高槻ご意見番

「高槻ご意見番」の代表で、高槻市議会議員の北岡たかひろのブログです。

今もし高槻で大地震が起きたら・・・

東日本大震災で被害を受けた茨城県高萩市の草間市長からの緊急の要請で救援物資をお送りしたのは既報のとおりツイッターではご報告しましたが、無事、物資を被災地へ届けることができました。帰路でガソリン不足に悩まされたそうですが、仲間達も生還を果たしました。

吉田康人さんが調達したリアカーも、草間市長から「いやあ、これは有り難い」と大変喜ばれたそうです。吉田さんのやすとログにその写真が掲載されています。


さて、もし今、高槻で大規模な地震(市の計画上では、東南海・南海地震の最大震度を6弱、有馬-高槻断層帯地震での最大震度を7と想定)が起きたら、どうなるか・・・

高槻市は、耐震性の低い校舎の耐震診断を後回しにし、意図的に校舎の耐震化を遅らせました。私はこの件について、以下のとおり議会で怒りの声を上げました。

平成22年 第3回定例会(第2日 6月15日)
No.92 北岡隆浩議員
(中略)
高槻市教育委員会のやり方と、これまでの結果を見ると高槻市教育委員会は耐震化の必要性の高いものを優先したのではなく、むしろ逆に、より倒壊や崩壊の危険性の高い校舎の耐震化工事を後回しするために1次診断の結果を悪用しているとしか考えられません。高槻市教育委員会のこのやり方は殺人行為なのではないのでしょうか。地震はいつ起こるかわかりませんが、地震で子どもたちが死んでもいいと、そういう未必の故意教育委員会にあるとしか言いようがありません。一番に守るべき子どもたちに対して、こんなことをやっている。学校の耐震化がこんなのでは、ほかの部分でもちゃんとやっているのか本当に心配になってきます。高槻市は、本当に地震や災害に対してしっかりとした良心的な対策を立てているのか、非常に疑問を覚えます。(後略)



そして、以下の質問をしました。

 平成18年1月に建築物の耐震改修の促進に関する法律が改正され、市町村耐震改修促進計画の策定が努力義務とされたのに伴い、高槻市では高槻市耐震化アクションプランが策定されました。このアクションプランの中で東南海地震や南海地震、あるいは有馬-高槻断層帯による地震の想定震度はどのようになっているでしょうか。最大の震度をどのように想定しているのでしょうか。また、その最大の震度に耐えられず倒壊または崩壊する危険性が高い校舎は全部で何棟あるのでしょうか、具体的な数値をお答えください。



高槻市側は、私の質問に対して、以下の答弁をしました。

 北岡議員の、3問目のお尋ねにお答えします。 
(中略)
 高槻市耐震化アクションプランに関するお尋ねでございますが、このプランでは東南海・南海地震の最大震度は6弱、有馬-高槻断層帯地震での最大震度は7を、それぞれ一部地域で想定しており、これらの震度を伴う大地震において倒壊または崩壊の危険性が高いとされるIs値0.3未満の棟は現在のところ8棟でございます。(後略)



校舎が危険なだけではありません。市役所本館、三島救命救急センター、高槻島本夜間休日応急診療所、市民会館といった市の重要施設についても、耐震化の具体的な計画が、まったく決まっていないことも高槻市は認めたのです・・・

今、もし、想定されているような大地震が平日に起きれば、多くの児童・生徒が校舎と運命を共にし、救援・救護の司令塔・担い手となるべき市役所・市長・市職員はダメージを受け、救急医療の中心施設も機能不全に陥る可能性が高いのです。

奥本市長は、このように重要施設の耐震化を遅らせる一方で、市の財政は健全であると自慢してきました。財政が比較的健全なのは、命を守るために必要な耐震化を遅らせてきたことも一因なのではないのでしょうか?

また、不可解にも、防災等を名目に、関西大学に約41億円もの補助をしたこともありました。高槻市立の小中学校に通う児童・生徒・教職員の命よりも、何故、私学への援助を優先したのでしょうか?

あの阪神大震災の教訓は・・・奥本市長は本気で防災を考えてきたのでしょうか?

高槻市における一番の防災・震災対策は、市長の交代ではないのかと、私には思えます。