説明をしているところでございます。
 以上でございます。

○(政策企画室主幹)  北岡委員の4問目から6問目までのご質問にご答弁申し上げます。
 はじめに、想定避難人口の関係でございますが、災害地の広域避難地及び防災拠点としての役割が必要と考えておりまして、救援物資拠点等の機能が必要と考えております。なお、避難所機能につきましては、今後検討してまいりたいと考えてございます。また、想定避難人口は、当該地周辺地域を対象に想定される、避難される人口基準に基づき算出したものでございまして、来場者の人数を計上したものではございません。
 次に、避難路の基準の関係でございますが、避難路の基準といたしましては、地域防災計画では、住民がすみやかに避難地まで避難できるための避難路として、原則として幅員15メートル以上の道路を避難路とする等々のことが、内容として書かれているところでございます。
 次に、防災公園事業の内容の京大農場の農場周辺の位置付けの関係でございますが、当該地は、本市の中枢機能が集積する市中心部でございますので、地域一帯における災害時広域避難地としての機能はもとより、広域的な防災拠点としての機能を導入することにより、市全体の防災力の向上につながると考えております。
 以上でございます。

○(北岡委員)  まず、ちょっとお訊きしたいんですけども、今の地域防災計画っていうのは不備があるんでしょうか。それとも、これで大丈夫なんでしょうか。それを確認したいと思います。不備があるのか、ないのか、大丈夫なのか。
 それから、この京大農場周辺の方々は、京大農場に防災公園ができれば、そこに避難してくださいみたいなことが、この資料には書いているんですけども、先ほどのご答弁ではですね、もうどこに逃げてもいいんですよということでしたね。出前講座なんかでも、避難は、みなで、家族で、考えようみたいなことを言っているんですかね。だとしたら、そういうふうに2万8千人の想定避難人口が予想されるとか、どの地域の方がそこに逃げるとかですね、そういうことをこの資料に書くというのは、どういうことなんでしょう。みんな逃げろ、好きな方に逃げろと、家族で相談し合ったところに逃げろ、ということであれば、そういうことを書くのはおかしいですよね。この点、もう一回明確にご答弁をいただきたいと思います。
 それから、多分、周辺住民の方が傍聴に来られてると思うんで、ちょっともう一回明確にですね、本当にその周辺地域というのは、災害に対して脆弱なのかどうかですね、これ、非常に不安になられたと思います。その点をしっかりとご答弁いただきたいというのと、もしこれ答弁できたらでいいんですけども、参考までに、周辺の方々はどこに逃げればいいのか、安満遺跡グランドがあるんですよね、そこに逃げればいいのかなと思うんですけれども、どうなんでしょうか。その点に関しても、お答えをお願いします。

○(危機管理課長)  現行の地域防災計画に不備があるかないかというご質問でございます。このたびの東日本大震災の動きを見ましても、現在、国の方、今、また都道府県の方で被害想定等が見直しをされてございます。そのように災害という部分については、今、現状で考えているものというものが、それが全てではございません。今後とも、我々人類が考えている以上の部分が起こるという場合もございます。また、地域の部分につきましても、今、開発等で地形等変わっていくこともございます。それから、また国による法令等の改正、それによって本市の地域防災計画にも関係のある部分については所定の見直しを行っていくこと。これは災害対策基本法の法にもそのように定められてございますので、それに基づき本市としては、所定の手続き等を行っていくこととしております。
 以上でございます。

○(北岡委員)  考えている以上のことが起こるかもしれないですよね。でも、今考えられることを全て想定をして、そして、この地域防災計画の分厚いものを作ったんじゃないんでしょうか。それをちょっとね、これで大丈夫ですよって言ってくれないと、これは本当に、市民として非常に不安になってしまうんですけれども、もし、その見直しが必要であればね、今どういうものを想定しているのか。東日本大震災を受けて、どういうものを想定して、そして、これからどんなものが必要なのか。どれだけの備蓄が必要なのかとか、どれだけの施設が必要なのかとか、そういう想定があるのか・・・(「議題からちょっとそれてる」との声あり)、いや、防災公園を造るんでしょ。防災公園をこれから造るんじゃないですか。防災公園を造るのであれば、どんな防災公園にするのか。どういう被害想定をして防災公園を造るのか。それ大事じゃないですか。

○(川口委員長)  議題から広がり過ぎ。

○(北岡委員)  いや、そんなことないでしょ。

○(川口委員長)  焦点をしぼって。

○(北岡委員)  防災公園を造るんでしょ、すごい金かけて。まあ、その点どうでしょう。お答えできるんであれば、お答えください。

○(危機管理課長)  ただ今ご答弁申し上げたとおり、その都度、本市の地域防災計画において、見直すべきところは見直していく、そのようなところでございます。
 以上でございます。

○(北岡委員)  ということは、多分ね、この京大農場に防災公園を造るということは、不必要だと思います。何の想定もしていない。あの東日本大震災を受けて、今5カ月経ちましたよね。昨日まで僕も東北に行ってボランティア活動してきましたけれども、市の職員の方々も行ってきた。議員の方々も行ってきた。あれを見て、でも、高槻市は、何も想定してないと。でも、この防災公園だけは、何百億か分からないですけど、予算かけて造るんだと。そんなんでいいんですか。こんな防災公園要らないと思いますよ、さっきの答弁を聞いてる限り。
 では、次の質問に移らさせていただきます。宮本委員からも「緑の基本計画」について質問がありましたけれども、私もこの「緑の基本計画」に関してですね、質問させていただきます。先ほど宮本委員もおっしゃられていましたが、この公園のですね、上位関連計画の1つにこの「緑の基本計画」が挙げられています。3点お伺いします。
 「緑の基本計画」策定以後に整備された防災公園等はですね、「緑の基本計画」においては、どういった位置付けになっているのでしょうか。古曽部防災公園や関西大学のミューズキャンパスは「緑の基本計画」においては、どういった位置付けになっているのか、お答えください。
次です。緑の基本計画には、その趣旨がこのように書かれています。
 緑の基本計画の趣旨。
 緑の基本計画策定の背景と位置づけ。
 近年の地球規模での環境に対する意識の高まりから、都市における緑地を保全・創出し、自然と人間が共生する緑豊かな生活環境を整備していくことが重要であります。
 ・・・こう書かれていますけども、つまり、緑地の保全と創出、緑豊かな生活環境の整備が重要だということですが、京大農場は、みなさんご存知のとおり、田んぼや果樹園が広がって、すでに緑に溢れているわけです。これを潰してハコモノを造ると、そうすると、むしろ、緑が減ることにはならないのでしょうか。緑地はどの程度保全されるのでしょうか。緑地についてはどの程度の増減があるのでしょうか。お答えください。
 最後、3点目です。「緑の基本計画」には、このような記述もあります。
 歴史的遺産を活用した歴史公園の整備。
 安満遺跡周辺。
 安満遺跡は三島地方で最初に米作りが始まった所で、遺跡は檜尾川の扇状地に広がっています。弥生時代の集落、生産地、墓が良好な状態で残る貴重な遺跡で国の史跡に指定されています。
 遺跡は、JR高槻駅北東部の中心市街地の貴重なオープンスペースになっていますが、遺跡の上は、京都大学農学部付属農場となっており、関係機関との調整の上で、歴史を伝える視点のほか、市街地内の防災拠点として整備を検討します。
 ・・・というふうに書かれてるんですね。
 つまり、遺跡だから、整備を検討するということになっているわけです。この趣旨からすれば、遺跡の部分だけ買い取って、公園の整備をすればいいじゃないでしょうか。遺跡の部分とそれ以外の部分を分筆して、遺跡の部分だけ買取って公園にすればいんじゃないんでしょうか。市の見解をお聞かせください。
 以上3点です。

○(政策企画室主幹)  はじめに「緑の基本計画」についてのお尋ねでございますが、この計画の中では、避難地の整備充実が重要となっておりまして、今後さらに災害時における避難地となる規模の大きな公園、緑地および避難路の整備をはかるとなっております。個々の位置付けにつきましては、今年度見直しの中で検討してまいりたいと考えてございます。
 次に同じく「緑の基本計画」の部分でございますが、本事業におきましては、史跡公園と防災公園をステップ1として整備するという考え方でございまして、その上面利用につきましては「緑の基本計画」の趣旨もふまえ、今後検討してまいりたいと考えております。
 なお、緑地の増減につきましては、現段階ではお答えできません。
 続きまして、史跡指定地の部分でございますが、遺跡の保存につきましては、地権者の協力というものが不可欠であるというふうに考えております。このことは、文化財保護法におきましても、地方公共団体の任務、あるいは所有者の心構えとして、それぞれ保護の目的を達成するため誠実に取り組む旨が謳われております。
 当該地は、京都大学の研究農場でございまして、史跡箇所のみでは本事業は進めることはできませんので、これまで、URの協力を得る中で、京都大学および本市の3者間で真摯に取り組んだ成果が、この度の結果でございます。
 以上でございます。

○(北岡委員)  「緑の基本計画」が上位計画だということなんですが、公園を造るにしても、緑の増減がどうなるか分からない、というのは、これはちょっとおかしいんじゃないんでしょうかね。「緑を減らしません」というのが、これは行政として言わなくちゃいけない言葉ではないんではないんでしょうか。
 それから、その遺跡の部分というのは、分けられないということなんですけども、先ほどご答弁ありましたとおり、ご答弁からすれば、防災公園はもう必要ないと。なんで、この防災公園が必要なんだというところを、全然高槻市のほうは考えていないということですんで、防災公園は要らない。遺跡のところは、行政として保存すべき義務があるかなということになれば、遺跡の部分だけ分筆して買取って芝生公園にするなり、歴史学習の場にするなりすればいいんじゃないかと、思わざるを得ません。
 そして、次にですね、その他のことに関して質問をさせていただきます。
 まず、基本協定書(骨子案)についてです。平成21年9月28日付の「京都大学大学院農学研究科附属農場の移転等に係る覚書」、これは「いわゆる大枠合意書」と高槻市は呼んでますけども、それとですね、資料10ページの基本協定書(骨子案)との違いは何なのでしょうか。若干、移転や買取りの時期などに変更があるようですけれども、金額に関しては相変わらず明記されていません。大枠合意書を結んでいるのに、あらためて基本協定書を結ぶ必要性は、何なのでしょうか。お答えください。
 次に、基本コンセプトについてです。公園の基本コンセプトをですね、「100万人の劇場公園」としてですね、この100万人とは、年100万人の来場者を見込んでいるんだと、1日当たりにすると約3000人ということになりますけれども、これだけの集客が本当に可能なのでしょうか。年100万人集客できるんだと、そういうふうにした根拠をお答えください。
 次に、最後、3点目ですけれども、サッカースタジアムの、というかガンバ大阪のスタジアムになるんですけども、その署名運動がされてますが、それについてです。
 署名を10万人分集めるというふうな運動がされていたんですけども、この署名は、高槻市に提出されたのでしょうか。どれだけ署名が集まったのでしょうか。お答えください。
 以上です。

○(市長公室長)  一つ目の基本協定書についてのお尋ねですが、これは先ほどお答え申し上げましたとおり、現在係争中の訴訟に係る、大いに関連する部分でございますので、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
 次にコンセプトの「100万人の劇場公園」ということについてでございますが、あくまでもコンセプトでございまして、これは今後、上面利用の検討の中で様々な方向性を基に考えてまいりたいと思っておりますので、様々な市民のご意見等頂戴した上で、検討してまいりたいと考えてございます。
 最後に署名の運動についてのことでございますが、本件につきましては、市としては了知しておりませんので、よろしくお願いします。
 以上でございます。

○(北岡委員)  その100万人、あくまでもコンセプトであって具体的な数字じゃないということなんですよね。でも100万人という具体的な数字を挙げるんであれば、やはりその根拠を考えないといけないんじゃないですか。無いと、なんで100万人なんだということになるんじゃないかなと思うんですよ。
 この中間報告の中の3つの案ですけども、読んでもですね、説得力がないですね。ありきたりで魅力が感じられないということで、この点に関しても検討不足としかいいようがないんじゃないかなと思います。
 それを防災公園にもするんだということですけども、先ほどの答弁からするとですね、防災上、特に必要が無いんじゃないかなと。無意味に、過剰な防災公園を造っても、これは税金の無駄だとしか言いようがないということですから、私はもうこの土地、買う必要は全くないというふうに言わざるを得ないと思います。京都大学にはそのまま残ってもらうと、移転せずにそのまま残ってもらうというのが、私は一番いいかと思っています。
 以上です。