高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

【学校耐震化】平成27年度までに完了?

本日は6月議会の3日目。補正予算に小中学校・幼稚園の耐震改修に関するものがあったので質問しました。

昨日は各会派代表者による代表質問があったのですが、濱田市長は平成27年度までに校舎の耐震化を完了させる旨答弁・・・

担当職員からの事前の説明では、耐震化の完了には10年程度を見込んでいるとのことでしたので、驚きました。濱田市長が上記の答弁をした後のお昼休み、担当職員がやってきて、私の質問に対する答弁原稿を差替えると言ってきました。

私は質問原稿の中で、「文部科学省が、今年5月の通知で、平成27年度までのできるだけ早い時期に耐震化を完了せよと要請しているのだから、高槻市も27年度までに完了させるべきだ。」というふうにしていたのですが、それに対して「27年度までにやります」というような答弁に変えられてしまうと、「昨日の答弁を聞いていなかったのか?」と突っ込まれるようなまったく間抜けなやり取りになってしまうので、質問原稿の作り直しをすることに。そのため昨晩はバタバタしていました。

まあしかし、文科省の指導があったとはいえ、校舎の耐震化を故意に遅らせた高槻市が、完了の期限を明言したことは評価したいと思います。

本日の議会では、

1.今年度、Is値0.3未満の校舎の耐震化の工事がされますが、1棟あたりの工事費の平均値はどれだけなのでしょうか?また、その平均値から、おおよそどれだけ今後の耐震化工事に必要な費用が分かると思うのですが、どれだけになるのでしょうか?

2.文部科学省は、先ほど私が述べたように、「平成27年度までのできるだけ早い時期における耐震化の完了」を要請しておりますが、それだけではありません。学校の施設は「地震等の災害発生時には応急避難場所としての役割を果たすことから、耐震化のみならず、貯水槽、備蓄倉庫、トイレ、自家発電装置等を整備することにより、防災機能の強化を図ることが必要である。また、津波による被害が発生する可能性がある地域においては、児童生徒等の避難経路を確保する等の工夫をする必要がある。」としています。現在、高槻市立の学校においては、これらの防災機能や避難路の確保は、どのようになっているのでしょうか?また、今後はどうされるのでしょうか?



という質問や、津波対策について訊きました(津波対策に関しては前向きな答弁がもらえたと思います)。

耐震改修工事の費用の平均は約77000万円との答弁でした。学校の耐震化に必要な費用の総額について、私は、他市の事例から、1棟当たり8000万円として、ざっと120億円、100億円規模の予算が必要になるのではないかと、平成21年6月29日の議会で言ったのですが、かなりいい線を突いていたと思います(正確な額はこれからの診断や設計によりますが)。

それだけ多くの費用が今後必要になると考えられるわけです。

東日本大震災では、多くの小中学校が避難所になるなど、防災拠点として機能しています。また、南海地震がM9程度であれば、高槻市にも津波の被害が及ぶとの試算をした関西大学社会安全学部の河田学部長から、先日お話を伺いましたが、津波が来た場合には、平地におられる方は、学校やマンションなどの高い建物に避難すべきとのことでした。

東日本大震災の教訓からも、やはり学校の耐震化が急務であるといえます。

高槻市が、本当に真剣に児童・生徒・住民の命のことを考えるなら、変な税金の無駄遣いをやめて、早期に校舎の耐震改修工事を完了させるべく、予算を投じるべきです。


今日の議会終了後に、担当課の職員の方々に、「ところで、平成27年度までに耐震化を完了させるということは、誰が決めたんですか?」と尋ねると、皆さん首をひねっていました。誰が決めたのか、担当職員でも分からない・・・まあ、良い方向に決まったので、どうでもいいと言えばどうでもいいのかもしれませんが、組織内の意思疎通は大丈夫なのかなあ(笑)。